2006年3月22日 ハローワークのあり方、学童保育の大規模化について質疑
|
164-参-厚生労働委員会-4号 2006年03月22日(未定稿) ○谷博之君 民主党・新緑風会の谷博之でございます。 この承認案件の具体的な質疑に入る前に、前提といいますか、根幹になる事柄を幾つかお伺いをしておきたいと思いますが、まずその一つは、公共職業安定所の職員の定員合理化計画の問題であります。 御案内のとおり、昨年の平成十七年十月の四日に閣議決定で定員合理化計画というのが決定されております。それを見ますと、都道府県の労働局、そして労働基準監督署、そして公共職業安定所、この三つの機関の平成十八年度からの四か年間で二千二十二名の定員を合理化計画として挙げておられます。毎年五百五人平均の削減といいますか、合理化計画になるわけですけれども、一方では増員等がありますから、少なくとも我々が聞いている話では、五か年間で労働保険等の分野も含めておおよそ約千人程度のいわゆる定員純減といいますか、そういうことになるのではないかというふうに言われておりますけれども、そういうふうな動きの中で、具体的にお教えいただきたいのは、今申し上げましたように、平成十八年度からいわゆる削減の計画の年度別の振り分け人数、これが分かりましたらお教えいただきたいと思っています。 ○政府参考人(金子順一君) 今後の定員の合理化計画についてのお尋ねでございますが、平成十八年度の定員削減につきましては、労働基準局関係で百七十八人、職業安定局関係で三百二十三名をそれぞれ削減することとしております。 今、委員から御指摘がございましたけれども、今後向こう五年間に向けまして、合理化の目標数が定められております。これにつきましては、申し訳ございません、今後四年間ということでございますが、二千二十二人につきまして四分の一程度ずつを合理化をしていくということを予定をしておりますけれども、十八年度は今申し上げたとおりでございますが、十九年度以降につきましては、おおむね四分の一程度ということにはなろうかと思いますが、今後の施策の実施状況等を踏まえて、具体的な数については決めていきたいというように考えております。 ○谷博之君 聞くところによると、平成十八年度についてはアスベスト対策等があって、そちらに重点を置くような職員の配置というふうなこと等もあって、この公共職業安定所のこの部分が若干数字が多いということですけれども、十九年度以降については具体的な数字は出されておりません。 一方で、その公共職業安定所の設置数について私ちょっと資料をいただきました。これは昭和四十二年から平成十七年度までのずっと安定所なり出張所なり、あるいは分室の数の、この数字をいただいておりますが、これを見ますと、安定所については昭和四十二年度が四百六十八人、平成十七年度は四百七十人ということで、途中に増減がありますけれども、ほぼ同じということですね。ところが、出張所については百四十五から百三、分室に至っては八十七から二十にまで減っています。つまり、出張所、分室が相当数が減ってきていると、こういうふうなことだろうと思うんです。 そういうことを考えますと、先ほど平成十八年度から四か年間の職員の合理化の計画についての数字が出ましたが、同じようにこの設置数の平成十八年度から四か年間のこれからの見通し、それはどういうふうな数字として計画をされておられましょうか。 ○政府参考人(金子順一君) 安定所の設置数についてのお尋ねでございますが、労働基準監督署それから公共職業安定所につきましては、厳しい財政事情の中で、その一方で行政が取り組むべき課題も非常に多くなっておりまして、これに的確に対応していくと、こういう二つの要請にこたえながら設置を考えていかなければならないわけでございますが、今後につきましては、平成十八年度から五か年間で三十の労働局管内におきまして統廃合を実施いたしまして、少なくとも五十の監督署ないし安定所を整理合理化をしていくと、こういう方針に立っているところでございます。 ただ、今後具体的にどの監督署あるいは職業安定所について整理合理化をするかということにつきましては、それぞれの年度におきましてその時々の情勢を踏まえて決定することとしておりますけれども、その際には、利用者のサービスの維持に配慮をしたり、また関係自治体の関係者の意見も踏まえて適切に対応していきたいと、こんなふうに考えております。 ○谷博之君 監督署なり安定所の数、合計で五十か所というふうな五か年計画という話がありましたけれども、今までの、さっき申し上げましたように、私の一つの想像といいますか推計ですけれども、最終的には公共職業安定所というのは、いわゆる地方といいますか地域にある出張所なり分室というものがほとんど削減をされて安定所にある意味では集中されていくと、こういう傾向になっていくのではないかというふうに推察しますが、この辺はどうでしょうか。 ○政府参考人(金子順一君) 何分、今後の見通しのことでございますので現段階で確たることは申し上げられないわけでございますけれども、今後、定員の更なる合理化ということもございます。その一方で、地域の利用者のニーズに的確にこたえていくということもございます。そういったことで、いろいろな工夫をしながら職業安定行政を進めていくということが大事だろうと考えております。 今後とも、非常に厳しいスリム化が求められていくということでございますので、労働局と安定所の所掌の分担の見直しでございますとか、相談員を活用するとか、あるいは仕事そのもののやり方を工夫するとか、そういった工夫を凝らしながら、定員事情の許す中で効率的、効果的な運営をしていきたいと、このように考えております。 ○谷博之君 今日の質疑は公共職業安定所の質疑ですから、それに絞ってお伺いしたいと思いますけれども。 今申し上げました、いろいろ御答弁いただきましたけれども、職員の数については相当合理化がこれから進んでいくと。一方では、安定所の数も、具体的な計画は明らかにされませんでしたけれども、多少やっぱり減ってくるということになりますと、職員一人当たりの言うならば新規の求人者数とかあるいは新規の求職者数、こういうものの負担がやはり私は増えてくるんじゃないかというふうに予想しているんですけれども、そういう意味では、データ的なことも含めて、現在どういう状況になって、将来どういうふうな見通しを立てておられるか、お伺いしたいと思うんです。 ○政府参考人(金子順一君) 安定所の定員につきましては、現在十八年度のもので予定をしておりますのが一万二千百五十八名というようなことでございまして、これまでも定員削減が行われてきておりまして、かなり人数も減ってきているところでございます。 一方で、業務につきましては、これは雇用情勢の変動その他で波動する部分もございますけれども、やはりいろいろなニーズも出てきているわけでございまして、一人当たりの業務量ということで申し上げますとやはり増えていくという傾向にあるだろうと思いますし、そういった心積もりで我々は対応していかなければならないと思っております。 そういったことでございますので、先ほど御答弁申し上げましたけれども、いろいろな工夫を凝らしながら業務を遂行することによりまして利用者の方々のニーズにこたえていきたいと、このように考えております。 ○谷博之君 今までの御説明を聞いておりまして、一人当たりの職員の分担といいますか任務といいますか、将来大変これは重くなってくるような感じもしているわけですけれども、私はこういうふうな定員問題については、これはいわゆるハローワーク、公共職業安定所に働く職員の皆さんからすれば、これは極めて重要な労働問題、労働条件のかかわりを持つ問題だというふうに考えております。 そういうことを踏まえて、いろいろ説明を受けたわけでありますが、国家公務員法の第百八条の五の第三項、ここにこういう「国の事務の管理及び運営に関する事項は、交渉の対象とすることができない。」、つまり労働組合のそういう方々と交渉をして、こういう問題についてそこに働く職員皆さん方の大変労働条件にかかわる重要な問題なんだから、この定員合理化についてはいわゆる労使で協議をするとかそういうことがもうないんですね、これ。労働組合の話を聞かなくてできるという、こういう仕組みになっているということであります。これは、ある意味では職員の代表である組合のそういう声を聞かない、正に一方的な私は合理化計画であって、そしてそれを現場の職員に言うならば上から決めてくるという、こういう仕組み、やり方を取っていると思うんです。 今日は総務省からお越しをいただいております。この国家公務員法第百八条の五の第三項、これは正直申し上げまして現実の職場におけるそういう働いている仲間あるいはそういう職員の皆さん方の今後の労働条件を考えたときに、これは極めて私は片手落ちではないかというふうに思うんですが、見直しをするお考えはありませんか。 ○政府参考人(戸谷好秀君) お尋ねいただきました職員定数、こういう問題につきましては、国の事務の管理及び運営に関する事項、お示しいただきました条項に該当して交渉の対象とすることはできないというふうに考えています。 この管理運営事項でございますが、この規定につきましては、国民主権あるいは法治主義と、そういう原則の下に、行政府が国民の負託と法律の定めに従って自らの権限と責任において判断し処理すべき事項であるということで、これを交渉の対象から除外するという規定でございます。 したがいまして、非常に今申し上げたような意義のあるものでございまして、関係規定の見直しというのは困難というふうに考えております。 ○谷博之君 もう既に、ここ十年間で労働基準監督署あるいは公共職業安定所の職員の数が約千人近く減ってきております。