谷博之国会活動
| 北朝鮮に移送されたシベリア抑留者に関する質問主意書(第163国会質問主意書第25号) 2005年10月31日 谷博之 | |
| 参議院議員谷博之君提出北朝鮮に移送されたシベリア抑留者に関する質問に対する答弁書 2005年11月11日 内閣総理大臣 小泉純一郎 | |
私は四月十一日の参議院決算委員会において、北朝鮮に移送されたシベリア抑留者の問題を取り上げた。戦後六十年目の今年この事実が明らかにされて以来、新聞でも大きく取り上げられ、十月二十二日にはNHKもドキュメントを放送し、私は改めて衝撃をもってこの事実を受け止めた。 この問題について、以下質問する。 一、決算委員会においては、北朝鮮に移送されたシベリア抑留者の名簿を含む関係資料が、ロシア国立軍事古文書館から日本政府に提供されたことが明らかにされた。現時点におけるこの資料の情報分析状況及び判明した事実を明らかにされたい。 |
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| (答弁) | 平成十七年四月にロシア国立軍事古文書館から提供された旧ソヴィエト社会主義共和国連邦(以下「旧ソ連邦」という。)の地域に抑留された邦人(以下「旧ソ連邦抑留者」という。)であって北朝鮮の地域に移送されたものの名簿(以下「移送者名簿」という。)等については、ロシア語から日本語への翻訳が終了したところであり、これを受け、移送者名簿に記載された者の身元の特定についてその具体的方法を検討し、作業を進めていくこととしている。なお、移送者名簿に記載された者のうち一名については、厚生労働省が保管する人事資料等との照合により、身元が特定されている。 |
| 二、今回提供された資料による情報も踏まえ、現時点で政府は、旧ソ連から北朝鮮に移送された抑留者の数、逆に北朝鮮から旧ソ連に補充的に送られた抑留者の数をどのように把握又は推定をしているのか。 |
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| (答弁) | 旧ソ連邦抑留者及び旧ソ連邦によってモンゴル人民共和国の地域に抑留された邦人(以下「旧ソ連邦抑留者等」という。)に係る厚生労働省の推計によれば、旧ソ連邦抑留者等の数から、本邦に帰還した者の数及び旧ソ連邦又はモンゴル人民共和国(以下「旧ソ連邦等」という。)の地域において死亡した者の数を控除した数は四万七千人となっており、この中に北朝鮮の地域に移送された旧ソ連邦抑留者が含まれるものと考えているが、その具体的な数については承知していない。また、お尋ねの「北朝鮮から旧ソ連に補充的に送られた抑留者」の数については、承知していない。 |
| 三、政府は、この移送が行われた理由をどのように承知しているか。また、その根拠などについて政府はロシア側に説明を求めたか。 四、この移送の事実を日本政府が知ったのはいつか。また、病弱の捕虜を直ちに帰国させず、他国に移送し、抑留した事実は国際人道法に違反するが、政府は旧ソ連政府にその旨を指摘又は抗議し、中止を求めたか。 |
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| (答弁) | 御指摘の旧ソ連邦抑留者の北朝鮮への移送については、戦後本邦に帰還した者からの情報等から、遅くとも昭和二十一年には、政府として、北朝鮮に移送された旧ソ連邦抑留者がいることについて承知するに至っており、当該移送は、多くの場合、当該抑留者の健康上の問題を理由として行われたものと推測される。政府としては、いわゆるシベリア抑留は、人道上問題であるのみならず、当時の国際法に照らしても問題のある行為であったと認識しており、「日本国軍隊ハ完全ニ武装ヲ解除セラルタル後各自ノ家庭ニ復帰シ平和的且生産的ノ生活ヲ営ムノ機会ヲ得シメラルベシ」とするポツダム宣言第九項に違反したものであったと考えている。政府としては、戦後直後から、北朝鮮を含め、旧ソ連邦の事実上の支配の下にある地域において終戦を迎えた邦人の安全に重大な関心を払い、これらの邦人を早期に帰還させるべく種々の活動を行い、また、捕虜収容所に収容されていた者に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の協定(平成三年外務省告示第三百十一号)第一条一及び二に基づき、旧ソ連邦及びこれを承継したロシア連邦の政府に対し、日本人死亡者の名簿及び埋葬地に関する資料の提出を求めてきている。 |
| 五、北朝鮮で亡くなったシベリア抑留者の遺族には、その旨の通知がされているのか。通知が行われているのであれば、その件数も併せて示されたい。 |
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| (答弁) | お尋ねの北朝鮮で亡くなった旨の通知は、行っていない。 |
| 六、北朝鮮政府に対しても、この問題での資料・情報の提供、調査団の受け入れなどを要請する必要があると思われるがいかがか。 |
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| (答弁) | 政府としては、一についてで述べた作業の進ちょく状況、日朝関係の状況等を見つつ、今後、対応を検討していく考えである。 |
| 七、旧ソ連、モンゴル、中国及び朝鮮半島(北朝鮮も含む。)に存在したことが確認されているシベリア抑留者の収容所及び収容されていた病院ごとに、その名称、所在地、収容者数及び死亡者数を示されたい。また、現時点で把握できるシベリア抑留者及びその死亡者の総数を明らかにするとともに、把握されていないものも含めたシベリア抑留者及びその死亡者の総数を現時点でどのように推定しているかも明らかにされたい。 |
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| (答弁) | 平成三年に旧ソ連邦から提供された「ソ連邦抑留死亡者名簿」(以下「旧ソ連邦名簿」という。)等には、旧ソ連邦抑留者に係る約四百五十の収容所等の名称が記載されているほか、当該収容所等ごとの埋葬者数及び一部の収容所等の所在地を了知し得る情報が記載されているが、旧ソ連邦名簿等は厚生労働省及び各都道府県において一般の閲覧に供している。 また、旧ソ連邦抑留者等の数及びそのうち旧ソ連邦等の地域において死亡した者の数については、政府としては、現在のところ、旧ソ連邦名簿等により、それぞれ約五十五万一千人、約四万二千人を把握しているが、全体の数については、それぞれ約五十七万五千人、約五万五千人と推計している。 |
質問主意書とは?
国会議員は、会期中、文書により国政一般について内閣に質問することができます。議長が承認した質問主意書は、次の月曜日か水曜日に内閣に転送され、その日から7日以内に内閣は答弁書を作成し、送付しなければなりません。また質問主意書及び答弁書は全議員に配布し、本会議録や参議院HPにも掲載されます。
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