2002年11月21日 母子及び寡婦福祉等の一部を改正する法律案について
| 民主党提出:母子及び寡婦福祉法の一部を改正する法律案に対する修正案 母子及び寡婦福祉法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。 第二条のうち第十三条の次に一条を加える改正規定のうち第十三条の二第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。 2 前項の政令を定めるに当たっては、婚姻を解消した父の児童に対する扶養義務の履行の状況、受給資格者の就職の状況等を勘案しなければならない。 |
母子及び寡婦福祉法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議 平成十四年十一月二十一日 参議院厚生労働委員会 政府は、次の事項について、適切な措置を講ずるべきである。 一、母子家庭の経済的自立を図るため、母子家庭の母の状況に応じた職業能力の開発や就業あっせん等の就労支援策を、就職に結びつくよう効果的に進めるとともに、母子家庭の母に対する雇用の場の創出に努めること。 二、母子家庭の母を含め、いまだ不十分な女性の就業環境の整備を図るため、男女の雇用機会均等の確保のための施策を充実するとともに、保育所の一層の整備等、職業生活と家庭生活の両立支援策を更に拡充すること。 また、パートタイム労働者等に対する公正な処遇を行うためのルールの確立に向けて、法制化も含めた早急な検討を進めること。 三、母子家庭等の児童に対する扶養義務の履行を確保するため、養育費支払等に関する広報・啓発活動の促進、養育費に関するガイドラインの策定等必要な措置を講ずるとともに、扶養義務の履行を確保する施策の在り方について引き続き検討すること。 また、民事執行制度の見直しにおいては、少額定期給付債務である養育費について、母子家庭の実情を踏まえ、簡易な手続きで将来発生する債務の差押えが行えるよう配慮すること。 四、児童扶養手当の受給期間が五年を超える場合の手当の一部支給停止に係る政令を定めるに当たっては、事前に母子福祉団体など幅広く関係者の意見を聞くとともに、改正法施行後における子育て・生活支援策、就労支援策、養育費確保策、経済的支援策等の各種対策の進展状況、離婚の状況、扶養義務の履行の状況及び受給資格者の就職の状況などを十分踏まえて行うこと。 また、児童扶養手当の所得制限についても、社会経済情勢や母子家庭の状況等を十分に勘案しながら、適切に設定すること。 なお、児童扶養手当に係る認定の請求及び現況の届出等に際して、請求者等のプライバシー等人権に配慮した対応がなされるよう、関係職員の研修等に努めること。 五、母子家庭の居住の安定の確保については、地方公共団体と連携を図りつつ母子家庭に対する公営住宅の優先入居を推進する等、公営住宅の積極的な活用が図られるよう努めること。 また、賃貸住宅に入居する場合の家賃保証については、民間の家賃保証サービスの実施状況等を踏まえ、必要な施策について検討すること。 右決議する。 |
○谷博之君 民主党・新緑風会の谷博之でございます。 私は、この法案の先日の本会議におきます代表質問でも、民主党・新緑風会を代表いたしまして質問をさせていただきました。そして、その前後の衆参の委員会の質疑等を踏まえまして、特に本会議質問で触れられなかった問題や、あるいはまた今日までの委員会で出されたいろんな問題点の中で更にもう少しそれを深くお答えをいただきたいということ、こういうことについて改めて御質問を申し上げたいと思っております。 まず最初に、母子家庭の母子世帯の生活水準と申しますか、平均年収の問題、それからそれに関連して、児童扶養手当の減額の問題についてお伺いをいたしたいと思います。 これはもういろいろと議論が出ておりますが、児童扶養手当のいわゆる全額支給の対象を母子二人世帯で年収二百四万八千円から百三十万円に大幅減額をするということ。それからもう一つは、所得の関係でいいますと、養育費の八割を算入したり、寡婦控除も撤廃した、いわゆる所得制限の状況というものを考えますと、大変この百三十万円への大幅な減額というのはいろんな意味で過酷な影響を与えているというふうに考えております。 実は、私の手元に資料がございまして、これは皆様方のお手元にも配付をさせていただきました。若干古い資料なんですが、お目をお通しいただきたいと思いますが、平成五年度の全国母子世帯等調査結果、そして平成十年度の全国母子世帯等調査結果、この二つの資料がございます。 特に、この平成五年に調査をした内容というのは前年度の、二ページ目に見ていただきますが、「平成四年の年間収入状況」ということでありまして、上から三段目の平均収入金額は二百十五万円と、こういう数字が出ております。これは厚生労働省から資料としていただいたものでございまして、念のためそれを申し添えておきたいと思います。そして、二ページめくっていただきまして、平成九年の、つまり平成十年度に調査した時点での内容は、前年の平成九年の年間収入状況は、三段目、平均収入金額は二百二十九万円と、十四万円実は金額が上がっております。 ところが、もう一ページ戻っていただきまして、どういうふうな調査方法でこれを調査をしたかということでありますけれども、このページの上に問いの十八というのがありますが、あなたの世帯の平成四年の年間収入について当てはまるものから丸を付けてくれと、こういうことで年収五十万円未満から八百万円以上まで十七段階の刻みで丸を付けさせております。この結果、先ほど言っていた二百十五万円という平均値が出てきたんだと思うんです。 そして、一番最後のページをめくっていただきますと、平成九年に調査をしたときの調査票、設問の十五に出ておりますけれども、この欄の一番下にあります。すべての収入、括弧して生活保護や児童扶養手当、就労収入、養育費、仕送り等々を含んで答えてくれと、こういうふうになっておりますね。 