谷博之国会活動                                     

>>6月22日提出の障がい者団体向け郵便割引制度悪用にからむ第三種郵便物制度に関する質問主意書(第171国会質問主意書第211号)と答弁書


障がい者団体向け郵便割引制度悪用にからむ第三種郵便物制度に関する再質問主意書(第171国会質問主意書第229号) 2009年7月8日 谷博之
参議院議員谷博之君提出障がい者団体向け郵便割引制度悪用にからむ第三種郵便物制度に関する再質問に対する答弁書 2009年7月17日 内閣総理大臣 麻 生 太 郎

私は、障がい者団体向け郵便割引制度悪用にからむ第三種郵便物制度に関する質問主意書(第一七一回国会質問第二一一号)に対する答弁書(内閣参質一七一第二一一号。以下「前回答弁書」という。)を受領したが、各省の広報誌など、編集協力等の主体として府省名が記載されている刊行物(以下「政府刊行物」という。)が第三種郵便物の認可を受けている実態についてなお疑義が残るので、障がい者団体向け郵便割引制度の維持発展を求める立場から、以下再質問する。

一 郵便法第二十二条にある「あまねく発売されるものであること」という文言について、内国郵便約款第百六十二条が、発行部数に占める発売部数の割合が八割以上でなければならないと解釈する根拠を明らかにされたい。なぜ七割ではいけないのか。
(答弁) 一について
 一回の発行部数に占める有料発売部数の割合が百分の八十以上であることという条件(以下「有料発売条件」という。)は、郵便法(昭和二十二年法律第百六十五号)第二十二条第三項第三号に規定する「政治、経済、文化その他公共的な事項を報道し、又は論議することを目的とし、あまねく発売されるものであること」の具体的な基準として昭和四十一年から長年にわたって適用されており、適正なものと判断している。
二 私は、制度創設当初から大きく変化した我が国の郵便情勢、現在の出版広報事情に照らして、内国郵便約款が定める有料発売八割という条件は、もはや時代遅れだと考える。しかし、あえて有料発売八割という条件を厳格に適用しなければならないという立場に立つならば、前回答弁書の「二について」によると、内閣府の「学術の動向」と、経済産業省の「商業販売統計月報」及び「いっとじゅっけん」は、有料発売部数の割合が八割以下であるが、なお第三種郵便物の認可を受けていることについて、政府の見解を示されたい。
(答弁) 二について
 お尋ねの各刊行物について、発行元から聴取したところによると、前回答弁書(平成二十一年六月三十日内閣参質一七一第二一一号)二についてでお答えしたとおり、現在においては、宅配便を利用しているところであるが、いずれの刊行物についても、郵便事業株式会社(以下、「会社」という。)に対し、第三種郵便物(郵便法第二十二条第一項に規定するものいう。以下同じ。)の利用の取りやめの届出を提出し、又は提出を準備していることのことである。
三 外務省は、かつて広報誌として編集協力していた「外交フォーラム」という冊子を、現在では発行元から毎号約九千部購入し、国会議員等に第三種郵便物制度を利用して無料で頒布しているとのことである。この九千部を差し引いても有料発売部数の割合は八割以上あるのか。私の事務所からの問い合わせに対し、外務省の国内広報課は当該冊子は第三種郵便物制度を適正に利用していると回答しているが、政府の見解を明らかにされたい。
(答弁) 三について
 お尋ねの「外交フォーラム」は、外務省を含めいずれの府省も編集協力等の主体となっているものではなく、その有料発売部数が八割以上あるか否かについては、一般に把握する立場にない。「外交フォーラム」は、第三種郵便物として承認を受けていると承知している。
四 前回答弁書の「二について」において、「行政&情報システム」という政府刊行物は二千三百六十六部が有料で発売されているとの回答があった。その後当方で調査したところ、そのうち千七百四十部は総務省が発行元から一括購入して第三者に無料で頒布しているようであるが、これは事実か。事実とすれば、郵便法を所管する総務省自身が、第三種郵便物制度を適正に利用しているとはいえないのではないか。
(答弁) 四について
 「行政&情報システム」については、総務省において、発行元より千七百四十部購入し、省内に七百九十四部、省外の第三者へ無料で九百四十六部配布している。配布に当たっては、千七百四十部のうち、千七百三十八部は宅配便等を利用し、二部は第三種郵便物として郵便を利用している。
 また、発行元から一括購入された後、第三者に無料で配布される刊行物は、有料発売条件の算定上、有料発売部数に含まれないものであり、当該無料で配布される部数を差し引いた有料で発売される部数が、発行部数の八割未満である場合には、有料発売条件を満たさないものである。
五 前回答弁書の「一について」にある政府刊行物について、関係政府機関が発行元より一括購入後、第三者へ無料で頒布している部数はそれぞれ何部か。
(答弁) 五について
 現在、各府省が、発行元より一括購入後、第三者へ無料で配布している部数は、調査した限りでは次のとおりである。
人事院月報 二千三百部、学術の動向 零部、公正取引 百七部、警察学論集 零部、行政&情報システム 九百四十六部、情報通信ジャーナル 零部、更生保護 零部、国際人流 零部、ファイナンス 千八百二十四部、文部科学時報 四百九十七部、教育委員会月報 零部、初等教育資料 零部、中等教育資料 三十二部、産業と教育 十七部、文化庁月報 五百九十六部、月刊文化財 三百二十一部、リハビリテーション 零部、ノーマライゼーション 零部、とやま労基 零部、山口労基 零部、経済産業統計 四十四部、生産・出荷・在庫指数速報 零部、商業販売統計月報 零部、化学工業統計月報 零部、機会統計月報  零部、資源・エネルギー統計月報 零部、工業用水 零部、いっとじゅっけん 零部、発明 零部、人と国土21 零部、新都市 零部、土木技術資料 零部、九州運輸局報 零部
六 前記五で回答があった部数を差し引くと、有料発売部数が八割未満となる政府刊行物は相当数に上るのではないかと思われるが、該当するものをすべて挙げられたい。
(答弁) 六について
 五についてで述べた刊行物のうち、各府省が発行元より一括購入後、第三者へ無料で配布している部数を差し引いた有料で発売される部数が、発行部数の八割未満である刊行物は、次のとおりである。
 人事院月報、学術の動向、行政&情報システム、ファイナンス、文化庁月報、商業販売統計月報、いっとじゅっけん 

