国会活動報告 参議院文教科学委員会

2004年3月24日 公立学校共済施設、文化体験事業、子どもの居場所作り事業について

159-参-文教科学委員会-4号 2004年03月24日(未定稿)

○谷博之君 私は、民主党・新緑風会の谷博之でございます。  初めての本委員会の質問でございますので、大臣始め答弁者の皆さんには御丁寧な誠意ある回答を心から期待をいたしております。また、今、有馬先生の格調の高い質問から急降下をするような俗っぽい質問になるかもしれませんが、お許しをいただきたいと思っております。  まず最初に、今、厚生労働省の関係で年金保険料で建設されている保養施設とか病院など今二百六十五ございますけれども、それと同様に、文部科学分野においても同様の施設というものがある。そういうものの中で、特に公立学校共済組合の福祉事業について、特にそういう福利厚生施設の在り方の問題、現状について、自分の地元の具体的な事例も含めて御質問をいたしたいと、このように考えております。  私どもで調べた数字では、〇三年度現在で全国にこの公立学校共済組合による宿泊施設が五十六あるというふうに示されております。この施設は、公立学校共済組合本部が土地、建物を所有をして、各都道府県の教育長が支部長になったその組織でこれを運営をすると、こういうふうに公立学校共済組合運営規則第六十条、これで示されております。これ、現実にこの施設は宿泊とか結婚式とか会議とかいろんなものに使われておりますけれども、どうもこの五十六の施設、大分経営が厳しくなってきていると、こういうことであります。  そこで、具体的にこの施設の経営状況、どのような困難な状況になっているのかということ、それと直近の会計年度で赤字の施設は全体で幾つあるか、これをまずお答えいただきたいと思います。

○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。  平成十五年度の宿泊施設数は、先ほど先生御指摘のように五十六施設ございますが、そのうち継続して赤字を計上している施設はございます。ただ、現在、存続に向けて鋭意改善に取り組んでいるところでありますが、将来的に改善が見込まれないため、幾つかの施設は存廃についても検討中でございます。  また、直近ということでございますが、平成十四年度決算におきまして、五十八施設のうち、これその後十四年度から十五年度にかけて二施設廃止をしておりますので先ほどのような数字になるんでございますが、十四年度決算におきましては、五十八施設のうち黒字施設が十三、赤字施設は四十五施設と、こういう状況でございます。

○谷博之君 現実はそういう状況があるということで、公立学校共済組合の方でも〇三年度に宿泊施設運営要綱というこういうものを作られて、そして今後どうするかということを新たに定めたと、こういうふうに聞いておりますが、これは私どもが仄聞するところは、それまでは対策委員会というようなものをその中に作って指導をしてくると、指導すると、こういうふうな形であったんですけれども、どうもそれが、この要綱で宿泊施設経営評価委員会、こういうものを設置して、廃止も含めた、閉鎖も含めたそういう措置が勧告できるようなそういうふうな仕組みになったというふうに聞いておりますが、これは間違いありませんか。

○政府参考人(近藤信司君) お答えいたします。  平成十五年六月の二十七日に改正をいたしました宿泊施設運営要綱でございますが、改正の趣旨は、独立採算の原則をより徹底し、長期経理からの借入れ若しくは福祉財源からの資金の使途の条件を厳格にするとともに、今先生御指摘になりましたように、各施設の改善計画の実施を監視、評価する機関を設けまして、この機関は、例えばこの運営要綱を見ますと、本部は宿泊施設経営評価委員会の意見を聞いた上で、必要に応じて支部に対し施設閉鎖の計画を策定するよう勧告するものとすると、こういった条文もあるわけでございますが、こういった評価機関を設けることによりまして宿泊事業の健全化と安定化を図ることにしたと、これが改正の趣旨でございます。

○谷博之君 この問題は後ほどまた掘り下げて質問をさせていただきたいと思いますが。  そこで、そういうふうな流れを見ながら、ここで具体的に私の地元の話を質問させていただきたいと思いますが、今年の一月の二十日に、私の住まいのすぐ近くにあるこの施設、「プラザイン・くろかみ」という施設でございますが、これは閉鎖を決定をいたしました。恐らく三月下旬には組合本部の方にこの報告がされ、諮問がされるというふうに聞いておりますけれども、この決定に当たって当該の従業員とかあるいは県内の教職員の皆さん方の声というものが、意見というものがどこまで反映されたかということが若干疑念を感じているところでございますが、この点についてはどのように受け止めておられますでしょうか。

○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。  施設のこの経営状況につきましては、毎年二月に開催をいたします支部運営審議会において組合員代表の方々に次年度の事業計画と予算について説明をし、毎年六月に開催いたします支部運営審議会で決算について説明していると、これは一般的な話でございますが、また、施設の廃止につきましては、委員のうち半数が組合員の代表から成る支部運営審議会に諮りまして、支部としての方針を今回決定をしているところでございます。  また、この宿泊施設の職員の方々がいらっしゃるわけでございますが、支部におきまして事前にこの職員の方々に対しましても説明会あるいは個人面談などを通して説明をしているところでございまして、この施設が廃止が正確に決まったならば、その職員の処遇につきましては支部の事務局あるいは鬼怒川保養所の人事異動ですとか再就職のあっせん等で調整をしていると、このように承知をいたしております。

