国会活動報告 参議院災害特別委員会

2002年12月4日 災害対策におけるNGOとの連携とサハリン石油開発について


155-参-災害対策特別委員…-2号 2002年12月04日(未定稿)

○谷博之君 私は民主党・新緑風会の谷博之でございます。  今日は質問の機会をいただきましたことに感謝を申し上げながら、早速質問に入ってまいりたいと思います。  若干先ほどの加治屋委員の質問のテーマと重複することがありますけれども、視点を変えて質問させていただきたい。それから、御答弁をいただく大臣以下皆様には、簡潔にひとつ時間がございませんので御答弁いただきたいと思っています。  まず最初に、いわゆる災害対策におけるNGOとの連携の問題です。御案内のとおり、今話題になりました一九九五年の阪神・淡路大震災、そして私の地元であります栃木県の那須の大水害、これは一九九八年の八月の下旬に起きまして、二日間で千ミリを超える集中豪雨で大変な被害が起きたことはまだ記憶に新しいところでございます。  実は、そういうふうな災害の中で、よくそれを見てみますと、そこには必ずその地域の人とか多くの方々がその災害の救援のためにたくさんそこで頑張っておられるということであります。  例えば、神戸市では被災地NGO恊働センター、そして私どもの地元では栃木県の宇都宮市の栃木ボランティアネットワークなどなどございまして、これらはその災害の後も現実にいまだにそういった防災の点、あるいは防災に強い町づくりといいますか、そういうことで活動しておられます。  ところが、残念ながらこういう組織というのはお金がないんです。大変そういう意味で、要するに官ではございません、民ですから、そういうことでの大変厳しい思いをしているわけですが、しかし、逆に災害が起きたときにこういう組織というのはただ単なる動員部隊ではないんですよ。  そういうことを考えたときに、私はこれは大変難しい問題だと思いますけれども、例えば外務省なりいろいろなところで、民間レベルでジャパン・プラットフォームという組織があって随分海外にそういうボランティア活動を展開しておりますが、そこに対して国は一定程度の資金援助もしておりますけれども、こういうふうな国内版のジャパン・プラットフォーム的なそういう支援ができないものだろうかというふうに考えておりまして、まずこの点についての御答弁をいただきたいと思います。

○国務大臣(鴻池祥肇君) 阪神・淡路発災直後から兵庫県の調べでは十三か月間で百四十万人の方々が温かい支援の手を差し伸べていただきました。それゆえに随分被災された方々が私も含めて心温まる御支援をいただいたと感謝をいまだにいたしておるところであります。  ただいま、委員のNPO等に格別の支援の体制ができないかと、こういうことでございますが、NPOの活動の健全な発展を促進するために、特定非営利活動促進法、これ平成十年十二月に施行されているところでございますが、昨年十月に認定NPO法人に寄附をした者に対する税制特例措置が創設されたところでございまして、今後ともNPO法人の活動基盤の整備に努めるほか、関係省庁と連携を図りつつ、ボランティア、NPO等の行政の連携強化やこれらの防災活動の環境整備に努めてまいりたいと思っております。

○谷博之君 もう少し突っ込んで御答弁いただきたかったのは、少なくともそういうふうな組織に対する官民挙げての一つの基金のようなものを作って、その設立で、その基金で運用できるような、そういう体制というものも取ることも可能ではないかというふうに考えておりますが、これは今後の課題として是非検討していただきたいと思っています。  そして、次の質問でありますけれども、今はお金の話を申し上げましたが、先ほど大臣の発言の中に触れられておりましたけれども、中央防災会議の問題、そして防災基本計画、これは昭和三十八年に策定されて、毎年必要に応じてそれが見直しをされているということでありますが、専門調査会でその検討をされておられるわけでありますが、これはあくまで政府部内のいわゆる事務方を中心にして見直しが行われている。数年前からこういうふうな見直しにもNGO、NPO、いろんな方々の意見もそこに取り入れる方向を打ち出してはきているようであります。  私も防災基本計画の抜粋を持っておりますけれども、ここにもそうした内容が若干触れられておりますが、まだまだそれは非常に取上げ方が少ないのではないかというふうに考えておりまして、今後、国の防災基本計画にこうしたNPO、NGOの参加などを求めていく中で、いわゆるその立案過程から、これは国の行政もすべてそうだと思うんですが、この分野に限らず、限りなくこういう方々の意見を政策立案過程に取り入れていくというのが私はあらゆる分野で求められていることだと思うんですが、そういう視点から、こうした考え方についてどのようにお考えでございましょうか。

