2004年6月1日 道路公団のファミリー企業、交通事故被害者対策などについて
159-参-国土交通委員会-20号 2004年06月01日(未定稿)
○谷博之君 おはようございます。民主党・新緑風会の谷博之でございます。
私は、五月二十日の当委員会で質問をさせていただきまして、それに引き続いて質問の機会をいただきましたことを改めて厚くお礼申し上げながら、早速質問に入りたいと思います。
まず最初に、前回の質問の際に、私は、細田官房長官の日本道路興運に関する政治資金規正法違反疑惑といいますか、そういうものに関連をいたしまして、石原大臣に質問を申し上げました。
そのときの答弁の速記録がここに、手元にありますが、その答弁の中で、大臣は、この日本道路興運の主要な取引を見ますと、百六十四億ぐらいの売上げに対して、国土交通省が八十九億円、道路公団が二十四億円、合わせて百十三億円と大半を、公的な組織との取引が多いと、こういうふうに答えております。
このいわゆる答弁されました数字の年度と、それからその根拠をちょっと示していただきたいと思います。
○政府参考人(安富正文君) 今、委員の方から御指摘ありました数字でございますが、日本道路興運につきましては、いわゆる車両管理業務につきまして、平成十五年度で約八十九億円、八十九億九千万円ほどでございます。このほかに、いわゆる寮の賄い業務であるとか、維持補修業務であるとか、そういうものを加えますと、平成十五年度における日本道路興運に対する発注額は九十七億七千七百万円となっております。
○谷博之君 理事会の了承をいただきましてお手元に資料を配付させていただいております。これを参考にしながらお伺いをしたいと思いますが、まず、この日本道路興運株式会社というものがあります。その上の四角の中に株式会社日本ハイウェイサービス、それからその下に大阪ハイウェイサービス、中日ハイウェイサービス、東京ロードエンジニアリング、こういうふうな会社がそれぞれ書かれておりますが、これらの企業は正に私たちはグループの一体の企業だというふうに見ております。 平成十五年度のこの発注額を見てみますと、その枠外に帝国データバンクの数字が出ておりますが、日本道路興運株式会社の単体のところに百六十四億円というふうに書かれておりますが、このうちの百二十二億余がこの日本道路興運株式会社に国交省と四公団から要するに発注がされているということあります。それをずっと右に向かっていって、いわゆるグループ合計というものを見てみますと、今申し上げたような五つの企業で二百三十五億円、これが発注額として実は受注を受けているわけであります。 こういうふうな実態をなぜそういうふうに言うかといいますと、例えばこの日本ハイウェイサービス、このいわゆる株式の六五%を日本道路興運株式会社が保有をしているということでありますし、そしてまた、この会社の社長、会長についても、日本道路興運株式会社からいわゆるメンバーが派遣をされ、担っていると、こういうふうなことであります。したがって、これらの五社はそのグループ会社として当然連結決算の対象になるのではないかというふうに思いますが、この点についてはどのように見ておられるでしょうか。
○政府参考人(安富正文君) 今、委員の方から連結決算の対象になるかどうかという御質問でございますが、ちょっと私ら、そこら辺、そこの問題について、実際に日本道路興運とそのハイウェイサービスの会社が連結になるかどうかについては詳細は承知しておりません。
○谷博之君 私は実態としてそういうふうに申し上げているわけでありまして、恐らく答弁としては、いろんな発注についてはそれぞれの企業に単体として発注しているということでお述べになると思いますけれども、しかし実態としては、今申し上げたように、株式の保有の問題やあるいは役員人事の問題等については正に一体の関係にあるということを私たちは強く指摘をしておきたい。 これ、非常にこの数字見ていただきますと分かりますように、例えばその日本道路興運株式会社、売上総額が百六十四億のうち百二十二億がこの発注を受けているということは、これは全体の四分の三をこれら企業は国交省やいわゆる四公団から仕事を受けていると、こういうことであります。それから、一番右側の日本総合サービス株式会社についても同様でありまして、売上総額百三億円のうち七十五億余がこれらのところから仕事を受けているということであります。 したがって、これはどう見ても私はこの依存度というのは非常に高いというふうに見ざるを得ないと思うんです。この点について、まあ私は非常に、ちょっと正にこの依存体質が甚だしい関係ではないかなというふうに思っておるわけでありますが、そんな中で、先ほど答弁に出ましたけれども、いわゆる車両管理業務というのがあります。