○谷博之君 その問題については若干の、私の方で聞いている話としては、教職員の組合が実は二つございまして、そして、その一つの組合の方の代表が、今申し上げた支部運営審議会、これに入ったのが、実は直近の今年に入っての運営審議会に入ったというふうなことが言われておりまして、その前から県の教育長が中心になっていわゆる存続に向けての、あるいは経営対策についての検討委員会というのが開かれておりますが、こういうふうなところの中にはその代表が入ってなかったわけですね。直近のそういう審議会の場に片一方の組合員の代表も入ってきたと、こういうことで、どうも流れ的にはどこまで教職員の代表が入って検討されたかということについては若干疑問も残ると思いますけれども、これは時間の関係で次に譲りたいと思っておりますけれども。  そこでお伺いしたいのは、この「プラザイン・くろかみ」の今後の方針ですね。これを売却するのか、あるいは民間の委託を含めた、そういうふうな対応を取るのか、これについてはどのような方針を持っておられるでしょうか。

○政府参考人(近藤信司君) 「プラザイン・くろかみ」の取扱いでございますが、この問題につきましては、今後のいろんな状況も考えていかなきゃいかぬわけでございますが、まず一つは、施設の廃止後の処理につきましては運営要綱で別に定めると、こうなっているわけでございますが、現在、組合員の福利厚生事業の充実発展を図るために、新たな福祉施設の有効活用方法について検討中であるというのが現状でございます。  「プラザイン・くろかみ」の廃止後につきましては、やはり公立学校共済の福利厚生事業、ただ、宿泊施設としてはこれ難しいわけでございますから、それ以外の活用方法をまずは検討することになると思っておりますが、なおそれでもどうしても公立学校共済組合の福利厚生事業で活用ができないという場合には、国なり地方公共団体、その他の公共性のある機関に対して公立学校共済組合としては活用を働き掛けていきたいと、こんなことで今検討中と承知をいたしております。

○谷博之君 ここに公立学校共済組合が閉鎖施設の活用を検討するに当たっての基本的視点というようなことが資料として私、手元にありますが、これを見ますと、委託方式によって例えば老人施設の運営をしたり、あるいは民間が宿泊施設を継続して運営する、こういうふうな方式もあるようでありますからいろいろこれから検討されると思いますが、今申し上げましたように、運営要綱の中に別に定めるというふうに書いてありますので、当然これは要綱に従って早急にこれは定めなきゃいかぬ問題だと思うんですが、そこら辺も含めて、是非有効活用できるように検討していただきたいと思います。  それから、今お話が出ましたけれども、鬼怒川の、栃木県内にはもう一か所、鬼怒川温泉に保養施設の「ホテルたかはら」というのがあります。ここは存続をすることになりました。そして、いわゆる二者択一の、「プラザイン・くろかみ」は閉鎖をされたということでありますが、この違いと、なぜ「たかはら」が存続されたか、この辺についてもお答えいただきたいと思います。

○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。  公立学校共済組合の栃木支部の検討委員会の決定に基づきまして本部においても検討したわけでございますが、鬼怒川保養所につきましては、組合員の利用率も比較的高く、経営も好転をしてきておりまして、今の見込みでございますと、平成十五年度収支の黒字が、これは現在のあれでございますが、見込まれる予定であると、こんなようなこともございまして、存続を図ることができると、こういった判断を下したわけでございます。  一方、宇都宮宿泊所につきましては、ここの宿泊施設の収入の大きな部分を占めております結婚式、これがやはり昨今の民間との競争関係とかいろんなこともあるわけでございますが、大幅に減少してきている。あるいは宇都宮市というこの立地条件とかいろんなことをかんがみまして、今後とも黒字転換がこれは困難であろうと、こういう判断の下に廃止をすると、このように承知をいたしております。

○谷博之君 先ほど冒頭、私、こうした施設の経営状況はどういう状況かということをお伺いしましたけれども、実は、今申し上げましたように全国の五十六の宿泊施設、それから八つの直営の病院、こういうところの実は組合員の利用率というものを私調べてみました。病院がどうなっているかというと、組合員の利用率は一三%。入院が一三%、外来が一二%、こういうことですね。  これは、栃木県のいわゆる教育福祉振興会というところが県内の組合員にアンケート調査をしておりますけれども、この栃木県支部のアンケートでも、先ほど申し上げたくろかみ荘をほとんど利用していないという人が六七%。組合員のうちの三人に二人はこの施設を利用してないんですよ。こういうところに実はこの施設の私は何か大きな問題点があるような気がいたします。  そこで、この利用率の低さについて、大臣はどういうふうに御認識されますか。

○国務大臣(河村建夫君) こういう施設は組合員がしっかり使っていただきませんと、これは経営が成り立ちません。そういう意味で、いかに組合員のニーズに合った経営をやるかというこの経営改善、これを更に努力して検討を深めていただかなきゃならぬと思っております。  最近、宿泊施設については大体七割は組合員の利用だと、こういう数字が出ておりますが、それが今だんだん落ちつつあるということで、やっぱり婚礼市場といいますか、結婚式等もだんだんホテルや何かがどんどん安売りをやったりしながら競争が激化しているという点もあると思います。それから、宿泊を伴う会議、宴会の数、少し減りつつある。景気も影響しているかも分かりません。こういうようなこともあって今厳しい状況にあると聞いておりますが、公立学校共済組合においては、組合員のニーズに合った経営改善に努力をする、その方に向けて今検討をいただいていると聞いておるところでございます。  また、直営病院、確かに御指摘のように組合員の利用率が非常に低い。これは、組合員以外の地域の住民の皆さんがかなり利用されている。ただ、健診事業は組合員の利用率が八〇%を超えていると、こういう数字もいただいておりまして、こういう点での役割は大きいし、組合員の皆さんの期待感もあると、このように考えております。  平成十五年で見ますと、直営病院では今メンタルヘルス相談事業、組合員の皆さんの、それから教職員ですね、教職員の皆さんのメンタルヘルスへの対応、これが職域病院といいますか、職域病院として期待されている。こういう機能が更に増えていく、こういう面で直営病院の活用といいますか、そういうものが増えてくるのではないか。全体として利用者が増えるように一層の経営改善を図っていかなきゃいかぬと、又はそれを大いに検討してもらわなきゃいかぬと、このように考えておるところであります。