例えば、これ一つの具体的な例ですけれども、全国のいわゆる民間の事業所を職員が例えば訪問をするというふうになっても、私ちょっと計算してみたんですが、三十年掛かっても全部の事業所を訪問することができない、そういうふうな現状に今なっているんですよ。それだけ職員の数が足らないんです。にもかかわらずそれを更に削減をしていこうとしているわけですから、これは私は、ある意味では国の労働行政が今後そういう意味ではしっかり守られていくんだろうか、あるいは労働者の安全網は守られていくんだろうかということを非常に私は心配したんです。大臣、こういう現状をどう思いますか。 ○国務大臣(川崎二郎君) 日本全体が財政再建に取り組む中で、各分野での仕事の見直しが求められていることは間違いないことであろうと思います。また、政党の正に政権公約として公務員のスリム化というような、自民、民主、公明、主な政党はこうした形で訴えられていることも事実であろうと思います。そういう意味では、小泉内閣としてもより効率化を図っていく、しかし一方で雇用全体は守っていくというはっきりした方針を打ち出しながらやらせていただいております。 一方で、公共職業安定所にいたしましても労働基準監督署にいたしましても、様々な仕事の要請があり、また国民、ある意味では国、あらゆる分野からの期待感というものもございます。そういったものをしっかりこたえていくためには、どう効率化を図っていくかということが大きな課題であろうと思っております。 言われるとおり、職員数で事業所数を割るということになればそのようなことになるだろうと、そこは多分国税も同じようなお立場であろうと思いますけれども、情報収集というのをしっかりしながら、ある程度一つの方向性を見いだしながら行政をやっていくということにならざるを得ないと思っております。 いずれにいたしましても、様々な議論が出ておりますけれども、雇用の問題にいたしましても、また消費者の遵法意識をきちっと守りながら、また法律に違反することがあればきちっと罰していくということは重要な仕事でございますから、国のセーフティーネットとしてしっかり守るということは私も心掛けてまいりたいと思っております。そういう意味では、民間委員の方々とは少し厚生労働大臣、これからぶつかることになるだろうと思いますけれども、また議員の御指導も賜ってまいりたいと思います。 ○谷博之君 実は私も、労働行政というのは、この次に私ちょっと労働行政の民間開放の問題をお聞きしようと思っていますが、そういう動きが出てきている中で、しかし最低限の私は国の責任というのはやっぱりあると思うんです。言葉を言い換えればセーフティーネットと申しますか、そういう部分がどうも今のこれからの議論は、大前提というか、そういう大事な部分が何か非常に軽視されてきているといいますか、そういう状況になろうとしているところに実は非常に心配をしておりまして、そういう視点から現状の数字を挙げて御認識をお伺いしたわけでありますけれども。 次に、今申し上げました労働行政の民間開放についてお伺いしたいんですが、ちょうど一年ぐらい前になりますけれども、最近出どころをはっきり言わないといろいろ問題があるものですから出どころを明らかにしながら申し上げますが、これは二〇〇五年、去年、ちょうど一年前の二月、二〇〇五年の二月二十七日付けのサンデー毎日のこの週刊誌に「ハローワーク民営化で「失業差別」が始まる」と、こういう記事が、特集記事が出ております。 これ大臣、ごらんになりましたか。 ○国務大臣(川崎二郎君) 質問通告をいただいて提出いただきましたので、事前に読みました。 ○谷博之君 これは簡単に申し上げますと、いわゆる労働行政の民間開放、具体的には、政府はいわゆる構造改革特区に指定している東京都の足立区の例、それから自治体が自主的に取り組んでいる神奈川県の藤沢市の具体例を出しておりまして、官民共同窓口でこの労働、いわゆる何ていうんですか、求職活動といいますか、そういうことをやっている。つまり、そういう具体的な事例をここに書いてあるんです。 昨年の十二月末に規制改革・民間開放推進会議というところから第一次答申が出ておりまして、それの中にも、この具体的な事例を通してどうも民間開放が進んでいるような、そういうことが取れるような記事が一部に出ておりまして、それに対する現場のハローワークの所長さんの反論の内容もここに出ております。 そういうことの中で、私は、今申し上げましたように、政府はこの二つの自治体で行っている官民共同窓口での実績を参考にしながら、今後の市場化テストにハローワークを入れ、将来の公設民営化議論にまで踏み込もうとしているんじゃないかと、こういうふうなことを実はこの文面から推察をいたしました。 厚生労働省としては、この内容についてどのような御認識とお考えを持っておられましょうか。 ○政府参考人(鈴木直和君) 今御指摘の記事につきましては、今お話ありましたように、足立区と藤沢市の二つの自治体における民間委託の事例が紹介されているものというふうに承知をしております。 