この車両管理業務というのは、正にこの今申し上げた受注、発注を受けている仕事の中でも一番の大きな柱になっているということであります。 重ねてお伺いしたいんですが、この車両管理業務、そしてそこに携わる車両管理員、これらはどういうふうな位置付けでどういうふうな仕事をされておられるか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(安富正文君) いわゆるこの車両管理業務につきましては、いわゆる各、例えば国土交通省でございますと、公用車を持っておりますが、その公用車の運転手ということで、車はもちろん国の所有でございますが、運転手を派遣していただいて実際にその運転業務に従事しているものでございます。
○谷博之君 この私も中身を若干調べてみたわけでありますが、いわゆる国土交通省、そして日本道路公団を始め四公団の保有している車、これを調べたところ、国土交通省では四千四百三十一台、それからJH、日本道路公団については六百六十台、これが保有されていると。そのうち、その車を運転する車両管理員、これはどういう数字になっているかというと、先ほど私が触れました日本道路興運株式会社からいわゆる派遣をされてきて運転をしているその車両の台数、これが平成十五年度には二千百二台、つまり四千四百のうちの二千二百ですから、半分の車両を日本道路興運の人たち、車両管理員が運転をしていると、こういうことですね。それから、日本道路公団の六百六十台についても二百二十九台、この車が日本道路興運から派遣された管理員によって運転をされていると、こういうことであります。 そして、これは日本総合サービス株式会社からも当然同じような形で行われてきていると、こういうことでございますので、私は非常に、これは本来であれば自前の国土交通省や日本道路公団に運転手もいるわけですから、その大部分をこういう企業に言うならば仕事を与えていると、こういうことになっているわけです。 この点について、民営化推進委員会のいわゆる猪瀬直樹氏は、民営化されればこういう体質というのはなくなるだろうというふうに彼は指摘しています。つまり、どういうことかというと、公団が民営化すれば、およそ職員十人当たりに一人、総勢七百人もの専属運転手の存在、これは日本道路公団の方ですけれども、については当たり前の日常ではなくなるはずだと。そして、日本道路興運によってはぐくまれた車両管理員という特殊ビジネスの歴史は民営化とともに幕を閉じるであろうと、こういうふうに彼は指摘しています。 したがって、お伺いしたいのは、日本道路公団が民営化をされたときに、こういう車両管理業務、車両管理員というのはなくなるんですか。どういうふうになっていくんですか。お答えください。
○参考人(奥山裕司君) お答えします。 車両管理業務につきまして、民営化後どういうふうになるのかというような御質問でございます。 車両管理業務につきましては、御指摘のありましたようにたくさんの台数、人数、委託しておりますが、民営化を待つことなく、コスト削減の観点から抜本的に見直して、例えば今年度、当初に比べましてこの一年間で規模を段階的に減らしまして半減させる計画を立てて、現在進めているところであります。 なお、今回民営化法案御審議いただいています中に新会社が成立しましたときには、民営化の目的の一つであります効率性の追求、あるいは高コスト体質からの脱却、あるいは生産性の向上ということが可能となるように、また、より情報公開を行うべく最大限の努力をしていくべきものであると考えておりまして、車両管理業務についても同様に行うべきものであると考えております。
○谷博之君 いろいろ私もこれ調べてみたんですが、例えば国土交通省の場合でいいますと、二千二百二台のこの日本道路興運で扱っている車両管理員が、その発注総額は約九十億円、一台当たりの発注額は平均すると年間四百二十八万円、こういう金額になります。一体車両管理員というのは一日平均何時間ぐらい勤務しているのか。これも非常に、私は調べてみればいろいろ問題が出てくるんじゃないかと思っていますが、これはふだんはどのような業務を具体的にやっているんでしょうか、重ねてお伺いしたいんですが。
○政府参考人(安富正文君) この車両管理業務につきましては、我々としては、契約段階において、一台の車を運転するのに必要な人員を派遣してもらうということで、通常は、平常の業務で通常の公用車という形で、例えば地方整備局あるいは事務所ですと、いろんな工事現場に向かう、あるいは用地交渉等に向かう、その際の運転手という役割を担っております。さらには、夜間であるとかあるいは休日、そういうようないろんな突発的な業務もございますから、そういう場合においてもその都度その会社の方から派遣していただいて運転手として使っているということですから、通常においては、一日の平常の勤務時間帯に運転手ということで待機し、その都度必要に応じて運転業務を行うということでございます。