そうすると、この数字をちょっと比較すること自体が大変難しいことになるわけなんですが、これは平成四年のこの数字というのは、これは平成九年のこの結果の欄の下に書いてある、いわゆる生活保護以下、こういう数値は平成四年のときにはこれ入っているんですか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 委員が今御紹介いただきましたように、調査票の中には、平成五年の調査の調査票の中には、年収の中に何を含むか何を含まないかといったような記載はございませんでした。ただ、この調査は、統計調査員が個々の御家庭を訪問しまして、それで調査をやると。調査票を郵送して自由に記入していただいて返していただくというのではなくて、調査員がこの調査票を持って、それで調査をするというやり方でございました。 それで、ですから、調査員の調査マニュアルというものがあるわけでございまして、古いマニュアルをちょっと昨日引っ張り出して確認したんですけれども、その中では、収入の中に入れてなかったのは生活保護、生活保護については入れてございませんでしたけれども、それ以外の児童扶養手当ですとか養育費ですとか、そういうものについては平成五年の調査にも含めるということで調査をいたしておりました。
○谷博之君 ということは、この数字は、平成四年も平成九年も生活保護は抜けているという話ですが、それ以外は同じだったということですか。 といいますと、そういうことになりますと、五年間の刻みということになりますけれども、この数字上からいうと、厚生労働省の見解は、この母子世帯の年間収入というのは五年間で十九万円上がったと、こういうことでいっていいんでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今申し上げましたように、若干の収入の範囲に差がございますけれども、傾向を見るには決定的な違いはないというふうに思いまして、この五年間で微少ではございますけれども、母子家庭の平均収入は増加をしたのではないかというふうに理解をしております。
○谷博之君 そうしますと、その言葉をそのまま受け止めさせていただいたとして、その後の、平成九年ですから、現在は平成十四年ですからかなりまた五年ぐらいたっていますが、少なくとも、微増ではあるけれども母子世帯は年収が増えてきているというふうな御説明だと思いますが、それと先ほど申しましたような児童扶養手当の支給の対象を百三十万円減額するということ、この関係は結局、母子世帯の収入が増えているから、本当であればどうなんでしょうか、ここまで落とすということは相当それは数を絞り込むというようなことにつながっていくんじゃないかと思うんですね。 実は、今もこちらの委員席で話をしていたんですが、百三十万円のその根拠、これは山本委員からも質問がありましたけれども、これはくしくも、最低賃金が、どうもこれも各県によって最賃制がありまして金額が違いますけれども、時給例えば六百円ぐらいの最賃だとすると、それを週五日ぐらい働いて、月二十二日間、いろいろ計算すると、月十万ちょっとぐらいの収入の掛ける十二か月で、大体百三十万ぐらいの金額になるのかなというふうに考えているんですが、そうすると、おっしゃるように母子世帯の金額は、年収は増えているにもかかわらず、この限度額を落としたということは、私はかなり児童扶養手当という対象を思い切って絞り込むような考え方が省内にあったんじゃないかなという気がするんですけれども、そこら辺はどうなんでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 実は、前回の制度の見直しが平成十年だったかというふうに思いますが、そのときにもやはり似たような状況にございまして、片や母子家庭が大変増えていく、そして財政事情は大変厳しいという中で制度改正が当時行われたわけですが、当時は所得の最上限を引き下げるということをいたしております。記憶によりますと、約年収が四百万程度の方が最上限だったのを三百万程度に引き下げたということがございました。 そのときに様々な御意見がございまして、一番大きな御意見は、児童扶養手当はもちろん生活にとって不可欠な収入ですけれども、それに連動して地方自治体から様々なサービスを受けている、例えば医療費についての助成ですとか公営住宅への優先入居ですとか保育料の減免ですとか、様々な附帯的なというんでしょうか、自治体独自でやっていただいている事業があって、それが一挙に受けられなくなったというそういう方が出まして、そのことに対する大変苦情をいただいたということがございました。 その経験もありまして、今回、制度改正については早い段階から母子寡婦団体などと意見交換をしてまいりましたけれども、対象者が狭まる、今もらっている方がもらえなくなるということはもう是非避けてほしいという、それが最大の優先の基準だということを強く聞きましたので、そういうことがないようにということで、今もらっている方が引き続きもらえるように、しかしながら限られた財源の中で、そして自立促進に資するような仕組みにするにはどうしたらいいかということで八月の改正を行わせていただいたわけです。