 
七 郵便事業株式会社によると、「団体・個人等が一括購入後、第三者へ無料で頒布している場合はあまねく発売されていることにはならない」とのことである。ならば、前記六で回答があった政府刊行物はすべて第三種郵便物制度を不適正に利用していることになるのではないか。
(答弁) 七について
 四についてで述べたとおり、発行元から一括購入された後、第三者に無料で配布され刊行物は、有料発売条件の算定上、有料発売部数に含まれないものであり、当該無料で配布される部数を差し引いた有料で発売される部数が、発行部数の八割未満である場合には、有料発売条件を満たさないものである。
八 すでに明らかなように、政府でさえ守れない有料発売八割という時代遅れの条件を、厳格に障がい者団体に求めることは公平性に欠ける。政府刊行物の不正を放置する一方で、一部の郵便局において行き過ぎた指導が障がい者団体に行われている実態について、七月二日に郵便事業株式会社から報告を受けたが、心身障がい者の福祉の向上を目的とした社会政策上重要な制度の運用として不適切であり、この実態は早急に改善されるべきではないか。
(答弁) 八について
 心身障害者団体の発効する定期刊行物を内容とする低料第三種郵便物(以下「心身障害者用低料第三種郵便物」という。)の制度は、郵便サービスの利用者全体で支えている制度であり、また、心身障害者の福祉の向上を目的とした、社会政策上重要な制度であることから、制度の目的に沿った適正な運用が確保されることが必要である。しかしながら、会社支店や郵便局において、取扱いを定めた社内マニュアル等に反し、制度の趣旨を逸脱した指導等が行われるような実態があるとすれば、早急に改善されるべきものと考える。
九 前回答弁書の「三について」にあるように、心身障害者用低料第三種郵便物制度は心身障がい者の福祉の向上を目的とした、社会政策上重要な制度である。郵政民営化時に当事者団体が必死に守り抜いた制度であり、障がい者にとって不可欠な、情報のパイプラインである。事務処理能力や財政面で余裕がない障がい者団体に、有料発売八割という条件を厳格に求めることは、福祉向上の趣旨を阻害することになりかねないという認識を政府は有していないのか。
(答弁) 九について
 第三種郵便物の承認条件は、第三種郵便物の制度の目的を達成するために規定されたものであることから、承認条件の一つである有料発売条件を適正に適用することについて、御指摘のような認識は有していない。

 
十 一部不心得者による心身障害者用低料第三種郵便物制度の悪用を防ぐ方策について、有料発売八割という条件の厳格適用以外の有効な方策を検討することに知恵を絞るべきではないか。
(答弁) 十について
 心身障害者用低料第三種郵便物の制度の不適正利用防止については、有料発売条件その他の承認条件の適切な確認体制の整備等様々な再発防止策を、既に、会社において実施しているところである。
十一 どうしても有料発売八割という条件を厳格に適用することでしか、一部不心得者による悪用を防ぐことができないのであれば、例えば、障がい者団体同士の機関誌交換を有料発売部数の内数として認めることや、同じく低料第三種郵便物の認可を受けている新聞社や雑誌社が、最終購読者から実際に代金が入金されたことを示す会計書類を求められず、社団法人日本ABC協会の公表部数によって有料発売部数八割を確認しているように、煩雑な認可審査を小規模な障がい者団体に押しつけないで済むような方策を、弾力的に検討すべきではないか。
(答弁) 十一について
 心身障害者用低料第三種郵便物の制度における制度運用上の課題等については、関係者の意見も聴いた上で、その解決方法等について検討してまいりたい。

質問主意書とは?

国会議員は、会期中、文書により国政一般について内閣に質問することができます。議長が承認した質問主意書は、次の月曜日か水曜日に内閣に転送され、その日から7日以内に内閣は答弁書を作成し、送付しなければなりません。また質問主意書及び答弁書は全議員に配布し、本会議録や参議院HPにも掲載されます。


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