○谷博之君 後ほど具体的に更にお伺いしたい、していきますが、ちょっといわゆる車両管理業務の別の角度からの質問を一点したいと思うんですが、こういう車両管理業務を受注する対象となるその企業の問題ですね、これについてはいわゆる有資格者というのがありまして、その有資格者、これ六十数社と言われていますが、その中からいわゆる指名競争入札によって発注をすると、決めると、こういうことになっているわけですけれども、具体的に今までにも有資格者のいわゆる資格要件とか応募要項といったものをいわゆる発注予告をしたのかしなかったのか、非常にそこのところがはっきりしないわけです。 〔委員長退席、理事池口修次君着席〕 したがって、あくまで有資格者というのは資格条件があればそれは広げていくべきだと思うんですが、そうではない、どうも限られた有資格者の中で指名競争入札が行われているような節もあるように聞いております。そこら辺の仕組みはどうなっておりますか。
○政府参考人(安富正文君) 国土交通省では、車両管理業務につきましてこういう業務を委託する場合には、会計法令に基づきまして、原則入札で民間企業を選定して契約をするということになっております。 そういう意味で、各官署、具体的には、国土交通本省であるとか、地方整備局あるいは事務所という形で、官署にしますと四百官署ぐらいございますが、そういうところでそれぞれ車両管理業務についての入札を行うということで、その際には、いわゆる先ほどお話がありましたように、本省あるいは運輸局サイドでは一般競争入札、それから地方整備局あるいは事務所等では指名競争入札ということで、おおむね、各地域によって違いますが、多いところですと十社ほどの指名対象者を選定し、それから少ないところですと二社ほどの指名対象者ということで選定しながら実際に指名競争入札等の競争入札を行っているところでございます。
○谷博之君 私もいろんな方々から話を聞くんですが、新しくそういう、地方の局もそうですけれども、いろんな仕事に参加しようと思ってもなかなか新しく入れない、これはもう正にこの業界の通説になっておりまして、そういう意味では、限られた人たちの中で、企業の中でこういうふうな形だけの指名競争入札が行われている、こういうふうなこともうわさがあるぐらいでありますので、私は今の答弁については若干納得できない部分があるわけですけれども。 そういう中で一つお伺いしたいのは、いわゆる一回落札をしてその受注を受ける、受注をすると、一年間、これはもちろん一年間の契約なんですが、さらにもう一年間は随意契約ということで更に延長して、この契約を延長することができると、こういう仕組みになっています。つまり、一度落札をすると二年間要するに仕事を受けることができるという、こういう仕組みになっているわけです。このことに対する非常に世間の批判というのもあります。 したがって、例えば今申し上げましたように、四千四百三十一台のいわゆる国土交通省の車両の二千百二台、あるいはJHの持っている六百六十台のうちの二百二十九台、こういうふうな車両を管理するこの業務を受注を受けるということ、これらに対しては、私非常に、何十社もある中でそういうふうな大きなところが半分も占めていくということについては、私は非常に数的にも多過ぎるというような気がしますけれども、こういうふうな結果、結果というか状況について、副大臣はどのように御認識されておりますか。 〔理事池口修次君退席、委員長着席〕
○政府参考人(安富正文君) 先ほど、この車両管理業務につきましては、先般申し上げましたように、原則入札ということで、特に国土交通省の場合、先ほどのお話にありました一回入札に取れると随契で二年ということではなくて、毎年入札という形で更新を行っております。そういう意味で、いわゆるこの車両管理業務については、毎年の入札の結果、会計法等に基づいて適正に実施しているところでございまして、結果としてこういう、かなり、半分ぐらいの数字を取るということでございますが、これについては我々はこの会社の営業努力だというふうに考えております。