○谷博之君 その点についてちょっと言いますと、これは私どもの地元の県の話なんですが、先ほども午前中参考人の意見陳述がありましたけれども、全国母子寡婦福祉団体協議会、これは県でいいますと母子寡婦福祉連合会でしょうか、この関係者の話を聞いていますと、黒武者会長さんの午前中の御意見は御意見として私も拝聴させていただきましたが、この児童扶養手当については、依然として、やはり会員の一般の人たちの中には、もちろん新たな就労支援とかそういういろんなことについての経済的な対応をするということについてはそれは有り難いことだけれども、この問題については十分理解をしそして同意をしたというふうには思っていない人がやっぱり若干いるようですね。そういうふうなことで、今の局長の答弁、いろいろありますけれども、どこかで見切り発車をするということで今日のようなそういう動きになったんだろうと思うんですが。 私は、そういう意味で重ねてお伺いをしたいわけなんですけれども、じゃ、これからどういうふうな法律を改正をしてどういうふうな具体的な取組をしていくのかということについては、これからいろいろ検討するんだという御答弁をしていただいています。例えば、就労支援とかあるいは特に経済的な母子家庭への支援の問題とかということについてはこれから検討していくということなんですけれども、しかもその際には当事者の関係者、団体との十分な協議も行うというふうに言っておりますけれども、今回といいますか、今度の八月の改正でいろんな問題がありましたけれども、こういう問題の経験から具体的に最終的にどのような改善策を取っていくのかということについては、これは多分答えが出ないと思うんです。 そこで、私、一つだけ是非約束をしてもらいたいことがあるんですよ。これからのそういう大事な自立支援の様々な課題があると思うんですが、これを立案をしていく過程に、今申し上げましたように、財団法人の全国の協議会等を含む、あるいはそれ以外のNPOのいろんな団体があると思うんですね、こういう人たちの声を必ず入れてほしいんですよ。ただ聞くだけじゃ駄目ですよ。少なくとも、そういう立案過程にそういう人たちを参画させるべきだと思うんですよ。こういう具体的な担保する保証の答弁をしていただけますか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今回の改正法が成立をしましたら、その後、具体的な対策に入っていくわけでございますが、今、委員がおっしゃいましたように、重要な施策については、母子福祉団体のみならず、様々な関係するNPOの皆さんになるべく早い段階から御意見を聞きながら企画をしてまいりたいというふうに思います。
○谷博之君 是非、それはひとつ取組をお願いしたいと思っています。 それで、続いて、午前中の参考人の意見陳述の中にも出ておりましたが、第十四条の四号の問題ですね。まれなケースの話です。この支給制限の話がありまして、もう一回おさらいをしたいと思いますけれども、児童扶養手当の全部または一部を支給しないことができる事由として、十四条の四号に「受給資格者(母に限る。)が、正当な理由がなくて、求職活動その他厚生労働省令で定める自立を図るための活動をしなかつたとき。」、これが付け加わりました。 実は、これについては十一月の六日と八日の衆議院の委員会でも質問をされておりまして、いろいろ局長お答えになっております。具体的に、じゃ、どういう形でこれを判定するのかということですね。それに対して局長は、例えば窓口で聞くのかというような質問に対して、日常的には母子相談員に聞くんだとか、あるいは現況届のときに聞くとか、こういうふうにお答えになったというふうに私は議事録から拝見しておりまして、しかも、これは非常にまれなケースで該当する人は少ないと思うというふうに答えていますね。そして、能力があるのに努力をしていない人のことなどを言うんだというふうに答弁しております。 実は、こういうことがもしこのまま進んでいったらいろんなことが危惧されるんですよ。例えば母子相談員、これは今回からは母子自立支援員でしょうか、こういう方々に当事者であるお母さんが相談をするということになりますと、これはむしろ相談員というよりは判定員か監視員みたいになっちゃうんじゃないですか、これ。しかも、その相談員の、言うならば、先ほども午前中の参考人の意見陳述なんかにもありましたけれども、どこまでそれは権限が与えられているかということを考えたときに、これは率直な、その当事者が自分自身の気持ちでありのままの事柄を相談するということになったときに、この相談員の方が勝手にそこでそういうふうな相談を選別したり判定をするということがもし出てきたら、これは正に相談員じゃなくて判定員になっちゃうわけですよ。そういうふうなことが、ある意味では私は心配されると思っています。 そこで、こういう現況届のときに一体何をどのように聞くんでしょうか、そしてまた書類、書面等を用いてそれを聞くのかどうか、そしてもし書面で、書類を使うとすればどういう書類を使うか、これをひとつお答えいただきたい。 それからもう一つは、非常にまれなケースで該当者は少ないというのなら、例えば具体的にはどのような範疇のケースを想定しているのか、答えていただきたいと思います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) お尋ねの件についてでございますが、まず、この判定と母子自立支援員の関係について御説明させていただきたいというふうに思います。 今後、市などに配置することとなる母子自立支援員は、従来の母子相談員の生活相談的な業務に加えまして、職業能力の向上ですとか求職活動に関する支援ですとか、あるいは養育費の確保についての相談、そういった母子家庭が自立に向かえるように総合的な支援を行うというのがその役割であるというふうに思っております。ですから、基本的には自立を支援する立場の者でございまして、その母子家庭の母親の活動を監視するというような役割ではございません。 具体的に、十四条の四号の確認の仕方ですけれども、基本的には一年に一度受給資格が継続しているかどうかということを確認するために現況届というものを提出していただくことになっております。これは、書類に一定のことを記入していただいて、それを窓口に持ってきていただきまして、市などの窓口でお話を伺いながら確認をするということでございますが、基本的にはこの機会をとらまえまして母子家庭の母親の皆様から実情を、お話をお伺いをするというのが原則になるというふうに思います。そのときに特別の書面、書式を使うかどうかということについては、現時点では特別のものを使うということは考えておりませんで、母子家庭の母親から口頭でお話を、状況を伺うということでございます。 それでは、このまれなケースといわれる四号というのはどういうケースが該当するかということでございますけれども、ここで言う「求職活動その他厚生労働省令で定める自立を図るための活動」というのは、これから法律の成立後、省令で定めますけれども、具体的には求職活動をしているとか職業能力の向上のための教育訓練を受講しているとか、そういう場合がこれに当たるわけでございますが、正当な理由がなくそういった自立を図るための活動をしていないというのは、例えば考えられることとしては、この児童扶養手当の支給要件の中には資産要件を課しておりませんので、例えば資産が十分おありで働くつもりが全くないといったような方の場合はあるいはこれに該当するということがあろうかというふうに思いますけれども、いずれにしろ日常的によくあるケースというふうには思っておりませんで、まれにはこういうことがあるだろうということだと考えております。