○谷博之君 時間があればその問題に更に触れたいんですけれども、いろんな理由があると思いますけれども、施設の古さとか利用のしにくさとかいろいろあると思いますが、そういうものがあるにしても、この数字は若干低過ぎるなというふうな気がいたします。  そういうことも含めて、ちょっと先ほどの質問に関連してお伺いしたいんでありますけれども、この組合員の年金保険料ですね、いわゆる福祉事業分として組合員が支払っているこの年金保険料、つまりこれ掛金ですね。これについてお伺いをしたいと思いますけれども、これは、いわゆる給料の千分の二・二の掛金率で組合員はこれを支払っております。月収四十万円の給料をもらっている先生の場合であれば八百八十円ということであります。年間にするとこれが一万五百六十円という金額になりますが、このうち、先ほどお話ありましたように、健康診断や人間ドック等に掛かることもできますので、そういうようなことも含めて差っ引きますと、大体年間一万五百六十円のうちの五分の二程度、金額でいえば四千二百円程度のお金がこの直営の病院とこの保養施設に使われていると、こういうふうに考えられるわけでありますけれども、先ほど申し上げましたように、四十を超える施設が赤字になっている、この赤字をどうするかということについて聞きましたところ、それは全体五十六の施設のうちの宿泊経理の全体の財源からこれを補てんをしていると、こういうふうな説明をしているわけでありますが、この赤字の穴埋め、補てんについては、そういうふうな解釈でいいんでしょうか。

○政府参考人(近藤信司君) そういうことでございます。

○谷博之君 そうしますと、私の手元に平成十五年三月三十一日現在の貸借対照表というのがございます。ちょっと数字を見ながら、正確を期す意味で読ましていただきたいと思いますが、こういう施設の建設資金あるいは土地の購入、これについては長期経理、つまり年金原資から約三百九十九億円の借入れをして取得をしております。約四百億ということですね。そして、積立金など余剰金が六百十八億円あるとこの数字は示しておりますけれども、一方では流動資産というのが二百十一億円しかありません。さらにまた、この剰余金の大半は土地や建物になっておりまして、特に土地は取得時の帳簿価額のままの金額、簿価ですね、ということであります。建物についても、減価償却費は積んでおりますけれども、売却すれば二束三文の建物もあるわけであります。  こういうふうなことを考えてみますと、この年金原資から見れば、土地、建物の価値が下がって不良債権化している物件も多くて、借入金の約三百九十九億円の返済が今後このままでできるんだろうか、ますます滞るおそれがあるのではないかというふうに私たちは心配をしております。  そこで、この借入金の三百九十九億円を減らしていくその対応ですね、今後のその見通しと具体的な取組、これについてどのように考えておられるか、お答えください。

○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。  今数字を述べられたとおりでございますが、現時点におきまして借入金の返済は宿泊経理全体として引き続き返済をしておるわけでございまして、毎年長期経理からの借入残高は減少してきておるわけでございます。例えば、平成十二年度に長期経理からの借入残高は四百六十一億あったわけでございますが、平成十四年度では、これは三百九十八億円に減ってきておると。確かに、一部の施設の財務状況の悪化ということは懸念をされるわけではございますけれども、長期経理全体から見ますと欠損を生じることはないんではないかと、このように考えております。

○谷博之君 いわゆる文部科学省所管の、と申しますか、この分野の公立学校共済組合の福利厚生施設について年金原資から四百億円近くのお金を借金している、これについて少しずつ返済をしてきていると、こういうふうな御答弁でありますけれども、しかし、今後この施設がだんだん赤字が増えて、廃止をしたり、あるいは他に委託をされ移管をされてくるということになると、当然全体のパイが小さくなってくるわけですから、今申し上げたようなことで、このいわゆる借入金が減らしていくことができるんだろうかということが私たちは大変心配しております。  結果として、現場の学校の先生、教職員の人たちのその年金保険料でこうした無駄な施設を運営するためにその掛金が使われていくということになれば、これは私はどうも後ろ向きのおかしい議論になってくるんだろうと思いますが、その辺についての心配はないのかどうか。

○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。  土地、建物に係る資金につきましては、先ほど来申し上げていますように、長期経理から宿泊経理全体で借り入れて各施設に投資をするわけでございまして、個別の施設から元金と利息を合わせて宿泊経理に償還をし、したがいまして個別の施設が廃止された場合につきましてもその償還金は宿泊経理全体で負担をする、こういった仕組みになっているわけでございます。また、廃止後の施設、この維持管理費用につきましても宿泊経理全体で賄う、こういったようなことでございまして、いろいろのまた有効活用の方策も考えていかなきゃいかぬとは思っておりますけれども、是非そういうことがないように公立学校共済組合にまた努力を促してまいりたいと思っております。

○谷博之君 ちょっと視点を変えてお伺いしたいんですが、先ほど掛金の話をいたしましたけれども、いわゆる掛金の率がございますね、掛金率。これは今二・二と、千分の二・二というふうなことを申し上げましたけれども、これは平成四年の四月一日からこの掛金率が決められている、もう十年以上こういう掛金率で掛金を納めているということでありますけれども、これは今の説明を聞いておりますと、当然そういう心配がないのであればこの掛金率は下げていってもいいと思うんですけれども、その辺についての検討をされておられますか。