○谷博之君 このことは実は副大臣にお伺いしようと思ったんですが、今お越しになられましたので、大変残念ですが、今の答弁につきましては形だけを御答弁いただいたということでございまして。 私たちは、そうではない、少なくとも、この車両管理業務を含めて、このいわゆる大手と言われている日本道路興運株式会社と日本総合サービス株式会社、この二つがこの車両管理業務のかなりの部分をやっぱり仕事をしているという、しかもそれが切れ目なしに台数は増えているんですよ。そういうことは、私は非常に、この競争入札の中で、そういうことは結果としてそうなったというだけでいいんでしょうかね。私、非常にそういう点は奇異に感じておりますが、これ以上のことは、もちろん具体的な証拠もございませんので言えませんけれども、その点について、私、非常に奇異であるということだけは指摘しておきたいと思います。 そして、今度はいわゆる天下りの問題ですね。 これ、天下りという言葉は使っちゃいけないようですから、過去に国交省並びに道路四公団に在職をしていた方々で、現在はこれらの企業に再就職をしている、そういう方々だというふうに思いますが、その数が実はお配りしたこの資料の下段の四角の枠に入っております。これは、過去三年間、平成十三、十四、十五年のこの三か年でこれら企業にいわゆる天下りをした人たちの数であります。日本道路興運株式会社には国交省から十八名、日本道路公団からは一名、こういうことで数字が出ております。 実は、これを私、中身を調べてみました。例えば、平成十五年に十人が国交省から日本道路興運株式会社に天下りをいたしております。そのうちの半分強が、半分といいますか三分の二ですね、ほとんどの部分が今まで国土交通省でいわゆる自動車運転手をやっていた方がそのままこの会社の車両管理員になっているんですよ。 つまり、同じ職場、同じ仕事をしていた、そういうふうな国交省の職員が、そのまま引き続いて日本道路興運という民間会社の同じような仕事に就いているということです。これはいわゆる横滑りですよね。一定の年齢が来てそして退職をするという、そういう年齢を迎えたときに、続いて次の職場を見付けるときに、同じような関係している会社に横滑りの同じ仕事をするということ、これ私は、世間的に、常識的に考えても、こういうことで世間は納得するだろうかなというふうに思うんです。 したがって、私はお伺いをいたしたいわけでありますけれども、これまでの、国交省並びに四公団からどのくらいの人数がこうした企業に行っているか、その数字をまず確認したいと思います。
○政府参考人(安富正文君) まず、国土交通省の方からお答えしたいと思いますが、これらのいわゆる先生御指摘の六社について、再就職、営利企業の再就職の承認をした数を申し上げますと、先ほどのお配りあった資料にありますように、平成十三年から十五年の三か年間で合計で申し上げますと、道路興運には十八名、このうち十名は自動車運転手でございます。それから、日本総合サービス株式会社に六名、このうち二名が自動車運転手でございます。それから、日本ハイウエイ・サービス株式会社には一名ということになっております。そのほかの三社ございますが、これらの再就職は過去三年間の実績はございません。 以上でございます。
○谷博之君 これは過去三年間でございまして、そのもちろん前もあるわけです。いろいろ私どもも問い合わせをして、資料を出すようにということを申し上げましたけれども、なかなかその先のことについては、要するに、三年間という一つの期限、その前は分からないというようなお答えで、数字が出てきませんでした。 ただ、いろんなところで、いろんなことで調べてみましたところ、道友会名簿というのがございます。これは四公団のOBの皆さん方の名簿などですが、こういうふうな名簿を調べてみますと、どうも四公団から日本道路興運グループ五社へのいわゆる天下りの役職員の人数は、平成十四年現在で四十九人いるというふうに我々は推計をいたしております。つまり、四年前からのそういう在籍している人たちの数を含めると、この十八名ではなくて、あるいは十九名ではなくて、つまり四十九人いると。したがって、今回の数字を合わせると更にもっと膨らんだ数字が現在は在職をしていると、こういうふうになると思うんです。 私は、このいわゆる国交省や道路公団など関係四公団のOBが、例えば五十人以上に上るというこういう具体的な我々の推計の数字、それが事実であるとすれば、これは相当、私は多くの方々がこういう企業でいろんな形で天下りという状況にあるというふうに言わざるを得ません。 したがって、この現実を率直に言ってどのようにとらえておられるか。これが言うならば正常な形というふうに言えるのかどうか、この点についてどうお考えでしょうか。
○政府参考人(安富正文君) これらの今申しました再就職している方々でございますが、中身、先ほど先生の方からもお話ありましたように、従来、運転手、各地域整備局あるいは事務所等で運転手として働いていた方が定年退職されて、それで新たな人生を歩むということで、こういう自分の技量を生かす、特に運転業務をやっているわけですが、そのほかの業務もございますが、そういう業務の技量を生かす、経験を生かすということでこういう会社に再就職しているわけでございます。 そういう意味で、やはりそれぞれの個人の方のいわゆる再就職の考え方、あるいは、いわゆる相手の会社との合意に基づいてこういう形になっていることであると考えております。