○谷博之君 そのことに関連をして、ちょっと大事な問題が一つあると思うんですが、例えば市区町村の窓口でそういう現況届を出してもらって、そこでいろいろ話合いをするということなんですが、俗に言う、関係者の中で話を聞いている中で、窓口ハラスメントという言葉があるんですよ。つまり、市区町村の窓口でそういう対応をしている職員の方々の問題なんですけれどもね。これは、全部がそういう対応じゃないということだけひとつ前提に聞いてもらいたいんですが。 中にはこういうケースがありまして、東京都のある区の話なんですけれども、この区でひとり親家事援助制度というものが行われておりまして、これに該当している、その該当者の母子家庭のお母さんが行って、いろんなその制度を適用を受けているということに、そういうときに担当の職員が、まだ体悪いんですかとか、うちの区は非常に財政的に厳しくてこの制度というのはなかなかこれからは積極的に勧められないんですよなんということで、いかにもその制度を利用しているのがちょっと問題があるような、そういう対応をされたというふうなことが、私どもの事務所にもそういう話も伝わっております。 それからもう一つ、事実婚の話ありますね。これは、事実婚というのは一九八〇年、こういう事実婚についての一定の見解が出されております。俗に言う母子家庭ではあるけれども、しかし実質的な配偶者がいるという、こういうことの見分け方ですね。 これについての事実婚の見解ということで、それが児童手当との関係が出てまいりまして、一九八〇年の六月の二十三日に出された各都道府県局長あての厚生省の児童家庭局企画課長通知というのがありまして、ここで定義されているのは、原則として同居を要件とするが、ひんぱんに定期的な訪問があり、かつ、定期的に生計費の補助を受けている場合、これに限られるというふうに書いてあるんですね。 にもかかわらず、いろんな、そうではない一般的な男性の方が自宅に訪問をする、そのことによってあたかもそれが事実婚であるというようにとらえられたり、それから個人のプライバシーにかかわる問題ですから、恋人と言えるかどうか分かりませんが、そういうふうな、いろんなお世話になったり、お付き合いをしているというような人が中にはいるかもしれません。だけれども、それが、どこまでそういう事実婚の規定としてこれを見るかということについては非常にこれ難しいと思うんですよ。 そういうことに対して窓口の職員がかなり突っ込んだ対応をするというふうな事例も聞いておりまして、非常にそういう意味では私は、母子家庭の特にお母さんたちの、そういうある意味では窓口における偏見といいますか、そういう対応でえらいこれは迷惑をしているというか、大変な私はハンディを受けているというふうな、そういうふうに私は考えているんですよね。 ですから、そういう意味で、こういう窓口の職員の、このプライバシーを守る問題、そういうものについて、これは当然、都道府県ではなくて、やっぱり市区町村の窓口の職員にもしっかりそういうものは理解してもらわなきゃいけないと思うんですよ、そういう対応について。これについては今後どういうふうに対応しようとしているか。 それから、特にそういうことについては、実際その影響を受けているといいますか、被害者であるところのそういうふうな母子世帯の方々の、そういうNPO団体とかいろいろあると思うんですが、そういう人たちの実際のそういった体験を通しての生の声をしっかりやっぱり聞くという、こういう場もこれからしっかり持っていってもらいたいと思うんですが、それについてはどう思いますか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今、委員が引用されました窓口の二つの例でございますが、いずれも大変不適切な対応であるというふうに思います。 特に、後者の事実婚の解消の確認というのは大変難しい作業でございます。法律上の婚姻が解消されて離婚しているということは書類で確認できるわけですが、事実婚であった状態からそれが解消して事実婚でなくなっている状態を確認するというのは、なかなか担当者は事実確認に苦労しているということは事実でございます。 しかしながら、事実婚というのは、法律上の手続を経ていないけれども、社会通念上、夫婦として共同生活を送るという意思を持ってそのような生活を送っていたという、そういう事実があったかどうかということでございますので、単に恋人がいるだけというだけでは事実婚としては取り扱ってはいないはずでございます。 児童扶養手当の支給の窓口が従来は都道府県でございましたけれども、今年の八月は福祉事務所が、設置している市等に移管されております。それを機会に私どもも、今年の七月でございましたけれども、窓口でプライバシーの問題に必要以上に立ち入らないように、そして職務上知り得た秘密を漏らすことは地方公務員法によっても禁止されているということをもう一度念のために文書で関係自治体の方に通知をしたところでございます。今後とも、窓口の職員が適切に対応するように、そしてプライバシーの尊重ということに十分意を用いてくださいますように、関係職員の会議ですとか研修の場で徹底してまいりたいというふうに思います。 そして、母子家庭の母親の関係者、NPOなどいろいろグループを作っておられますから、そういう方たちと頻繁に、これまでも今回の改正に当たりましては職員挙げて地方にも出向きましたし、中央でも私自身も何回かお会いしましたけれども、各自治体もそういう形で関係者とお会いいただいて、関係者が今どういう困難なことを抱えておられるのか、窓口の対応についてどういう苦情を持っておられるのかということはよく吸い上げるように努力をすべきであるというふうに思います。