○政府参考人(近藤信司君) 先ほどから申し上げていますように、長期経理から宿泊経理全体で借り入れて、そしてそれをまた宿泊経理全体で返していく、こういう仕組みを取っているわけでございますが、確かに今後こういった赤字施設があり、また廃止をしていくものが出てくるということでございます。例えば、廃止後の施設の維持管理費用につきましても宿泊経理全体で賄うというようなことでございまして、いずれにいたしましても、ここは共済組合一本でやはり考えていかなければならない課題であろうかと思っております。ある施設が廃止になる、したがってその施設を管理する支部の組合員の、今回であればこれは宇都宮になるわけでございますけれども、掛金を引き下げる、これはなかなか共済組合のこの全体の仕組みから申し上げますならば難しいことではないんだろうかと、このように理解をいたしております。

○谷博之君 重ねてお伺いしたいんですが、結局今年は五十六、来年度は五十四、こう減ってきますね。そういうふうな施設の数がどんどん減ってくる、そして当然経営の赤字のそういう施設というものが処分をされてくるということになれば、少なくともいわゆるこの掛金率についてもそれだけの費用が掛からなくなるような気がするんですけれども、その辺は今おっしゃったように残った施設全体の宿泊経理全体でそれが賄えるというふうに、こういうふうに考えておられるんでしょうか。

○政府参考人(近藤信司君) この資金の活用でございますけれども、いわゆる宿泊施設だけの問題ではないわけでございまして、福祉事業としてはその他いろんなものもやっておるわけでございまして、そういったことからかんがみまして、この宿泊経理あるいはこの福祉事業の更なる充実という視点からいたしますと、掛金を引き下げるということは少し難しいんではないんだろうかと考えております。

○谷博之君 じゃ、最後に確認をさせていただきます。  先ほど私ちょっと質問をさせていただきましたけれども、先ほどの借入金の話ですけれども、年金原資から約四百億円の借入金をしていることについて、これは現状の状況の中で徐々に返済をしていくことができる、したがって学校の先生たちの年金保険料で無駄な施設を建てたということは指摘は当たらない、こういうことで、この辺はどうなんですか。はっきり答弁していただけますか。

○政府参考人(近藤信司君) 今、年金施設等がいろいろ問題になっているわけでございますが、これはほかの共済組合もそうであろうかと思っておりますが、私どもの公立学校共済組合の施設の経営に当たりましては、主に施設利用者からの収入と福祉事業に要する経費を財源としておりまして、長期給付事業、年金資金からの資金の繰入れは一切しておりません。そういう意味での問題はないものと承知をいたしております。

○谷博之君 いろいろと現場の声を聞いておりまして、この施設に対する、あるいはこういうふうな事業に対する組合員の中からももう一つ見えにくい部分があるというふうなことも指摘をされているわけでありますが、いずれにしましても、私どもの地元の二つの施設、大変古くて地域に大変いろんな意味で活用されてきた施設でございまして、そういうものの存続をめぐって大変地元でも議論が起きていることでございますので、今後ともこうした問題について機会あるたびに引き続いて質問もさせていただきたいと、このように考えております。  それから、続きまして二番の問題に入りますけれども、文化体験プログラム支援事業、文化庁の委託事業でございますが、これについてお伺いをいたしたいと思います。  この事業は〇二年度にスタートした事業でございますが、単刀直入に申し上げます。予算の関係でちょっと申し上げたいと思いますが、〇二年度には十八億六千万円の予算が全国の六十の市町村に、一か所三千万円のモデル事業として予算が組まれました。そして、次の年の〇三年度はこれが十億円、四十七市町村、一か所平均一千万円のモデル事業になり、そして〇四年度の予算ではこれがわずか四億二千五百万円、四十七市町村、五百万円から一千万円のモデル事業、こういうふうに金額や場所が推移しています。わずか三年間で大幅に減少してきているこの理由は何でしょう。

○政府参考人(素川富司君) 文化体験プログラム支援事業でございますけれども、この事業は子供たちが日常生活、日常の生活圏の中で、年間を通じて様々な文化に触れ、体験できるプログラムを市町村が独自に作成されまして、これをモデル事業として文化庁と市町村の共催により実施するということを目的に、今御案内ありましたように平成十四年度より実施しているところであるわけでございます。  今、先生御指摘ございましたように、十四年度に始まりましてから十五、十六と予算額が減少しているわけでございますけれども、これは十四年度全国六十のモデル地区において一地区当たり三千百万を支援するということを想定して、その規模の事業を市町村におきまして独自に企画していただくということを予定していたわけでございますけれども、実際の実施されます申請の上がってきます単価というのはもう少し規模の小さい程度の事業であるというようなこともございまして、その具体的な執行状況を反映させるということで十五年度、十六年度と予算額を計上する中で減少してまいったということでございます。