○谷博之君 先ほど冒頭申し上げましたけれども、全体の売上高の四分の三を国土交通省や道路四公団から仕事をもらって、そしてそういう状態の中で、正に一体的な関係にあるその民間会社に対して、定年が来たから再就職としてそういうふうな企業に移っていくんだ。これは私は、それは悪いとは言いません、悪いとは言わないけれども、世間が見る目というのは、やっぱりそれはおかしいんじゃないかと言いますよ。 これは天下りじゃなくて横滑りかどうか分かりませんけれども、そういうふうな部分というのは、私は、特に今度のいわゆる政治家とこういう企業とのいろんな問題が明るみに出たときに、そういう国交省なり公団とこういう民間企業との関係というのは、もっとより私はきちっとしたけじめを付けなきゃいけないと思うんですよ。 そういう点で、人的にも、こういう発注にしてもそういう関係にあるということについて、私はどこかの時点で、これは当然民営化ということに進んでいくその過程の中で私は整理しなければいけないと。あるいは、もう少しきちっとした、より広く、広い有資格者というものを募って、そういうものの中でやっぱり本当の意味での指名競争入札によって仕事をもっと多くの人たちに機会を与えていかなきゃいけないというふうに思うんです。 これは質問通告に入れていませんけれども、大臣、五月二十日にそういう答弁もしていただきましたので、これらのことについてどのように考えておられますか。
○国務大臣(石原伸晃君) 後段に谷委員が御指摘されました、要するにこういう仕事をより多くの人たちに開放していくということは、私は正に賛成であります。 今、ちょっと考えてみたんですけれども、先に運転手さんを集めて、会社がそのリスクを取ってこの業務に進出するというのは、実はなかなかやる人はいないと思うんですね。そうしますと、タクシー会社とかハイヤー会社とかもう既に運転手さんを抱えている事業体がこういう分野に競争入札で入ってくる、こういう形が現実的なことではないかなと思っております。 それともう一点、再就職ですが、私も当然、官庁あるいは道路公団にいたときの権限あるいは先輩としての威厳等々を押し付ける形で競争入札等々をゆがめるようなことはいけないと思いますけれども、十名の方は運転手さんですから、正に自分がやっていたのと同じようなところをきっと走るわけですから、その自分の能力を生かした再就職先をこの方々はきっと見付けられたんじゃないかというのが感想でございます。
○谷博之君 大臣の最後のその部分については、私は、例えばどういう企業でもどういう公務員の職場でもそうですが、定年という一つのルールがあって、それでそのときを迎えると。もちろんそれは元気な方は再就職をする。普通の人はそういう再就職に当たっては一生懸命自分で仕事を探すわけですよ。ところが、もう明らかにこういう方々というのは次の再就職先というのはある程度決まっているわけですよ。そういうレールが引かれたところに要は再就職をしていくというのが僕はほとんどの実態だと思いますよ。ですから、いわゆる世間でいうところの、再就職が非常に難しくてもう見付けるのが大変だという、そういう状況ではない。そういうところに会社とこういう国交省や公団との一つのなれ合い的な体質が私はあるというふうに思っているんですよ。そこら辺の問題についての具体的な中身の議論をした上でないと、今の大臣の答弁というのは私は納得はできません。そのことだけは申し上げておきたいと思います。 総体的にいろいろ聞いてまいりましたけれども、私はこの問題については非常に、今、大臣おっしゃったように、一定の大きな人を抱えて、そして実績のある会社にそういうものを頼むんだということをおっしゃいましたけれども、私は、例えば今、こういう運転手の皆さん方を抱えているタクシー業界にしても、あるいはいろんな運送関係の職場にしても、非常に今仕事がない、厳しいということを、特に地方はそういうことを非常に強く言っている。そういう方々は、例えばこういう業務をやろうということになれば一生懸命努力してそれに対応する体制を作ってくるんですよ。そういう意味での、私は今申し上げたのは、限られたところで、そういう体制のあるところにだけ仕事を与えていくという言い方はちょっと私は納得できません。 要するに、そういう、先ほど有資格者の話ししましたけれども、どんどん広げていく、門戸を開いていくということは、やっぱりそういういろんな意味で、民間活力をもっともっと広げていくというそういう視点から、私は改めて、その限られたパイの中でのこういうふうな仕事のやり取りということではなくて、もっと大きく広げて全体的な動きにしていく、このことを民営化の動きの中でやっぱり強く私はこれから取り組んでいただきたいというふうに思っております。