○谷博之君 この問題と、もう一つ、実は具体的な問題でお聞きしたいんですけれども。 衆議院のやっぱり厚生労働委員会でも大臣、局長、御答弁されていると思いますが、不正受給四億円の問題ですね。これは、御答弁の中では、不正受給が分かった分だけでも四億円という答弁を行っておりますね。また、非常に不正受給が多いんですよというようなことが行政の窓口辺りでもやっぱり言われる。いかにもそれが、当事者が不正受給しているようなかに取られるような、俗に言う、そういう発言も出てくる。そのことをNPO団体の人たちが問いただすと、いや、それはちょっと言い過ぎたことであってということで謝るというような、そのことの繰り返しが結構あるようですね。 それで、もちろん私も不正受給というのはこれは絶対あっちゃいけないと思っています。このことをやっぱり認めるわけにはいかないわけなんですが、しかし、これまた不正受給であるかどうかの判定といいますか、そういうものは、見極めというのは私は非常に難しいんだろうと思うんですよ。 大体試算すると、四億円というと、全額この数字を当てはめてみると大体八百人の人の年額に当たるというふうなことで数字が出ておりますけれども、どうもその中に、貧しい母子家庭といいますか、この言葉はちょっと言い過ぎかもしれませんが、あたかも不正受給というふうな形で見て、その受給を故意に、何というんですか、厳しくやろうといいますか、そういうふうな傾向が強いとこれは非常に私は偏見につながるし、母子家庭に対する対応というのは物すごく厳しくなってくると思うんですよ。 したがって、こういう問題について局長が不正受給が多いかのような答弁をされているように聞いているんですが、その多いという根拠、どこを根拠にそういうふうに言っているか。不正がもし、誤っているかどうか、そのことについての区別をどうするか、そしてその不正の中身というのは具体的にどういうようなことが考えられるか、ちょっと答えていただけますか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 衆議院では御質問に対しまして数字をお答えいたしました。私の方からは多いというような評価は一切申し上げなかったと思います。 数字ですけれども、平成十二年度に新たに発生した債権額、債権額というのは地方自治体が持っている債権額ですけれども、延べ人数で、これは延べの月人数ですね、マンマンスですが、九千八百五十一件で、金額で約四億二千万円でございました。これは平成十二年度中に発生した債権額でございまして、都道府県から報告を受けて集計した金額ですけれども、この中には、不正による支給と、それから過誤払も含まれております。この不正受給と過誤払を区別するような集計は現状では手元にはその数字がございませんので、区別はせずに申し上げました数字でございます。何らかの形で支給が不適正であったということでございます。 どういう不正あるいは過払いが多いかということについてでございますが、統計的なものはありませんが、現場の声を聞きますと、一つは、公的年金を受給している場合には年金と併給調整がされますけれども、その年金の支給の実態がよく把握し切れずに支給してしまったというケース、それから、もう一つ多いケースは、受給者が実際には婚姻していたということ、そのことが把握できなかったので支給をしていたケース、こういったケースが多いというふうに聞いております。 やはり不正受給というのはあってはならないというふうに思っておりますので、厚生労働省としましては、全国の担当者を集めた会議や、それから厚生労働省として地方自治体に対しまして事務指導監査というのもやっておりますので、そういう監査を通じてお話をしてまいりたいというふうに思います。 関係機関や関係部局との連携をよくすれば防げた事案もあるというふうに思いますし、様々な公簿、何というんでしょうか、公式の帳簿ですね、住民票ですとかそういった公簿をチェックすれば確認できたであろうということもあろうかというふうに思いますので、そういった不正な支給が、不適正な支給がないように、これからも、さっき申し上げましたような機会をとらまえまして市などに対して指導してまいりたいと思います。
○谷博之君 実はここで私、この委員会でも取り上げられましたけれども、岡山県倉敷市の母子の、十一歳の女の子が餓死して亡くなった事件。ちょうど私の地元の栃木県の宇都宮でも、昨年の二月、三歳の女の子が餓死をして亡くなった。二十八歳のお母さんがもうほとんど衰弱しちゃってどうにもならない状態で助けられたというふうな事件がありました。 今申し上げたことは、いわゆるそちら側から答える答弁としてはそうなのかもしれませんけれども、私は、この不正受給と全く表裏一体の形で、本来こういうふうな命が亡くなってしまうようなケースでそれを支えられていないという事実がぽつぽつ出てきているわけですね、これ。本当に氷山の一角だと思うんですよ。私は、随分ほかにも、そういう大変御苦労して明日をどう生きようかというふうな母子家庭、母子世帯もあると思うんですね。 これらのことについて、どうも今の御説明だと、画一的に窓口で受け付けてそういうふうな対応をするということだけでは、私は、本当にそういうふうな相談を持ち掛ける当事者の人たちの本当の姿は私は分からないんじゃないかと思っていまして、結論から言うと、窓口では把握し切れていない、あるいは窓口に来てもそれが十分対応し切れていない具体的なケースというのは私、潜在的に相当あるというふうに思っていますけれども、この点は大臣、どうですか。