○谷博之君 じゃ、実際、じゃ〇二年度の、初年度のスタート時点からその予算の消化状況、執行状況はどんなふうになっていますか。

○政府参考人(素川富司君) 十四年度につきましては、初年度であるということで、募集要項、実施要項の策定ということに時間を要したということもあるわけでございまして、その周知徹底というものが十分に図れなかったということもあろうかと思いますけれども、これにつきましては六十のモデル地区を申請していただくということを予定しておりましたけれども、現実的には十三の地区に実施をしていただくということになったわけでございます。また、実際の事業につきましても、先ほど申しましたように、三千百万程度のプログラムが出てくることを予定したわけでございますけれども、一千万円強のプログラムが申請としてあったということで、一億五千三百万円という執行状況になったわけでございます。  十五年度につきましては、少し市町村の方でも取組が、広報といいますか周知が図られてきたということでございまして、これにつきましては、モデル地区数としては四十七都道府県に原則一つという考え方で、四十七のモデル地区ということを予定いたしました。単価といたしましては二千二百万ということを、のぐらいの事業ということをお願いしたいなということで計画をしておったわけでございますけれども、それもやっぱり少し少のうございまして、三十六地域で三億五千万ほどの執行状況になったということでございます。

○谷博之君 実は、私、いろいろこれ調べてみたんですが、いろいろ原因があると思うんですよ。今の答弁の中には出ていない話だと思うんですが、まず、〇三年度は二年目ですから初年度という言い訳は利かないと思うんですけれども、実態を調べてみました。  まず、国から地方自治体やあるいはNPOに対してこの公募案内が来たのが、実施する四月以降の、新年度のその年の一月の末なんですよ。そして、その公募の受付を、手を挙げた市町村、自治体は慌てて手続をして、三月中にこれを間に合わせたんですよ。三月二十日ごろに応募に応じた。そして、その後、審査が、委員の持ち回りをした等々の理由で、最終的に内示が八月の中旬になっているんですよ。  いいですか。こういうところまでこれ引っ張られている。しかも、八月中旬にその内示があって、これもう既に地域では夏休みですよ。そういう、一番この事業が取り組みやすいそういう時期にこれが使えない。しかも、市町村は、立替え予算を組むにしても、早くて九月議会、遅ければ十二月議会にならないとこれ予算組めないんですよ。こういうふうな状態の中でこの事業をやれといったって、それはすぐ受けられますか。  と同時に、これは県を間に入れています。したがって、県が県内の市町村にそれを当然呼び掛ける、働き掛けをするんだと思いますけれども、その間に相当やっぱり時間的なものも掛かる。結果として、このすばらしい事業が実は、我々調べている中でも、〇三年度の実績を見ても、栃木県も足利市が入っていますけれども、先ほど四十七都道府県と言いましたけれども、実施されたのは二十六県の、二十六の都道府県しかやっていない、しかも三十六の市町村、こういうことになっているわけです。  したがって、ここら辺の問題について、これ、この仕組み、この今までやってきたことについてどういうふうに考えておられますか。

○政府参考人(素川富司君) まず、この事業の募集の時期、決定の時期ということでございますけれども、先生今御指摘いただきましたように、十五年度、本年度につきましては三月の二十日までに、これ十四年度になるわけでございますけれども、前年度中に募集を締め切るといいますか、継続事業でございますので、していただきました。  御指摘ありましたように八月に実施決定をしたわけでございますが、これにつきましては、企画委員会、学識経験者による企画委員会でその事業の内容というものを見させていただくわけでございます。それが実施要綱に合っているかというようなことでございますけれども、その中で、やはり、例えばプロの舞台芸術の鑑賞事業などがプログラムの内容に入っていたとか、あとは特定の子供たちを対象にした合唱とか演劇の発表会などがプログラムに入っているというようなものもあった。  これは、この文化体験プログラム支援事業は、広く多様な体験を子供たちにしていただくということで、年間十五日、延べ十五日、いろんな活動を、多様な活動を提供していただくということがその趣旨でございますので、若干、そういう意味で、その募集の趣旨と照らし合わせていかがかなというようなものはあったりしたわけでございまして、そういうことにつきまして、それを採択しないということではなくて、できるだけ採択する、全部、手を挙げてきていただいたものにつきましては採択するという観点から、市町村と協議しながら、その事業内容につきまして協議し、一定の変更をお願いするとかということをお願いしながら、すべて採択するという方向で調整をするというようなこともしたために夏の決定になったということでございますが、いずれにいたしましても、このような事業の決定が遅くなるということは、その事業の円滑な実施に支障を来すということは先生御指摘のとおりでございますので、十六年度の事業の決定につきましては、既に現段階で申請を予定している団体からのヒアリング等を事実上進めておるところでございまして、できるだけ早期に決定できるようにしてまいりたいと考えております。  また、都道府県を介することということでございますけれども、この実施地域は、先生も御案内のように、四十七の都道府県、原則一地域ということを原則にしておるということもございますし、また都道府県におきましてはその管内の市町村の文化芸術に関する情報を十分把握しておられるということから、都道府県を経由して、都道府県の調整を経て申請していただくというようなことから、都道府県を通じるという手続を取らさせていただいているところでございます。

○谷博之君 いろいろ御答弁ありましたけれども、先ほど私言いましたように、本来であれば四十七都道府県に一市町村ずつ選定をしてモデル事業としてやりたいという希望もあったんでしょうけれども、今申し上げましたように、全国で二十六都道府県、そして大阪府はそのうち三つも、三つもという言い方はおかしいですが、三か所やっていると。やっていないところは、四十七引く二十六ですから二十一県あったということですね。  こういうふうなことを考えますと、この事業は、いわゆる市町村の教育委員会が事務局となって、地域のNPOなどを巻き込んで実行委員会を組織して、補助金ではなくて委託事業で行う、国が十分の十の負担をするという、こういう事業なんですね。非常にこれは地域にとって取り組みやすい大変いい事業だというふうに思っていますし、NPOは非常にこういうことについて関心も持っている。この事業を是非やりたいという、そういうふうな希望もあるわけなんですが、残念ながらそれは使えない今の状況というものがやっぱりあるということを是非これは御認識をいただきたい。そして、今答弁がありましたけれども、そういうふうな観点からやっぱり是非改善を図ってほしいと思います。  これと同じように、今ちょっと触れられましたけれども、文化庁主催の本物の舞台芸術に触れる機会の確保事業というのがあります。これは同じ年度からスタートしましたけれども、やはりその予算を見ますと、〇二年度にはほぼ同額の、先ほどの文化体験プログラム支援事業と同じ、ほぼ同額の十九億円を計上して、〇三年度はこれが二十五億円に増えて、〇四年度は、〇三年度と同じ予算額、これを計上しております。この違いは何なんでしょうか。先ほどの文化体験プログラム支援事業、片一方はこれ下がってきています。こっちは上がっています。この違いは何なんでしょう。