これは強い要望としてお聞きいただきたいと思います。 それから次に、SA、PAの、いわゆるサービスエリア、パーキングエリアの問題でございますが、これまた、このサービスエリア、パーキングエリアについては、いろいろ私も調べてみましたが、全国で今五百三十か所あると。そのうち、財団法人、二つの財団法人が五百十、全体の九六%を管理、占有しているということですね。 このいわゆる財団法人の道路サービス機構というのと財団法人ハイウェイ交流センター、この二つがいわゆる全体の、五百三十のうちの五百十か所を道路占有して管理運営をいたしております。こういう管理運営の二つの法人から、今度は具体的にそれぞれのSA、PAの営業する営業者を、営業委託契約をします。そして、その業者がそこで営業活動して、そしてお客様からいただいた代金のうちのテナント料をそこから払う、こういう仕組みになっています。そして、この二つの財団はいわゆる占用料というお金を日本道路公団に納める、こういう仕組みになっているわけですね。 私は、この営業者という、第一線で現場でやっている例えばレストランのそういう業者とかあるいは売店の業者、あるいはガソリンスタンド、こういうふうな営業者の選定の問題なんですよ。 いろんな条件がこれ付いています。この二つの財団がこういう営業者を実は募集するわけですけれども、その中に一つの条文で、半径百キロ以内の都道府県に本社、支店がある企業、これが一つの営業者として参入できる条件なんです。つまり、関東地方でいえば、中心を走っている高速道路の場合は、半径が百キロですから直径二百キロというと相当の部分の業者が入ってきます。そうすると、正に関東一円のそういう、例えば例でいえば大手の業者がそういうふうなところに参入をするということで、地場の小さな食堂経営者とかそういうところは入り込めないというふうな状態になっているというふうに聞いています。 したがって、まずお伺いしたいのは、いわゆる全体の中でのそういう、いわゆる地場といいますか地域でいろんな営業活動している、当該地域の所在地の業者が全体の中でどのぐらいの割合で今この営業に就いているか、この数字を教えていただきたいと思うんです。
○参考人(山本正堯君) お答えをさせていただきます。 現在、SA、PAは五百三十か所でございますが、その施設で飲食施設が五百四十四か所、施設ございます。このうちテナントによって運営されている施設が四百八十三施設でございます。そのうちのSA、PA施設が所在する都道府県に本社があるテナントが営業している、先生がおっしゃいましたような地元の企業が本社として経営している施設というのは二百十二か所ございます。したがいまして、全施設五百四十四か所に対しましては三九%、テナントの施設四百八十三か所に対しましては四四%でございます。
○谷博之君 数字出ましたから、三九%、四四%、大体四割という程度ということだと思います。結局、こういうふうなSA、PAの現場でもやっぱりそういういわゆる大手と言われている人たちが入っていって、そこで営業活動しているということです。 私、これは例えですが、国道のわきに道の駅というのができていますけれども、ああいうのは一般国道等のところにあるわけですが、非常に地域のいろんな特産品を並べたりして地元との密着型のいろんな営業活動しています。SA、PAの場合は、若干そういうところもありますけれども、もうおしなべて全部同じスタイルです。したがって、しかもそれは今言ったように大手の人たちがやっているものですから、大体画一的。とすると、私はやっぱりそういう意味では、まずそこの地元の業者にできればそういうふうな中心的に営業をやらせて、そしてそういう特色を出させて、そういうような営業努力をさせる、これも一つの方法だと思うんですね。 したがって、こういうふうな、いわゆる第三セクター方式等でもいいと思いますけれども、こんなようなこのSA、PAの活用の仕方、これらについての今後の見解をお伺いしたいと思います。