○国務大臣(坂口力君) 今お話しになりましたようなケースは時々マスコミ等で出てまいりまして、そのたびに胸の痛む思いをするわけでございますが、確かにそういうケースは散在するというふうに私も思って、散在すると申しますか、あちこちにそういうケースが存在するというふうに私も思っております。 それは、そういう御家庭がいろいろなところに御相談に行かれて、なおかつそういう状況にある場合というのは比較的少なくて、やはりいろいろの御相談にもう行けないような状況になっている。お体のこともございましょうし、そうしたことがあるということではないかというふうに思いますが、それぞれの地域の例えば民生委員の皆さんでございますとかあるいは市町村の担当者でございますとか、そうした皆さん方に御相談をしていただいた上でそういうことが起こるということになりましたら、これは大変なことだというふうに率直に私もそう思います。 一度、愛知県の方でもそういうケースがございまして、これはほとんどどこにも御相談をなさらずに御自分で努力をされておみえになったというケースでございましたが、そういうことを是非御相談をいただくという、そういうシステムを早く完璧にしないといけないんだろうというふうに思っております。 その御相談をさせていただくシステムを整理をして、そして特に母子家庭の方々でありますとかあるいは身体障害者の方々でありますとか、あるいはまた生活保護の方もあるいは当てはまるのかもしれません。そうした方々に率直に、こういうケースのときにはこういうところで是非お話をしてほしいということを、それは徹底をやはりしなければいけないんだろうというふうに思っております。 したがいまして、そういう組織を作り上げていくこと、これもうできてはいるわけでございますけれども、そこを更に充実をしていくことと、そしてそのことを、そういう起こることが可能性のある御家庭によくそこを徹底するということが大事であるというふうに、私、いつもそういうことが起こりますたびにそういうことを思いまして、関係局にもそういうことを言っているところでございます。
○谷博之君 ずっと今まで、特にそういう窓口の問題を取り上げてまいりましたけれども、もう一つ実はお伺いしたいことがありまして、いわゆる未婚のお母さんの認知された子供の遡及支給の問題です。 これは、九八年六月の施行令の改正によって、九八年の八月以降について、母が婚姻によらないで懐胎した児童が父から認知された場合も児童扶養手当を支給する、こういうふうな改正になりました。 実は、これはもう具体的な名前を出していいと思いますが、にもかかわらず東京都の東村山市、つい三週間前まで九八年以前のお知らせをホームページに入れていたんですよ、これ。だから、東村山市の市民は、これはもし未婚のそういう該当者がいたとすると、知らないでずっと来ちゃったということなんですね。こういうふうな、何といいましょうか、具体的な窓口の対応というのは、私はやっぱり随分問題があるところもあるんじゃないかというふうに思っています。 この点については、今年の一月、最高裁で判決が出まして、結論からいうと国に厳しい判決が下りました。これは、未婚の母で認知前まで児童扶養手当を受けていたが、九八年の政令以前に認知を受けたことによって資格を喪失した方がその喪失処分の取消し訴訟を起こして、結果、最高裁で今年一月に九八年以前に遡及すべきという判決が下りたと、こういうことですね。法律のあれですからちょっと読ませていただきました。 しかも、これが今年の四月に家庭福祉課長の名前で都道府県にその通知が出ておりますけれども、具体的にその資格を、九八年以前に資格を喪失した方々にちゃんとこうした内容が伝わっているのかどうか。また、住居を転居された方が当然たくさんいると思いますけれども、こういう方々に対して、役所には資格喪失の段階の資料が一定程度保管されているはずで、きちんと個人一人一人に、対象者に対してこういう周知徹底が図られているかどうか。こういう問題も実は起きてくると思います。 そういうことで、結果、こういう方々に対して今後どういうふうな対応をするかをどのように考えておられるか、お答えいただきたいと思うんですが。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 東村山市の具体的な事例につきましてですけれども、認知した子への対応について、誤った内容をホームページに掲載していた事例があったということはそのとおりであるというふうに確認いたしました。そして、東村山市の方と連絡を取りまして、東村山市の方では、今日、問題提起をなさったNPOに対してEメールで東村山市長の名前で謝罪と今後の対応について回答をしておりますので、これからの市の対応を見守ってまいりたいというふうに思っております。メールを発信したのは今日ではなくて、昨日よりも以前だったようです。そのところは訂正させていただきます。
○谷博之君 ずっと今まで、特に市町村の窓口対応等を中心に質問してまいりましたが、いろんなそういう具体的な問題があることも先ほど申し上げたとおりでございまして、これらのことは、例えば今度の法改正がどういう結論になるか分かりませんが、もしもそういういろんな問題が起きたときに、やっぱりこれは国が都道府県に指導するということと同時に、その住民なり一番の関係者と接点にあるところの、そういうふうな市町村や区の担当者の方々に対してやっぱり十分な指導や理解をしていただくということがこれ何よりだと思うんですよね。そこを中心に当事者の方々はいろんな制度を受けたりいろんな相談をしているわけですから、こういう点のひとつ、これは結論ですけれども、国の指導なり責任というのは非常に大きいと思いますので、是非ひとつ力を入れていただきたい。 と同時に、こういう問題は、今NPOのお話が出ましたけれども、いろんな形で多分情報を私は受けておられるんだと思うんですよ。