○政府参考人(素川富司君) 本物の舞台芸術体験事業でございますけれども、この事業は子供たちが本物のオーケストラや演劇、舞踊などの本物の舞台芸術に触れる機会を与えるということで、主に学校公演そのほかに公立文化会館の公演もございますけれども、主に学校におきまして、小中高等学校の児童生徒、教職員及び保護者の方にそういったプロの舞台芸術を鑑賞する機会を提供しようという文化庁の事業でございます。これに関しましては、例えば十五年度におきまして五百公演ほど実施しておりますけれども、申請はその五倍程度要望があると、学校から来てほしいという要望があるというようなことでございます。  そういうようなことで、これは十四年度も同じようなことでございまして、非常に数倍の要望が学校から来ているということでございまして、その分につきまして、私どもできるだけ増額若しくは予算の確保をしたいということでやっているところでございます。

○谷博之君 だから、要するに、結局結論から言うと、いわゆる本物の舞台芸術に触れる機会の確保事業は、要は出演料なり人件費が高いということなんですよ、ですよね。  片一方の方の、この文化体験プログラム支援事業については、これはNPOの方々が中心になって、あるいは市町村がやって、やる事業ですから、そうは人件費等掛からない。こういうふうないろんな事情があるんだろうと思うんですが、実は、どちらもそれは大事な事業だと思うんですが、冒頭申し上げたような文化体験プログラム支援事業、ここにやはりもっともっと力を入れなきゃいけないと思うんですよ。余りにもこの予算が減ってきている。実施箇所数が少ないから減らす、そうすると更にまた箇所数が減ってくる、予算も減らす、この繰り返しですね。  一方では、今おっしゃったような理由で、それは本物のいろんな芸術見たいですよ。結果として、そういうものに希望が行って、そこに予算がどんどんどんどんつぎ込まれる。この現象を、やっぱり私は、よくこの事業を見比べながらどうしていくべきかということをもう一回考え直してくださいよ。大臣、どうですか。

○国務大臣(河村建夫君) 谷先生から子供たちに対する文化啓蒙運動プログラムをしっかり実施する上で貴重な御提言といいますか、御指摘をいただいたと私も思います。  私も、こんなに大幅に予算が減るということはよっぽどその事業が見込み違いといいますか、だんだん縮小していかなきゃいけない特別な理由があればともかくとして、現実にもっと子供たちに地域の伝統文化とか芸術とかそういうものをもっともっと学ばせる必要がある、そういう観点から言っても私はこれを広める必要がもっとあると思うんですね。ただ、最初の構えが三千万円という大きなもので構えたものですから、御指摘のように地元の対応というのが十分できなかったという面もありましょう。それから、正にそのPRが十分でなかったとか、いろんな点で取組が悪かった。しかし、現実に見ると、使い勝手のいいものにしようとすれば、もうちょっと規模を、小さいものでもやれるようにしようということで、そういう点で金額は下がっていったと思うんですね。  これを受けて今要望を待っているわけでありますが、私は、この事業の実態というものがもっと分かってくると、地域がまた、地域を、やっぱり地域の教育力といいますか文化力を高める意味でも非常に価値のあるこれは取組だと思いますので、しっかりこれもPRもしながら、とにかく取り組みやすいようにして、御指摘、いろいろ御指摘ありました、使い勝手の、やはり取り組みやすいものに考えながら、そういうもののもっと、もうちょっとパンフレットを作るとかいろんなことをやりながらPRもして、是非地域でそういうことを盛り上げていただくように、この予算が増えるような形で我々も頑張っていかなきゃいかぬと思います。  それから、人気のいい舞台のやつは、これはやっぱり非常に人気がいいものでありますから、そうかといってこれどんどん増やすわけにいきませんから今この時点で行っておりますが、こういうものとうまく組み合って初めてこの文化事業というのはうまくいくと思いますので、谷先生御指摘いただいた点を十分受け止めながら、この子供たちの文化体験プログラム、これが更に増えるように努力いたしたいと、このように思います。