また、規制改革・民間開放推進会議の答申においてハローワークの民間開放について指摘がなされておりますが、ハローワークにおいて全国ネットワークで行っている無料職業紹介事業、これにつきましては、憲法に規定される勤労権の保障あるいはILO第八十八号条約を遵守する観点から、国が全国的なネットワークにより最低限のセーフティーネットとして無料の職業紹介サービスを実施する必要があること、それから雇用保険制度、この健全な運営のためには国による雇用保険と職業紹介の一体的実施が必要不可欠であること、これは欧米の主要国におきましても公的機関が雇用保険と職業紹介を一体的に実施しております。そういったことから、国が直接行うことが必要でありまして、包括的に民間委託することは適当ではないというふうに考えております。 ○谷博之君 それじゃ、更にちょっと具体的にお伺いしたいわけですけれども、この文面を見ておりまして、いわゆる民間の企業が主張しているように、いわゆる足立区、藤沢市の実態はハローワークより就職率がいいとか、就職一件当たりのコストは低い、低く抑えられているとか、こういうことを主張しているわけですが、現実にはこれ、どうですか、具体的には。 ○政府参考人(鈴木直和君) これは分けて考えた方がいいと思うんですが、足立区については、今年度までいわゆる官民共同窓口ということで、ハローワークの窓口とそれから足立区の窓口を併設して実施をしております。平成十五年十一月の事業開始から今年の一月までの実績として、ハローワーク窓口につきましては延べの来所者が約十四万人、就職件数が約四千三百人になっております。一方、足立区が委託している民間の窓口につきましては、延べの来所者が約五千人で就職件数が五十一人となっております。 コストの面、これは委託費でありますが、これは、記事に書いてありますように、二十三歳未満の求職者に対する成功報酬として就職一件当たり約十八万円、それから定着について更に十八万支払われることになっているというふうに承知しておりますが、結果として委託費が総額で幾らかと、これについては私どもは承知をしておりません。 それから、藤沢市につきましては、これは官民共同で事業を実施しているものではないことから、委託された民間事業者の実績は把握しておりません。委託費についても同様、承知しておりません。 一方、ハローワークの平成十六年度の業務実績は、就職件数約二百十三万人、就職率が三一%、それから就職一件当たりのコストは約八万円となっております。これはそれなりの評価すべき実績というふうに考えております。 ○谷博之君 今数字を挙げていただきましたが、例えば足立区の場合は、職を求めていく求職者はその場所に行って、どちらを選ぶかというのは受付でそれぞれ希望を聞いて振り分けると。そして、いわゆるハローワークの方に行く人と、具体的にはリクルートですね、そちらに行く人が分かれるわけですけれども、そしてその結果、それぞれが就職が決まったときの数字をカウントしているわけです。 どうもしかし、民間の方は、少なくとも自己決定、自力で就職をした人、自己就職をした人、そういうふうな人たちも全部カウントしている、そしてハローワークから紹介を受けてその後リクルートに行った人も、それも全部自分たちの就職率としてカウントしている、そういうことが指摘をされているわけですね。ですから、非常にこの数字というのはカウントしにくい、難しい部分があると思うんですが、しかし言えることは、どうも民間が、この推進会議が言っているように、どうも民間がすばらしくて、就職率が高くて、しかも就職一件当たりのコストが低いというのはどうも言えないんじゃないかというふうに私は実は推察をしております。 そこに来て、もう一つ問題は、この足立区にしろ藤沢市にしろ、自治体から委託金を払っているんですね、委託料。で、足立区の場合は四か月間で一千万、そして藤沢市の場合は一年間で四千二百万円、この委託料を払っているんです。なおかつ、先ほどお話ありましたように、就職が決定すると一人について十八万円、そして半年以上定着すると更に十八万円、そういういわゆる成功報酬といいますか、そういうものが出ているわけですね。そういういろんなことを考えますと、いわゆるその民間開放ということが目に見えて果たして有利なのかどうなのかということについて私は一考を要する必要があるというふうに思っております。 そこに来てもう一つ問題なのは、民間企業にそういうふうなことで委託をもししていくとしますと、結局その求人企業、人を求めているその企業側からすると、民間のそういう人材ビジネス会社との間でどういう関係が起きるか。少なくとも民間ビジネスのその企業は、いわゆる成功率なりそういうものを上げていくためにできるだけたくさんのいわゆる就職を決めなきゃいかぬわけですね。