それをしっかり受け止めていただいて、やっぱり問題点があればそれを是正するための努力をお互いにするということが必要だと思いますので、この点については是非今後の前向きな取組をお願い申し上げたいと思っています。 それから、先ほど出ておりましたけれども、母子自立支援員の問題でありますけれども、これは時間がありませんからもう結論めいた話からお聞きしてまいりますけれども、この自立支援員のまず財源の問題ですけれども、これは地方交付税で手当てをするということになっておるようですね。特に見えない地方交付税で、ますます地域間の格差が広がってくる心配が考えられます。そして自立支援員の活動費、これは私は個別の補助金で出すぐらいのことを考えるべきだと思っていますが、この点についてはどうでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 母子相談員の配置に要する経費につきましては、昭和二十九年から地方交付税によって措置されてきております。 また、最近の動きといたしましては、地方分権推進計画、平成十年だったと思いますが、その計画におきまして、国庫補助金の整理合理化の中で、特に人件費の補助に関するものについてはこれを一般財源化を進めることとされております。そういう流れの中で、この母子自立支援員の人件費を国庫補助化するということは難しいのではないかというふうに考えております。 一方で、従来は母子相談員でございましたが、都道府県等に置かれておりましたが、今回、これを市など福祉事務所設置自治体に配置をしていくということにしておりますし、また、自立支援のための業務も増大するということから、是非これを増員していただく必要があるということで、地方交付税での措置について今、総務省の方に対して要望しているところでございます。是非総務省の方にしっかりお願いしてまいりたいと思います。
○谷博之君 是非それはひとつ御努力をいただきたいと思っています。 それで、一つ具体的な、これは私の地元の方から出てきた話で、一点お伺いしたいんですが、家庭生活支援員の関係ですね。 これは従来、都道府県において、日常生活支援事業というのは、特に居宅介護事業ということで、例えばの話、親の病気などによって、介護人として寡婦の方々などが派遣をされて実際今まで行ってきていましたですね。そういうふうな事業が今度家庭生活支援員という形でスタートしていくわけですけれども、これらの対象になる支援員の方々ということで、里親とか児童員とか、あるいは母子家庭のお母さん、母親を積極的に登用していくというふうなことも御答弁いただいています。 そういう中で、たまたま現実に今までそういう活動に取り組んできた私どもの県の連合会の会員の中で、これを機会に介護ヘルパーの要するに講習と資格を政令で義務付けるというふうな話がありまして、二級、三級というような資格の問題ですが、年輩のそういう母子、寡婦のお母さん、女性の方々は大変これはちょっと荷が重いというふうな話も聞いているわけですけれども、ここら辺のこういう資格の問題について、現実にそういう声があるとすれば、具体的にどのような対応を考えられるでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 母子生活支援員の要件を政令で規定するということは考えておりませんけれども、やはり何らかの講習を受講していただくことは重要ではないかというふうに思っております。 母子家庭の母親が安心して子育てをしながら働き続けられるために、場合によっては、自分が仕事で残業で遅くなる、あるいは出張でいなくなるといったようなときに、あるいは自分が病気で寝込んだときに、家事をやってもらう、そして大事なことは子育てをやってもらう、自宅でやってもらうということですから、それについてやはり専門的な知識や技能というのは求められるというふうに思っております。 したがいまして、一定の講習を受講していただくということがやはり必要ではないかというふうに思っておりまして、受講の機会はしっかり準備をして、希望する方が広く受講していただけるように考えてまいりたいと思っております。
○谷博之君 それでは次に、母子生活支援施設、従来の母子寮ですね、この問題に次に移らせていただきますが、母子世帯の重要なこれからの課題の一つ、いわゆる住居の問題ですね。 そういう意味では、この母子生活支援施設、これは全国にも現在五千六百二十世帯が入る施設があると、こういうふうに我々は聞いています。私どもの県でもこの施設が三か所ございまして、宇都宮市とそれから足利市とそれから烏山という町にございまして、それぞれ二十世帯の定員で、二十掛ける三で六十世帯、県内にあります。これはいずれも社会福祉法人が運営主体になって運営しておりますけれども、実は現在、これ入っているその充足率といいますか充足数といいますか、これは五十五世帯ですね。充足率が約九〇%ということになります。これを全国に数を移してみますと、五千六百二十世帯に対し入所世帯数は四千三百七十三、充足率は七七・八%と、こういう数字が出てきています。 それで、これは公営住宅への優先入居という話も出ましたが、実際、公営住宅への優先入居と同時に、母子自立支援の施設というのは、これは大事なやっぱり私は生活をするまでの拠点だと思っていますが、何でこれはこんなに低いのか、少ないのかということですね。 これもいろいろ私どもの県の関係者などに聞いたんですが、現実に私の住んでいる地域の中にも施設があります。毎年、私はお正月とお盆、盆踊りなんかにはいつも呼ばれていっていろんな話を聞きますが、確かに、天井がおっこちたり、それから住む部屋が一部屋であったり、昭和四十年代後半の建物ですよ、木造の。三十年以上過ぎている建物の中で、しかも四人で生活しているという世帯もあるんですよ、母子世帯で。これ、とてもじゃないけれども、六畳一間に四人生活するというのは、これは大変なことだと思うんですよ。そういうふうなこととか、あるいはおふろが共同であったり、どうしても集団生活ですね、そういうことで集団生活上のいろいろの問題もあるでしょう。