○参考人(山本正堯君) 道の駅の、先生お話が出ましたが、地域の特色を生かした様々な催しとか特産品を販売をするというようなことが大変重要なことであろうと思っております。私ども、SA、PAにおきましても、現在もそういったようなお客様の多様なニーズにこたえて、地域の特産品を生かしたメニューを開発したり、あるいはそれらを土産品として販売するなどの地域の特性や特徴を生かした事業に取り組んできているところでございます。 さらに、民営化された後のSA、PAの事業につきましては、種々の規制が緩和されるといったような点から更に可能性が増してくるんじゃないかと、こういうふうに思っておるところでございます。特に、新たな店舗、サービスを展開するに当たっての各地域の特色を一層反映させることが重要であるという観点から、地元の中小企業含めた民間企業、例えば地元の著名の店舗でありますとかあるいは地元の特産品店舗等と様々な業務提携をするといったようなこともまた有力な選択肢じゃないかなと、こういうふうに考えているところでございます。 幅広く地元民間企業の協力、参画を得ながら地域の特色あるサービスを提供することは大変重要であり、有効であるというふうに考えておるところでございます。 私どもとしても、今後一層そういうことに努めてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○谷博之君 時間がございませんから次の質問に行きたいと思いますが、昨晩も東関東自動車道で乗用車が中央分離帯に激突して三名の方が即死するという、こういう痛ましい事故がありました。平成十五年の一年間だけでも高速道路での交通事故の件数は一万四千件、そのうち死者が三百五十一名、こういうふうなことで、これは依然として高止まりの状況にあります。 私たちは、そういう中で、この高速道路の事故に限らず一般の道路でもそうですが、いわゆる悪質な運転手によって引き起こされた死亡事故、こういうふうなものが非常にあります。そういう人たちが、いわゆる危険運転のこういうものを何とか抑止していこうということでいろいろな努力をしています。法務省とか警察も、いろんな経過はございますけれども、危険運転致死傷罪の創設、こういうようなものが実は行われまして、いろんな遺族の期待にこたえるような、要望にこたえるようなそういう活動をしてきている、このことについては非常に私たちは評価をしたいと思っています。 そういうことを踏まえて、実はそういう遺族の方々が中心になって生命のメッセージ展というのをあちらこちらの会場でやっております。つまり、亡くなった方の同じ背の高さの等身大の人形を作って、その方がふだん履いていた靴をそろえて、そしてその人形の、そのかたどった人形にメッセージを掛けて、そしていろんなその人たちの思いをそこに訴えています。こういう生命のメッセージ展というのが国会の中でも、昨年でしょうか、行われました。 こういうふうな生命のメッセージ展をできれば高速道路のサービスエリア、パーキングエリアでやりたいと、そして、いわゆる運転手の皆さん方にそういういろんな意味での危険な運転の防止ということで訴えを行いたいということで希望いたしております。これがなかなか実現しません。もちろんスペースの問題等もあるんだと思いますけれども、だけれども、これは是非、そういう意味では、そういう直接体験、遭われた方々の本当に自分の経験から出たそういう活動ですので、これがいろんなところのSA、PAで実現できるように、これはもちろん道路公団等にもお願いをしなきゃいけませんけれども、特に警察の協力も大事だと思います。 そういうことで、この辺についての取組について考えを聞かせていただきたい。
○政府参考人(人見信男君) お答えいたします。 命の重さを伝えるために、全国各地において生命のメッセージ展が開催されているということは承知をしておるところでございます。 警察といたしましては、交通事故により身内を失った御遺族の方々の深い悲しみや苦しみにも思いをはせ、国民の生命、身体を守るため、日々交通事故防止活動にいそしむことが重要であると考えているところであります。 なお、ただいま先生御指摘の生命のメッセージ展、こういった活動の意義を十分に私どもも理解し、各都道府県警察におきましてはこれまでも可能な限りの協力を行っておると承知しておりますが、今後とも適切に対応するよう都道府県警察を指導してまいる所存でございます。
○谷博之君 是非、それはこれからも引き続いて取組をいただきたいと思っております。 それから、五月の二十六日に総務省が自動車運送事業における事故防止対策に関する行政評価・監視という報告、これをまとめまして、これを国土交通省と厚生労働省に評価・監視結果に基づく勧告ということで出しております。 これは十年前にもこの勧告は出ているわけでありますけれども、これは十年前と今回のこの勧告、実は同じようなことが指摘されている部分があります。例えば、交通事故が起きたときに事業者に義務付けられている事故報告書、これが決められた期限以内に提出をされていなかったり、あるいは事故報告書そのものが提出されていないという、そういう件数が具体的には八十六事業者の中で七件もあったと。これは前にも指摘をしていたということですね、十年前にも。 そういう意味で、これは一つは、いわゆる運輸支局と、現場の運輸支局と警察とのその連携、交通事故があったときにその事故を運輸支局がなかなかつかみ切れないということもあったことも事実です。したがって、そういうことを解決をするために、昨年の一月から、警察が運輸支局に対していわゆるその通報をする、通知をすると、こういう仕組みが取られてきたというふうに聞いております。したがって、その結果、こういう事例はもうなくなったんでしょうか、その連携を強化することによってですね。その辺の去年の、それ以降の話を聞かせていただきたいと思うんです。