となると、少なくとも求職者の中で比較的人を求めているその企業に向いているような、そういう人をどんどん派遣をしていく。で、結果として、どうしてもなかなか求職しにくい、そういう人たちについてはいつの間にか後回しになっていくという、こういうことが出てくるわけですね。 つまり、民間の人材ビジネスの企業からすれば、その相手側の、人を求めている企業にはそう強く言うことがなかなか言いにくい、こういう関係の中で今私が言ったような状況が起きてくるんじゃないか。いわゆるこれは失業差別ということだと思うんですね。こういうことを非常に心配をしているわけですけれども、この点はどのように考えておられますか。 ○政府参考人(鈴木直和君) この問題、いずれにしても、職を求める方に仕事を紹介して十分に職場の中で能力を発揮してもらう、これはやはり国としてまず最初に提供しなければならない基本的なセーフティーネットというふうに考えております。 そういった意味で、前と同じお答えになりますが、包括的な民間委託という形でやることは適当ではないと、あくまでも国のネットワークの中で職業紹介を基本的なセーフティーネットとして提供していく、これが私どもの責務であろうというふうに考えております。 ○谷博之君 三月十七日の朝日新聞が私の手元にあるんですが、これは三月十六日に行政減量・効率化有識者会議というのが開かれて、ここで厚生労働省が発言をしております。職業紹介は公務員でといった厚生労働省の主張に有識者会議が批判をしているという記事なんですね。 いろいろありますが、結論から申し上げますと、厚生労働省はいわゆる今の公共職業安定所の職員定員のうち約六千人の、いわゆる公共職業安定所の約六千人を占めるこの職業紹介のスタッフが、この部分は民間委託は非常に困難だというふうに言っていますね。そして、合理化によるその削減、減量人数は三百人が限度、そしてILO条約で公務員による職業紹介の実施が明確に求められている、こういうことに対して民間の有識者の中からは、既に都市部ではもう委託先となり得る業者がたくさん増えている、そしてILO条約の批准は五十年以上も前の話だ、時代に非常に応じればもっともっと柔軟に考えるべきだ、こういうふうなこと、まあ記事には出ております。 ですけれども、私は先ほど、冒頭大臣がお話ありましたけれども、大臣、そういう意味からすると、これからこの議論というのはますます非常に深化され、大きな問題になってくると思うんです。そういう点で、先ほどのいわゆる求職者への社会的なセーフティーネット、こういうものも含めて、こういうふうな動きに対して大臣はどのようにこれから対応されようと考えておられますか。 ○国務大臣(川崎二郎君) 雇用というものに対してどこが責任を負うかというまず基本的な切り口だろうと思うんです。雇用保険という制度、諸外国を見ましても、やはり国が責任を持ちながら、企業と働いている人に負担を求めながらやらせていただいている。この雇用保険制度というのはきちっと回っていかなきゃならない。その中に、当然職業紹介というものがあり、働く意思があるけれども残念ながらいい職場が、自分の仕事が見付からないという人たちに雇用保険を給付していくと、こういう制度設計。この根幹、雇用はだれが責任持つんですかと。そこはやはり国がやるというところだけは押さえておかなければならないだろうと。 一方で、官と民が分野によって競争し合いながら効率的にやっていく。ここは私ども、まあ局長の答弁もありましたけれども、民間が効率的な部分もございます。これは間違いなくあると。したがって、そこは、効率的にいける部分については我々から一部委託をしていくという考え方もないとは言えないであろうと。しかし、根っこの部分についてはやはり国が責任を持つということでやらせていただきたいと。しかし、根っこを国が持つからといって効率化は求められないかといえば、これは当然、逆に効率化をきちっとすればするほどあなた方はきちんとやってくださいよということになるんだろうと私は思っております。 そういう意味では、効率化を図りながら、国の仕事として雇用、すなわち雇用保険と職業紹介、この二つをしっかり両輪としながらやっていきたいと思います。 ○谷博之君 今の大臣の決意とも取れるような発言に対して、我々は是非その根っこの部分をやっぱりしっかり持っていただいて、そしていろんなこれから動きが出てこようと思いますけれども、そこをやっぱり最低限ベースにしないと、正直申し上げまして一番大事な部分です、職業紹介という非常に大事な部分のいわゆるセーフティーネットそのものが揺らいでしまうということを私、非常に危惧をしておりますので、これは是非ひとつこれからもしっかりそういう姿勢で頑張っていただきたいと思います。 それから、具体的なこの承認案件の中身について一点だけお伺いしますが、今回ハローワークの千葉南が四月一日から開設されると。この場所はJRの千葉の蘇我駅前に設置されるということですが、具体的に駐車台数は何台、車止められますか。 ○政府参考人(金子順一君) 新たに設置を予定しております千葉南の公共職業安定所につきましては、蘇我の駅前に立地するということでございまして、駐車場につきましては、障害者の方に御利用いただく駐車スペースを若干確保するほかは、一般の来所者用の駐車場は設けておりませんし、そういうことで取り扱いたいと考えております。 ○谷博之君 資料一として皆さん方にお配りしてあるのを見ていただきたいんですが、この公共職業安定所の管轄区域というのがあります。この中で、今度千葉南ができまして、その中で外房の九十九里町、大網白里町、この二つは外房線、内房線、総武本線、駅がないところなんです、これ。正に公共交通機関が利用できない、そういうふうなところ。だから、最寄りの駅までバスかなんかで行かなきゃいけない。こういうふうな大変交通の便の余り良くないところも入っておりますね。で、今のその考え方でいくと、公共交通機関を使いなさいということなんでしょうけれども、例えば平日の一定の指定された時間に認定等で行くためには、これ利用者にとって本当にこれでいいんだろうかという私、気がします。 これは具体的に私の地元の話をさせていただきますが、ハローワークの宇都宮で、もう前から駐車台数がありませんからバスを御利用して来てくださいという張り紙なんかも張ってあるわけですけれども、要は宇都宮の例を言いますと、労働局、基準局、気象台、関東農政局、自衛隊、こういういろんな機関が合同庁舎に入っていて、全体で九十六台、そのうちハローワークの指定台数が十九台、で一日に来訪される客という来訪者は、具体的な数字はつかんでおりませんが、推計でいきますと、求人求職合わせて約四百人から五百人が最低参ります。そういうことを考えると、違法駐車までして近隣の道路に止めて、そしてその時間に間に合わせるというケースがあって、非常にこれはいろんな問題が起きているんですよ。 そういうことを考えますと、私は、全国的に全部数字も出してもらいましたが、駐車台数の余裕のあるところもあればほとんどないところもある。それはそれで地域の事情それぞれあると思います。土地を借りようと思ってもその土地代が高いとか、そういうことがあると思うんですが、私は少なくともこの場所でじゃ障害者用の駐車場だけでいいのかなというそういう率直な疑問を持っておりまして、これはお互いに言い合いの問答になっちゃうわけで、現状はそういうことですというか、お答えしかないと思うんですが、私は非常にこれはちょっとおかしいなというふうに思っています。 ですから、こういう新しい機関を整備する場合には、やはり私は、最低限の利用者の利便性を考えたシミュレーションというものをして、そういうもので対応できるものは、駐車場も含めてどうすべきかという議論がやっぱりどこかにないと、やっぱり私は行政サービスという意味ではちょっと片手落ちになるんじゃないかという気がします。これは、私の意見としてお話しさせていただきたいと思います。 それからもう一点、まあこれは直接この承認案件とは若干異なりますが、私は前々から難病対策のことについていろいろ質問もさせていただいておりますが、三年前から難病相談・支援センターというのが全国の都道府県に設置をされてきておりまして、千葉県でもそのセンターが設置をされております。 お配りをしたこの資料を見ていただきたいわけですが、資料二が千葉県の地域難病相談・支援センターの位置です。全件で、これは全件の数が九か所ですね。そして、もう一枚の資料一を見ていただきますと、公共職業安定所の数は十三か所あります。 この難病相談・支援センターというのは、もちろん医療の問題もそうですが、その難病患者や家族の皆さん方の教育や就労の問題等についても全部相談を受けるそういうセンターになっています。当然、栃木県でも、私は平成十六年、十七年と二か年間を調査してみましたけれども、両年で大体百件近くも相談が就労相談来ています。で、こういう相談を全部そのハローワークにこれを振っているわけです。その結果どうなったかということについては、後フォローしていません。ただそちらに回すだけの話です。 この千葉の場合は、成田市のところを見ていただきたいんですが、この資料二のところには成田市に難病相談・支援センターがあります。ところが、資料一を見てみますと、いわゆる印旛、いわゆる印旛・山武のこの地域のそれぞれの市町村によっては四つのハローワークにこれ振り分けられちゃうんです。ですから、成田市にある難病相談・支援センターに例えば就労相談に難病患者の人が行ったときに、住んでいる場所によっては船橋であったり、千葉の現状のところか千葉南か、あるいはまた、そうですね、現在の成田のハローワークか、どこかにこれ振られちゃうわけです。そういう意味では、非常にこういう意味では一貫性といいますか、ラップしていない部分が起きているわけですね。 