しかも、比較的私どもの施設は町の中にあるものですから、逆にそれがプライバシーの侵害になるというケースも実は出てきたりしておりますけれども、こういうふうなことがあるものですから、実際この運営はどうなっているんだろうというふうにちょっと私も調べてみました。 そうしたら、いわゆる母子支援施設への措置費ですね、費用負担は、国が二分の一、県が四分の一。これで特に、事務費が定員に対して支払われているのに対して、事業費については入居世帯数に応じて出ているということですね。 それからもう一つは、こういう建物が古いということでこれ建て替えをしようとしても、経営の苦しい法人には自己負担分も出せないんですよ。 こういう実態があるということを見たときに、こういう建物の改修とか、それから、例えば事業費はいわゆるそこに入っている入居世帯数ではなくて定員に対して行うとか、こういうことはできないんでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 母子生活支援施設は、特に都市部は母子家庭が増えておりますし、また近年ではドメスティック・バイオレンスの被害者が増加しているということもあり、そのニーズは高まっているというふうに思っております。 施設整備についても、確かに老朽化している、施設内容が十分ではないという施設もあるようでございますので、厚生労働省としては、予算的には対応できるように準備しておりますので、新設、増改築、進めていただければというふうに思います。自己負担分の四分の一につきましても、社会福祉・医療事業団から融資もございますから、そういうものも使っていただいて施設整備の方はお願いしたいというふうに思っております。 それから、事業費、事務費の関係でございますけれども、母子生活支援施設の措置費についての国の考え方につきましては、人件費、管理費、これは事務費と言っておりますけれども、これは定員払い、施設の定員に応じてお支払をしております。一方、事業費、これは言わば入所者の食費などの生活費でございますが、事業費は現員払い、実際に入っていらっしゃる人数に応じてお支払をするということになっております。したがいまして、こういう区分でやっておりますので、入所者の食費などの生活費を見る事業費の部分まで定員払いにするというのはなかなか理屈上も難しいかなというふうに考えております。事務費の方は、重ねて申し上げますと人件費、管理費ですが、これは定員払いというふうになっております。 また、さらに、施設の中における処遇を改善するために、従来の事務費に追加して最近対応していることですけれども、例えば心理の専門家によってカウンセリングができるようにといったような形で心理療法担当職員を配置したり、また夜間の警備体制を強化するための手当てをしたりということで、施設の処遇の改善につながるような予算の拡充についてはこれからも努力していきたいというふうに考えます。
○谷博之君 大臣、ちょっと通告していなかったんですがお答えいただきたいんですけれども、私、今さっき数字挙げましたけれども、これからのこの法改正の後、就労支援とかいろいろこれを取り組んでいくということですが、そこの全く重要な柱の一つに住まいの問題があるわけですね。答弁の中でも公営住宅への優先入居も、さっき言いましたように出しております。 私は一番、母子世帯にとっていわゆる母子生活支援施設というのは、これは正に先ほど申し上げましたように、大事なやっぱり生活のためのそういう拠点だと思うんですよね。これがこういう実態にあるということについて、私は余りにも現状は厳し過ぎるんじゃないかというふうな気がするんですが、これに対して大臣、これからのそういう検討課題の中でどういうふうなこれ考えを持っていますか。大臣として答弁してください。
○国務大臣(坂口力君) この住まいの問題というのは大変大事な問題、あるいは母子世帯になられたときに一番先に問題になりますのは住まいの問題なのかもしれません。この住まいの問題をやはり決着をしなければいけない。 今御指摘になりました母子施設の問題も、これは大事な一つの住まいの場でございますから、余りにも古くて現実に合わないような状況になっているとするならばそれは建て替えをしなければならないでしょうし、改修をしなければならないというふうに思いますが、もう少し広い角度から見ました場合に、それじゃそういう施設がどこにでもあるかといえば、これ非常に遠隔で、ないところも現実問題としては存在をするわけでございます。 そうしたときに、多くの皆さん方にお住まいをいただきますときに、それじゃ一番先に優先的にできるかということでございまして、これは都市部とあるいは農山村、地方都市によりましていろいろ違いはあるというふうに思いますが、それぞれやはりこの住まいの問題というのは一番先に必要なことはもう間違いがないわけでございますので、衆議院段階でもお話をちょっとさせていただいたんですが、ここは国土交通大臣ともよく話をさせていただきまして、住まいの問題をひとつ優先的に、そして可能な金額で是非対応できるように私からもお願いをしたいというふうに思っておりますし、その積極的な取組をしたいというふうに思っている次第でございます。
○谷博之君 時間が来ましたのでこれで終わりますが、最後に一点だけ要望させていただきます。 母子世帯の子供たちの育児の問題、そして当然、その中のいろんな動きの中に、児童養護施設、先ほども質問も出ましたけれども、そういう問題も当然関連をしてくるわけですけれども、残念ながら、この施設の入居が、基本的に言うと十八歳でその施設を出るということでありまして、そういう意味で、私はいろんな施設の関係者からこれを何とか十八歳から二十歳ごろまで施設に入所できるような形にならないかと、こんなような要望もいただいておりますが、時間が来ましたので、これらのことについてまた機会がありましたら質問させていただくということにしまして、以上で私の質問をすべて終わります。 ありがとうございました。