○谷博之君 是非、大臣の今の御答弁を踏まえて前向きなひとつ取組をいただきたいと、このように考えております。  それから次に、子どもの居場所づくり・地域子ども教室推進事業の関係について若干お伺いしたいと思っております。  昨年の国会で次世代育成支援の法案が成立をいたしました。そのときに私も本会議で質問もさせていただいたわけでありますけれども、今、小学校において学童保育というのがあります。これは放課後の子供たちがその教室に来るわけですけれども、大体この学童保育の開設されている場所、その全体の四六%は学校の敷地の中にあります。そして、これは厚生労働省の所管の事業として行われています。ところが、全国の市町村の実例を調べておりますと、現実にまだ一八%はそれぞれの市町村の教育委員会でこれを運営しています。  つまり、国は厚生労働省としての事業をしていて、市町村はそれが教育委員会のそういう所管でしているというところがあるわけですね。このことを前提にしながら一つはお伺いしたいわけでありますが、いわゆる厚生労働省と文科省とのこのすみ分け、競合の問題なんです。  例えば、具体的な話をしますと、放課後、学童保育の子供たちがその教室に帰ってきます。そして、校庭で遊んでいるとする。一方では、この子どもの居場所づくり・地域子ども教室推進事業、これに該当する子供たちが校庭で遊んでいると。それ以外の第三者の子供たち、児童がその場にいる。もしこれで何か事故があったときに、これだれが責任取るかということなんですね。それぞれ保険を掛けているわけです。第三者の子供は保険は掛かっていません。学童保育とこの事業の子供たちに対しては保険を掛けている。  そうすると、これ現実の話なんですが、学校管理者の校長先生は、あるいは学童保育の責任者は、縄を張ってその中で自分たちの児童を遊ばせるという、こういうところに実は話が行っちゃっているんですね。これは当然、川崎とか世田谷区の具体的な事例があって、先進的な事例も全児童対策ということでやっているところもあるんですけれども、いずれこれ、大臣、この事業は、今申し上げたように、厚生労働省所管の学童保育・留守家庭事業とこの事業は、どこかの段階できちっと現場のそういうふうな実施要綱等を作って、やっぱり一つの調整をしなきゃいけないんだろうというふうに思うんですね。こういうことについて、大臣どういうふうに思われますか。

○国務大臣(河村建夫君) この学童保育の事業と、そして今考えてこれから実施しようとする居場所づくり、これは考え方が違う部分もあるし共通部分もある面もありますので、確かに厚生労働省側ともしっかり協議をしなきゃいかぬ点があろうと私も思います。  私もかねてから、学童保育の在り方、これがなかなか評価を得ている面があって、現実にしかしあそこで宿題等もやっていて、これは学校現場的な意味もあって文部科学省側がこれを黙っていていいのかという話もかねてからしていたわけです。しかし、せっかく軌道に乗っていることですから、これはこれでちゃんとやっていただく。特にここは低学年であります。それから今の、今度の居場所づくりというのはもう学年を問わず、むしろ今の低学年よりもその上の学年を対象にする面が、ねらいがありますので、これとうまく合い、うまくいく点もあるんではないかと。むしろその方へ焦点を当てて学童保育は学童保育でやっていただきながら、さらに高学年に向けてこの居場所づくりをやっていこうと。  特に、子供たちをほっておいて非行に走るというようなこともありますから、そういう子供たちを防ぐという意味もありますし、特にこれはボランティアの皆さん、大人の皆さんにしっかり地域の教育力を高めていただくという役割も持っておりまして、厚生省側のそういう保育といいますか、そういう観点だけじゃなくてもっと広い観点がございます。ただ、その辺がぶつかりそうな部分についてはしっかり協議をとおっしゃったように、話合いもしながら、お互いに責任の塗り付け合いというようなことにならぬようにしなきゃいかぬと思いますが、それぞれ地域の目的、地域の事情に応じて、それぞれの地域によってまた取組が違います。それから市が単独でかなり進んだ取組をされているところもございます。そういうことの調整もしっかりやって、この居場所づくりというものが効果を発揮するように、地域全体で子供をはぐくむ環境作りができますように、今の御指摘も踏まえながら我々しっかり取り組んでまいりたいと、このように思います。

○谷博之君 どうもありがとうございました。  今日は総務省からもちょっと来ていただいておりますので、一点お伺いしたいと思いますが、昨年の常会でも私質問をさせていただいたんですが、埼玉県の鴻巣市という市がございまして、これが昨年構造改革特区申請をいたしました。  その申請の内容は、このいわゆる学童保育で臨時任用されている指導員の方々、これを三年、任用期間を三年に延ばしてほしいという申請をしたんですよ。これは御案内のとおり、半年が原則でして、それを一回更新することができるということで一年間は採用できるわけですが、それ以降はできないと。そのことに対して、総務省が私のその質問に対して答えたのは、それは非常勤特別職で対応できるんじゃないですかと、市町村で、そういうようなことを言われたんですが、しかし、非常勤特別職というのはある意味では専門職の方々がそれに該当するということで、市町村では実質それはしていなかった。  今回のその総務省の閣法で、任期付け短時間勤務職員制度、これが制度を設ける地方公務員法の改正法案が今国会に提出されてきております。とするならば、この改正案によって、いわゆるフルタイム公務員の場所を奪うということではなくて、こうした臨時アルバイト的な立場の学童保育の指導員あるいは保育補助員などが、この制度を、適用を受けて、地方公務員としてそういう立場を安定させることができるんだろうかどうかということを私は考えております。これはどういう御見解を持っておられますでしょうか。

○政府参考人(須田和博君) お尋ねの任期付短時間勤務職員制度を始めとします今回の法案によります新たな制度につきましては、いずれも、導入するか否かを含めまして、詳細は当該地方公共団体の条例にゆだねられているところでございます。したがいまして、一般論という形でしかお答えできませんが、今回の法案におきましては、短時間勤務職員を採用することのできる場合としまして、一定の期間内に終了することが見込まれる業務に従事する場合、提供時間の延長など対住民サービスを向上させる場合、さらに、部分休業を取得した職員の代替職員として活用する場合などを定めておりますので、御指摘のようなケースにつきましても、このいずれかに該当するのであれば今回の短時間勤務職員を活用していただくことができるのではないかと思っております。