こういうふうなことについて私は非常に、これは行政の分割ということでそれぞれの事情があるんだと思うんです。千葉県は総合医療機関にこの難病相談・支援センターを設置していますからこういうふうな場所になったんだ、しかも二次医療圏のその区域の中でこういうセンターをつくっているわけですから、これはやむを得ない部分があると思いますが。そのこととこのハローワークとの連携ですね、しかもそれはいわゆる一方通行に、相談・支援センターに相談をした人がハローワークに行きなさいといって一方通行でそちらに回されるだけじゃなくて、逆にハローワークの側からもそういうものについての、いわゆる相談・支援センターに連絡をするとか、こういう連携がやっぱり取られなきゃいけないと思うんですね。言っていること、多分お分かりだと思うんです。 ですから、そういうことについての、私が今申し上げたことについてのコメントがあれば発言をしていただきたいと思うんです。おかしいんじゃないですかと。 ○政府参考人(中島正治君) 難病相談・支援センターでございますが、この事業は、地域における難病患者等の様々なニーズに対応したきめ細かな相談、支援を行うために平成十五年度から都道府県への国庫補助事業として実施しておりまして、これまで全国で三十八の都道府県において実施をされてきておるものでございます。 ただいま御指摘の千葉県の難病相談・支援センターにつきましては、県内の難病患者団体とも協議の上、身近な地域において難病患者等のニーズに適切に対応できるよう、二次医療圏ごとに設置する地域難病相談・支援センター、九か所ございますが、それとその指導的な役割を担います総合難病相談・支援センターという、これ一か所でございますが、こういった体制で平成十七年の四月から事業を実施してきているところでございます。 この千葉県難病相談・支援センターにおきましては、難病患者等からの相談に対応する中で就労に関する内容があった場合については必要に応じて公共職業安定所、ハローワークでございますが、これを紹介いたしまして、求人情報や各種支援策等の情報提供を行っていると聞いているところでございます。 ここでの就労支援に当たりましては、公共職業安定所等関係機関と連携を図り、必要な相談援助、情報提供等を行うことを実施要綱に記載しておりまして、都道府県に対しまして通知をしておるところでございます。このことについては、都道府県、各都道府県労働局に対しましても別途通知によって周知を図ってきております。 この事業については、平成十五年度に事業を創設して以来、徐々に各都道府県でその取組が進められてきたところでございまして、ただいま御指摘のような点も含めまして、これからその内容についての更に検討を進めてまいりたいと、こういうことでございます。 また、実際の事業の進め方につきまして、相談マニュアルというものの作成も進めているところでございまして、そういったマニュアル作成を進める中で、その相談後のフォローアップの在り方などにつきましても検討を行うこととしたいと考えておるところでございます。 ○谷博之君 一つこれ要望があるんですけれども、おっしゃるように、全国でまだ数件ですね、十件ちょっと少ないぐらいですか、このセンターがまだできていない、そういう状況もありますけれども、そういう中で既に設置されているそれぞれの難病相談・支援センターのいわゆるこの問題についての、まあ言うならばどのぐらいの就労相談を受けていて、それを具体的にどういうふうなハローワークなり機関と連携を取って対応しているのか、そしてその結果どの程度の就職率が実績として上がっているのか、そういうふうなことについて一回調査してくれませんか。 これはなぜそういうことを言うかといいますと、この事業は国が運営費を出しているわけですよ。そういう非常にこれは貴重な事業の一つだと思いますので、それは単に地方にそれを全部ゆだねるという形ではなくて、やっぱりそれはきちっとした、国としてもその調査をしたり、それから方針をやっぱり出すべきですよ。そういうことを是非これは私、強く要求しておきたいと思います。 それから最後に、時間があと五分しかありませんから、雇用問題の一つの柱ということで、これは今度の承認案件とはちょっと中身は違う話で恐縮なんですが、子供の安全とか、あるいは共働き家庭の、要するに就労の確保という意味から非常に、学童保育の問題が非常に更に今重要性を増しています。非常にその数も増えていますし、そしてその内容もそれぞれ充実をしてきているわけですが。 今日は一点だけお伺いしたいのは、学童保育の数を増やすということももちろんそうですが、質の問題ですね。非常にこれはもう都会はそうですけれども、地方でも例えば長野県や熊本県なんかもそうなんですが、大変、人数がたくさん、言うならば学童保育に通っているところが多いんです。