○副大臣(米田建三君) 御指摘のとおり、防災基本計画につきましては、中央防災会議におきまして毎年検討を加え、必要があると認めるときにこれを修正するということになっております。  中央防災会議におきましては、具体的な課題に応じまして幅広い観点から調査、審議を行うため専門調査会を設置しているわけでございますが、現在設置されている調査会の中で、例えば防災に関する人材の育成・活用専門調査会でございますが、防災ボランティア団体の代表の方、また日本NPOセンター理事の方々に委員をお願いをしております。  委員の御意見を踏まえまして、今後とも防災行政の推進に当たりましては幅広く関係者と意見交換を進めてまいりたいと、そういうふうに考えております。

○谷博之君 そのことに関連をして一つお伺いしたいわけでありますが、実は私の地元の中に、栃木県の交通関係の働く仲間の皆さん方のいわゆる組織がございまして、そこと関東運輸局の栃木陸運支局と定期的に話合いをして、災害時の緊急輸送体制とか、あるいは情報システムの拡充とか、こういうことを絶えず定期的に打合せをしている、そして緊急輸送マニュアルの策定などをそこで協議しながら作ってきているという、こういう下の動きがあります。  これは何を言いたいかというと、少なくとも、大規模な大災害が起きたときに、いわゆる地震にしろ、そういう災害というのは予期せぬときに突然起きるわけでありますから、そういう意味では、日々機動的なあるいは有機的なそういう連携の下に体制が組めるというふうなことをもちろん意図して取り組まれているわけでありますけれども、そういう場合に私は今申し上げたようないわゆるNGO、NPOの人たちとの日々連携というものがやっぱり大事ではないかというふうに思っております。  災害が起きて、そういう人たちのいわゆる自主的な行動を待つというのではなくて、常時そういう日々体制を作るためにはやっぱりこれはどうしても国が、特に防災担当の内閣府がイニシアを取ったそういうもう少し明確な組織というものを作っていく必要があると思うんでありますけれども、どうもそういうところがもう少し見えないわけなんでありまして、この点についてのどういう考え方を持っているかを説明いただきたいと思っています。

○副大臣(米田建三君) 先ほど鴻池大臣からも御答弁申し上げましたとおり、阪神・淡路大震災におきますボランティアの皆さんの御活躍というものは大変大きな役割を果たしていただいた、大変重要であるということが認識されたというふうに思っております。  平成七年十二月十五日の閣議了解によりまして、毎年一月十七日を「防災とボランティアの日」、また一月十五日から二十一日までを「防災とボランティア週間」というふうに定めました。内閣府といたしましては、日ごろからボランティア団体との意見交換を行うとともに、毎年、「防災とボランティア週間」を中心に、シンポジウム、講演会の実施等を通じましてボランティア活動に関する普及啓発、ボランティア団体との連携を進めております。  本年度は、来年の一月でありますが、静岡県内におきまして防災とボランティアのつどいを開催し、行政とボランティアとの連携を進める上での課題等に関しまして全国のボランティア団体や一般市民、また防災関係者の皆さん等と意見交換を行うことを予定しております。  しかしながら、さらに、防災の重要性にかんがみて一層連携の在り方をレベルアップし充実させるべきだという委員の御意見は極めてごもっともでございますので、しっかり受け止めさせていただきまして、今後も一層の努力を重ねたいというふうに考えております。