○谷博之君 ありがとうございました。  それでは、時間が余りなくなりましたので、最後に簡潔にお伺いしたいと思います。  大臣にお伺いしたいんですけれども、先ほど有馬先生からもちょっと質問があったことと直接関係ありませんが、いわゆる放射性廃棄物の問題についてなんですが、産業廃棄物処分場へ、最終処分場に搬入される放射性廃棄物の基準緩和の問題ということで、これは具体的には経済産業省とか内閣府の原子力安全委員会で、放射性廃棄物の国際免除レベルを日本でも導入すると、こういうふうな議論がされております。  日本は世界唯一の被爆国でございまして、この原子力問題については相当やっぱり敏感である、そういうふうな国だと思っていますが、日本じゅうの廃棄物、産業廃棄物処分場に、例えば軽度とはいってもこうした放射性廃棄物を廃棄するということになると、これはいかがなものかなというふうに思います。  今回、この放射性障害防止法改正案というものが提出をされておりますし、あるいは何といっても市町村の産業廃棄物の処分場の現場のそういう人たち、職員の方々からも不安の声が上がっているということを考えたときに、こういう動きについて大臣はどのような考え方を持っておられるんでしょうか。

○国務大臣(河村建夫君) 谷委員御指摘のように、放射線、これ、国民的な関心も非常に高いと。がんの診断治療とか害虫の駆除、半導体、ゴムの加工等、また天井に設置されている煙感知器、こういう部分にも応用されておりまして、非常に国民生活にとっても身近な、利用される、こういうものになっておりますので、この活用を図りながら、同時に、その放射性廃棄物が必然的に発生する、これをいかに管理するか、適切に処理、処分する、これはもう非常に大事なことになってきております。  今国会で出しております放射線障害防止法、この改正法案では、放射性廃棄物を最終的に埋設する、処分するための規定を整備する、皆さんにその点についてきちっとお示しをして安心していただこうと、また、国際標準値の取り入れに伴う規制の合理化も図ると、こういうねらいがあるわけでございます。  放射性同位元素の利用等について更に科学的、合理的な規制体系を構築すると、こういうねらいで、引き続いて、この安全の確保、これについては文部科学省全力を挙げて取り組んでいく所存でございます。

○谷博之君 最後に一点だけ質問させていただきますが、構造改革特区について、非常に教育関連の問題、課題が多いということであります。  第四次までの特区の認定の中で、既に百を超えるそういう具体的な事例が出てきているということでありますね。したがって、まず、なぜこういうふうな、非常に多いというふうに認識されておられるか、これが一つ。  それからもう一つは、英語教育とか、あるいは学校経営に対する株式の参入とかいろいろありますけれども、そういうふうな、相当もう広範囲にこういう特区が認められてきているということになれば、むしろ全国的に緩和するような方向というものを検討してもいいんじゃないかというふうに思うんですが、この二点、お伺いいたします。

○国務大臣(河村建夫君) 教育の構造改革といいますか、規制緩和も含めて、教育がやっぱり住民に近いところで、また国民の皆さんに信頼される教育、これを進めていこうということ、これは教育の地方分権にもかかわってくる問題でございます。最近は、そういうことで、学校評議員制度等も導入しながら、あるいは今度、コミュニティースクールというようなことも考えながら、学校がみんなに信頼されるようにということで進めておるわけでございますが、御指摘のように、確かに教育関係の提案が寄せられました。  第一次のときも、文部科学省関係は厚生労働省と並んで非常に多かったわけですね。そういうことは、やっぱり教育に対する皆さんの関心、また地方自治体がもっと教育を充実したものにしようという皆さんの願いといいますか、そういう期待がある、これにやっぱり私ども、ちゃんと受けてこれに対応しなきゃいかぬと、こういう思いで、これまでも特区の問題についてかなり思い切って取り組んでまいりました。  そういう点で、ただ、いろいろ御提案いただいた中で、例えば第一次のときは全体で九百三のうち文部科学省関係百三十四あったんですが、そのうち、現行でももう既にやれるのが五十七件もありまして、だからその点はまだ、せっかく文部科学省いろいろやったんですが、PRが不十分だった点もあるなと、こう思っておりまして、そんなことも含めながら、しかし、さはさりながら、いろんな提案をいただいておりますから、広報活動も行いながら更に制度を弾力化していこう、こういう思いで、教育を活性化するという観点でもやっぱり弾力的にこういう問題を取り組んでいかなきゃならぬと、こう思っております。  話題になっておりますが、いよいよ株式会社で大学、中学校もやろうと、こういうふうになってきております。こういうことに対してもしっかり検証もしながら、本当に子供たちのために、また学生のためによりよい教育をしていただくということであれば、これは選択肢はいろいろあっていいと、私はそう思っております。  そういう受け止め方をしながら、と同時に、これを早く、英語教育なんかはもっと早く、特区だけじゃなくてという御指摘もございます。実は、文部科学省も小学校の英語については研究開発校を持っておりまして、進めております。この形を見て、ただ、例えばその株式会社で大学をやっていただくというというようなやつは、一年だけ見てすぐ分かるかという問題もございまして、やっぱりきちっと四年間の経過を見る点もあるのではないかと、こう思っております。

○委員長(北岡秀二君) 大臣、時間が経過しておりますので簡潔に答弁願います。

○国務大臣(河村建夫君) はい、分かりました。  そういう点も含めながら、私は、特区で出てきたものは、いいものについては全国でやっていただくというのが前提だろうと、こう思っておりますので、こういうことを踏まえながら十分取り組んでまいりたいと、このように思います。

○谷博之君 以上で終わります。



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