百名を超えるような子供さんが一か所に集まって、二、三人の指導員の先生の下で言うならば一定の時間を過ごすということになりますと、これはもう本当にどこまで目が届くかということもありますし、私の知っている子供さんの親御さんからも聞きましたが、子供が、ああいうたくさんいるところにはもう行きたくないといって、登校拒否じゃありませんけれども、学童保育に行かないというふうなそういう現象も出てきているという、こういうこともありまして、やっぱりこれは私は適切な、適正な規模がやっぱりあるんだろうと思うんです。 そういう点で、実は、昨年十二月に私の地元の今市市というところで小学校一年生の子供が誘拐されて、そして亡くなりましたけれども、あの地域の学童保育でも百三十人、百四十人のクラブがあるんですよ。そういうふうなところから、私はやっぱり、保育所でも一定の基準を作っているわけですから、学童保育にも、少なくともどのぐらいが一番適切な、適正な基準なんだろうか、あるいは指導員の受け持つ子供さんの数はどのぐらいが適切なのか、こういうこともやはり私は国としても検討してみる必要があると思うんですね。 そういう意味で、是非これは、大臣、この学童保育の必要性と、今申し上げたような現状、例えば埼玉県の場合なんかは四十人ぐらいを一つの基準にしています。しかし、ほとんどの県は恐らくそういう基準すら決めていないでしょう。そういう現状の中で、このいわゆる両親の就労、いわゆる働いておられるそういう家庭の子供さんの、そういう子育てという大変重要な側面から、この現状をどのようにごらんになっておられて、その解決、今申し上げていることについてどのように考えておられるか、コメントをいただきたいと思うんです。 ○国務大臣(川崎二郎君) 放課後児童クラブのことについては、正に子育てという面、また最近起きております様々な事件の対応というものも含めてしっかり育成をしていけという、予算委員会、厚生労働委員会で御指摘をいただいております。私も、できるだけ目標を早く達成するようにしたいということで御答弁をさせていただいております。 ただ、この放課後児童クラブ、国と地方の在り方という中で、できるだけ地方の自主性に任せたいということから、余り細かい基準を国の方で作らずに、地方でいろいろ考えてくださいということで申し上げてきております。 そういった中で、今お話がございましたように、随分巨大な放課後クラブが存在しているじゃないかと、ここに対して厚生労働省もう少し物を言ったらどうだと、こういう御指摘だろうと思います。基本的には、多いところに少し電話も入れさせながら話を聞きましたところ、確かにたくさんいますと、しかし部屋はきちっと分けながら、二十人ずつぐらいをやっていますという回答のところもございました。ここはここなんだろうと思います、そこへきちっと付きながらやっていますから。しかし、一方で百人がまとまっているようなところもあるようでございます。そういう場合は、実施者の判断でございますけれども、やっぱりできるだけ分割していくという方向を選択していただくのも一つであろうと思います。その場合は、国としても予算的にはそれに対応していきたいと、このように思っております。 〔委員長退席、理事岸宏一君着席〕 いずれにせよ、委員のこうした御指摘もいただく中で、地域の実情もいろいろ聞かせていただきながら、最終的には地域に判断してもらいたいと思いますけれども、こういう御指摘がありますよということも地域に伝えながらやってまいりたいと、このように思っております。 ○谷博之君 是非ひとつ前向きに、国と地方とのもちろん関係もあります。したがって、国が余りにもかっちり基準を決め過ぎると、なかなかこういう施設を開設するのには、まず場所の問題から、それから利用する子供さんたちの確保の問題から、指導員の問題から、いろいろ課題があります。ですから、そこまで決めると、国が更に補助金を余計出さなきゃならないなんということになってくるかもしれませんから、そういうところは非常にある程度限界があるんだろうと思いますが、一番これは、現実に、全国に学童保育協議会というのがありますが、そこで一番議論されている最大の課題はこの問題なんですね。 もちろん、開設場所をどんどん増やしたい、それでもまだ十分とは言えないというそういう現状の中で、なおかつ、開設した結果、やっぱり子供さんが、親御さんの都合でやっぱり利用する人たちはどんどん増えているんですね。そうなってくると、場所が狭いとかあるいは十分目が届かないとか、こういう問題がやっぱり起きてきているということを考えると、やっぱりこれは私は質をやっぱり高めていく、それに対する対応をどうするかを、もちろん地方自治体も考えますけれども、国もやはりそれはともに一緒になってやっぱり考えていただかないと大変まずいんじゃないかというふうに思っております。 時間が来ましたので、以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。 〔理事岸宏一君退席、委員長着席〕 |