○谷博之君 今の副大臣の御答弁で前向きな姿勢はよく分かりました。一週間程度のそういうふうな取組でどうなのかというふうな我々も若干疑問も感じておりましたけれども、今後、是非ひとつ力を入れていっていただきたい。  それから、先ほどからボランティアの育成ということで、財政的な支援、そのほかいろんな立案過程におけるボランティアの声を取り入れる、こういうことは、従来型のもちろん災害における指揮系統は、縦の線としてはこれは国を始め地方公共団体がしっかりやるということですが、それを限りなく横に広げていくというのはやっぱりそういうふうな民間の人たちの力がなければできないわけでありますから、そういう点も含めて防災の取組の大きな柱ということで是非ひとつこれからそうした支援のお取組をいただきたい、このように考えています。  それから、大災害時における、続いて、個人の様々なケースにおける補償の問題を一つお伺いしたいと思います。  二〇〇〇年の十月、御案内のとおり鳥取県西部地震がございました。その後、鳥取県の片山県知事が、御案内のとおり、全壊世帯に対していわゆる建物の復旧のために一戸当たり三百万円の個人補償をしたということであります。ところが、残念ながら、これは引き合いに出して恐縮ですが、兵庫県の場合はそういうケースはまだ起きていないということで、これはかなりやっぱり都道府県の取組の姿勢の問題、あるいはいろんな条件があるんだろうと思います。鳥取県の場合は、たまたまそういう財源があったというふうなことが言われたりしておりますけれども。  しかし、国がこういう個人の補償は何となくすべきではないというふうな、そういう姿勢を取ってきたように思っておりますけれども、しかしそれは私は、こういう鳥取の例を見ますと、そのことによって結果的に国もそのことを認めてそれなりの国の対応もしてきているわけでありますから、そういう点で私は、こういう各県のそれぞれの判断というものをもう少し自主的にお考えをいただいて、そしてそれぞれの判断が可能となるような法整備とかあるいは財政支援というものを検討すべきだと思いますが、この点についていかがでしょうか。

○国務大臣(鴻池祥肇君) 基本的には、やはり個人財産というものの損失補てんを国家が補償するということ、国家が財政支援を行うということにつきましては慎重に検討すべき問題であると私は思っております。  鳥取県の場合は神戸と随分違うなという話もございますけれども、どういうんでしょう、こういう表現はいけないかもしれませんが、被害、被災者の大きさ、量というものが極めて違うというところと、もう一つは、家がつぶれてしまったら阪神間に住んでおる息子のところへ行こうかとか東京へ行こうかということで、鳥取県から人口が流出するおそれこれありと、こういうことも私は聞いております。そういうことで、知事の賢明なる判断によりまして、住宅の再建、補修に関して補助金、最高三百万円を出したというふうに承知をいたしておるところでございます。  いずれにしましても、地域の固有の事情を踏まえて、地方自治体の判断と独自の財源で行う事業に関しましては、地方自治体の自主的な判断にゆだねられてしかるべきであると、このように考えます。

○谷博之君 今、大臣から御答弁ありまして、私ちょっと調べた内容と、そういう点も確かにあるのかもしれませんけれども、この片山知事が発言されている私はちょっとコメントを見たことがあるんですが、かなり私はそういう意味では知事自身のこの施策を取ったことについての思いがあったと思うんですね。もちろん大きい、たくさんの人口の県とこの鳥取県のような小さい人口の県とは違いますけれども、そういう中で財政力も小さい県がやっぱりここまでやるということは、私はやっぱり国がどういう姿勢を取るかということの前に、まず自分がそういう決断をしたというこの一つの考え方は、私は非常に評価してもいいんじゃないかというふうに考えておりまして、こういう内容で、その後、阪神・淡路大震災の被災地のところの人たちを集めたそういうところにこの知事も行きまして、現地のそういう人たちにこういうふうな思いを伝えて、非常に阪神・淡路大震災の被害を受けた方々に対しても感銘を与えたという、こういうふうなことも聞いております。  ですから、国がある程度私は県のそういう姿勢をもっとこう前向きに評価するというか、そういう対応があれば、僕はそういうほかの、もしこういう災害が起きたときに他の県もそういうふうな動きを示すものと思っておりまして、今の大臣の答弁、それは了としますが、是非、いろんな条件があるにしても、こういう都道府県の独自の動きというものをやっぱりそれは国は認め、それを支えていくという姿勢を是非取っていっていただきたいと、このように考えています。  それから次に、先ほど加治屋委員からも御質問が出ましたけれども、いわゆる海洋における船の問題ですね。油汚染の問題です。これは私ちょっと調べてみたんですが、過去十年間、日本の沿岸に外国船籍の座礁船が、座礁して、そしてその船を解体し処理をしたというのが十三件あるといっているんですね。そして、都道府県が掛けた費用が五億七千万、このお金が実はこの座礁船のいわゆる処理のために掛かっている。現実に今、まだ日本のこの沿岸に座礁している船が十隻あるといっておりますね。ですから、これは、しかも先ほどスペインのガリシア沖でのタンカーの問題が出ました。これも一万トンを超える油が流出したということですね。日本は周りが全部海ですから、この問題についてはこれは決して他人事ではないわけです。  そのスペインの一万トンから超えた油の流出に対して、そこで大変な環境被害が起きています。具体的な一例を申し上げますと、そこに住む海洋の鳥ですね。これは油を食べて亡くなるとかという、そういうケースが非常に多くて、これを何とか支援をしなきゃならないというので、日本のNGO団体、具体的には野生動物救護獣医師協会というのがこの十二月六日に獣医師さんを二人派遣をして、三週間そういう被害に遭った地域の鳥たちの解毒とか点滴等をやろうというふうなことで行くことになっています。  私はその活動を見ておりまして、これは全部募金で行くんですね。自分たちでお金を集めてこの方々は行くわけです。しかも、この人たちはそういう協会を作って絶えずこういう問題についてデータを持っていますから、非常に専門家としては機動力があって動きやすいと、こういうこともあって大変現地では活躍するのではないかと見られておりますが、残念ながらこういう方々に対する資金的な支援がない。しかも、不断のそういう地道な取組活動についても何ら支援がないと、こういうことであります。したがって、こういうふうな具体的な環境保護団体に対する活動の私は何らかの支援があってもいいんじゃないかと思うんですが、この点はいかがでしょうか。

○政府参考人(炭谷茂君) 現在、私どもの環境省の外郭団体でございます環境事業団におきまして地球環境基金というものを設けております。この基金によりましては、国内外の民間団体がこれは発展途上国で行う野生生物保護等の環境保全活動を助成対象といたしており、また海鳥等の保護活動もその対象にいたしております。  しかし、この地球環境基金につきましては、NGO等の民間団体の活動を支援するという性格上、一年間の年度の事業計画というものに援助をするという趣旨が多いわけでございまして、その助成の募集は例年一回というふうになっておりまして、緊急的な活動という要望に対してはなかなか対応することが難しいという現状になっておるわけでございます。

○谷博之君 今の事情はそういう事情なんでしょうけれども、こういう油汚染における野生生物の保護のための平時の取組というのが非常に大事なんだろうと思うんですね。  それで、そういう意味では環境省の地球環境局が自治体等を対象に、こうした言うならば平時の取組ということで油汚染対策研修会という事業をやっておりますが、これは来年度の予算編成で若干これ減額になるんじゃないかという心配をしておりますが、この点は見通しはどうなんですか。

○政府参考人(岡澤和好君) 御指摘のように、環境省におきまして、油汚染事故発生時に環境保護活動の担い手となるべき地方自治体や環境NGO等の指導者を対象といたしまして、油防御技術、鳥獣保護技術等の知識を習得させるための研修を実施しております。研修に関する予算でございますが、多少、ここのところ数年減りぎみという傾向がございますけれども、ほぼ横ばいとなっておりまして、来年度につきましても必要な経費の確保に努めてまいりたいと考えております。

○谷博之君 ちょっと時間がございませんので、最後の質問に入りたいと思いますが、サハリンの、今サハリンにおいていわゆる大陸棚石油・天然ガス開発というのが行われています。これはサハリン1、サハリン2という事業です。これはもう新聞でも報道されておりますから詳しくは申し上げなくてもいいと思いますが、先ほど申し上げましたように、油の問題、海洋における油問題というのは、日本は全体を海に囲まれているからいつどこで起きるか分からない。特に危険だと言われているのがここなんです、北海道沖なんです。  しかも、これは十月の三十日の北海道新聞に出ておりましたけれども、日米ロの三か国の専門家がいわゆる研究したその内容を発表しております。あそこは東樺太海流というのが通っておりまして、南北に流れています。これは対馬海流の約三倍の流量があって、夏冬はもうその寒暖の差が激しいものですから、大変な流量の変化が起きてくるという非常に危険なところですね。そこに実はサハリンのそういうふうな油田開発、しかもそこにタンカーが通るという、こういうふうな海路になっているわけです。  ここの辺は大変これから危険な事態を招く可能性があると、こういう人たちも指摘をしておりますけれども、この事業は我が国のエネルギー政策を実行していく上で大変重要な事業だということで、既に国際協力銀行、JBICがこのいわゆる融資を行ってきております。  もう御案内のとおり、国際協力銀行ではこの第一期の工事に百十六万ドル拠出しています。そして現在第二期の工事の計画を進めておりまして、恐らくこの融資の可能性も非常に大きいんではないかというふうに考えておりますが、先ほど申し上げましたように、そういういろんな大きな問題、そして油による環境汚染の問題、こういうものが考えられるために、私は今度の特に第二期のこの事業については、全面的に新環境社会配慮ガイドラインに基づいたプロセスを確保すべきだというふうに考えておりますが、これについてどうお考えでしょうか。

○政府参考人(井戸清人君) 国際協力銀行の新環境ガイドラインは、平成十五年十月一日以降に要請のあった案件を対象といたしておりますが、新環境ガイドラインのうち、施行前の経過期間内でも適用可能な事項については実施をすることとされております。したがいまして、御質問のございましたサハリン2について、平成十五年十月以前の経過期間中に要請があった場合でも、国際協力銀行が新ガイドラインを参照しつつ、実質的に適切な環境社会配慮がなされているか、これを確認いたしまして、十分な配慮がなされない場合には融資を行わないことも含めて審査を行うものと承知いたしております。  財務省といたしましても、経過期間内で適用可能な事項については、平成十五年十月以前でも新環境ガイドラインに沿った形での環境社会配慮を行っていくべきであると考えております。

○谷博之君 じゃ、続きましてJBICにお伺いしますが、今財務省からそういうふうな御答弁がありました。これは極めて、そういう意味では私もそのとおりだと思っておりますけれども、そうしますと、今後この計画を進めていく上で、日本への環境影響があるこうした事業に関しては、特に漁業関係者とかあるいは学識経験者とかNGOなどの日本の国内で関心を示す人たちに対して、きちっとしたそういうふうな内容なり動きを説明する十分な情報提供がなされたり、あるいはコンサルテーションが行われる必要があるというふうに考えておりますけれども、そういう取組についてどのようにJBICは考えておられるのか、お伺いいたしたいと思います。

○参考人(森田嘉彦君) サハリン2の、フェーズ2のプロジェクトにつきましては、プロジェクトの実施主体からの具体的な融資要請を踏まえまして、私どもの銀行の新しい環境ガイドラインを参照しつつ、そのガイドラインの中で必要とされております情報公開あるいはコンサルテーション、こういったものの実施状況も踏まえつつ、その上で融資の可能性を検討してまいる所存でございます。

○谷博之君 実は、これは最近、現地からサハリン2のオペレーターが日本に来まして、いろんなNGO等から意見を聴くというふうな場を持つようでありますけれども、これは私は、例えば規模といいその回数といい、これが一回だけで、ただそういう説明をしたよということでは私はあってはならないと思っておりまして、そういう意味での今の御答弁の内容は、私はやっぱり何度も申し上げますけれども、この事業が極めて大規模であるがゆえにそういう様々な問題も含んでいるということを考えたときに、このいわゆる事業を検討し、そして決定していくこの過程というのは限りなく私は透明性を持って、そして様々な角度から検討が加えられるべきだというふうに考えておりますので、財務省のさきの御答弁、そして今の国際協力銀行の御答弁、これはもう是非協調してそういう対応をひとつしていっていただきたいというふうに考えております。  それから、次の実は関連する質問でありますけれども、サハリン南部に液化天然ガス基地が今完成されようとしております。この完成後は、このガス冷却に使ったそういう廃液、廃水、これを稚内沖に放流するというふうな動き、うわさがありますけれども、これは大変漁民に対する環境問題等含めて心配を与えておりますけれども、これらの動きと、そうした対応についてはどうなっておりましょうか。

○参考人(森田嘉彦君) ただいま御指摘のございました液化天然ガスの施設、これにつきまして具体的な十分な情報を今持ち合わせておりませんけれども、このプロジェクトにつきましての具体的な融資要請が実施者から寄せられました折には、先生御指摘の点も十分に留意の上、審査してまいりたいというふうに考えております。

○谷博之君 是非、じゃそれはひとつお願いいたしたいと思います。  話はちょっと若干前後しますけれども、サハリン1の方ですけれども、サハリン1計画というのは、特に日本への海底ガスパイプラインを敷設することによって、要するに日本にそれを持ってくるという、こういう計画であります。ところが、現在、津軽から三陸沖までこのパイプラインが敷設された場合のいわゆる環境影響調査というものが行われているというふうに聞いておりますけれども、一つは、絶滅危惧種であるコククジラ、こうしたものに対する影響、それからまた、もちろん漁業への影響もそうですが。  それから、サハリンは世界でも有数の地震多発地帯だというふうに言われております。もしも地震でこのパイプラインが折れた場合、これは大規模な原油が放出されるという、こういうことも起き得るとも、まあ可能性がないとは言えないわけですね。そういう意味では、こういうことについての対策といいますか検討、これはどのように今考えておられるでしょうか。

○委員長(福本潤一君) どこに質問投げられますか。

○谷博之君 これはちゃんと私、事前にその質問出してありますよ。環境省、答えてください。

○政府参考人(炭谷茂君) ただいま先生の御指摘されました環境上の影響評価でございますけれども、現在の環境影響評価法の対象には現在パイプライン事業というのはなっておらないわけでございます。しかし、現在、先生が御指摘されたような大規模な事業であり、また環境上の影響も心配されるというようなものであるならば、事業の実施に当たりましては、事業者によって環境への影響に関する調査、予測評価が行われ、環境保全上の配慮が適切になされるということが必要ではないかというふうに考えております。

○谷博之君 このパイプラインの問題については、特に国内では大規模なパイプラインというのはないというふうな理由があって、環境影響評価の対象にはなっていないということでありますけれども、ある意味ではこれは下水管の処理という、こんなような扱いになっているようですね。ですけれども、これは一つの私は問題があると思いますけれども、これだけの大規模なパイプラインを敷設するということであります。しかも、先ほど申し上げましたように、様々なそういう心配される要因があるわけでありますから、これはやはり私は徹底した環境影響評価というものを行って、適切な対応をする必要があるというふうに考えております。  是非そういう点で、以上、このサハリンの1、2の話は、直接は融資の問題とか、あるいはそういう環境の問題とかということで私、取り上げましたが、これらはすべて災害に結び付く、そういう問題なんです。自然災害だけが災害ではないんです。人災によって大変な被害が起き、周りの環境を汚し、尊い人命が失われるということがあるわけでありますから、私はそういう意味で、計画されているサハリン1、2のこの計画は、確かにエネルギーの供給の問題としても大事な問題でありますが、こういう災害の視点からもこの問題をしっかりと位置付けて取り組んでいただくことを最後に要望いたしまして、時間が来ましたので、私の質問を終わります。  ありがとうございました。



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