○政府参考人(峰久幸義君) 警察庁との連絡体制につきましては、平成十五年の二月から、事業用自動車の運転者により引き起こされました死亡事故あるいは酒気帯び運転などの悪質な交通違反について公安委員会から通知を受けるような連絡体制の強化が図られました。それから、さらに十五年の九月からは、これに加えまして重傷事故についても情報を受けることとなりました。 こういうことの連絡体制が強化されまして、自動車事故報告書を提出すべき事業者を特定、我々も特定できますので、この通知を受けた際には確実に事業者に対して報告書の提出を求めることとしております。
○谷博之君 そのことと多少関連しますが、去年の八月に、こういう悪質運転手との事故の、いわゆるその後の対応の問題というようなことの中で、八月に交通事故調書の早期開示を求める被害者連絡会というものができました。そして、この被害者連絡会が去年の十二月に法務大臣に交通事故調書の早期開示を求める署名を三万五千名の署名を付けて提出をしております。 これについては、もう既に米国やドイツでは早いうちからこの開示が行われているわけでありますけれども、我が国においてはこれらに対するまだ対応がもちろん決まっていない。いろんな他の法律との関係等もあると思いますが、ただ、いずれにしましても、交通事故に遭って亡くなられたその被害者の御遺族の方は、要するに加害者の調書、これは要するに亡くなった人はもちろんしゃべることも何もできないわけですから、そうすると加害者だけの一方的な調書でいわゆる調書というのができてくる。その調書を、どういう状況でどうだったのかということをやっぱり被害者としては、被害者の遺族としてはやっぱりそれは知る当然権利があると思うんですよ。 そういうものについての開示をしてほしいという、こういうふうな声に対して、それがなかなかやっぱり実現できない、していない。ここら辺については私は、他の国々のそういう動きを見て、是非私は早期に開示をすべきだというふうに思っていますが、改めてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(河村博君) お答え申し上げます。 交通事故により重大な被害に遭われた被害者の方々あるいはその遺族の方々の心情には察するに余りあるものがございまして、そのような心情にこたえるためには、まずもって適正かつ迅速な捜査によりまして事案の真相を解明して、的確な捜査処理を行うことが不可欠でございます。被害者、遺族の方々に、法の許す範囲内で事故の状況などについて説明などを行うことも重要であると考えております。 法務省におきましても、被害者への配慮ということで法改正あるいは運用改善などを行ってまいったわけでございますけれども、交通事故記録を含みます刑事事件記録の開示につきましては、平成十二年の法整備によりまして、公判係属中においても被害者などが公判記録を閲覧、謄写できることといたしましたし、また不起訴記録につきましても一定の条件の下に客観的証拠の開示を認めているところでございます。 御指摘の署名の件につきましては、真相解明のためには捜査はその過程で得られた情報を公開せずに行う必要がございますのと、関係者の名誉、プライバシーの保護などにも配慮しなければならないことから、捜査段階におきまして交通事故記録を開示させていただくことには様々な困難な問題があることを御理解いただきたいのでございます。 ただ、捜査担当者におきましては、事故状況などにつきまして、交通事故の被害者の方々あるいは御遺族の方々に対しまして捜査等に支障のない時期に適切な範囲で御説明させていただいているものと承知いたしております。
○谷博之君 今日もこの委員会室にはそういう被害者連絡会の方々もお見えになっておりますけれども、要するに死人に口なしということで、やっぱり亡くなられた方というのはそこにもちろんいないわけですね。そうすると、特に悪質な事故によって、運転手の事故によって引き起こされたこういうふうな事故について、全く分からないところで一瞬にしてその大切な家族を失うというふうなことになるわけですから、やっぱりその辺は非常に無念な思いがあると思うんですね。その真相をやっぱりしっかり知りたい、そして相手に対してもその責任を取ってもらいたいと、こういうことに当然なってくるわけですけれども、そういう意味でのいわゆる調書の開示、これについては非常に私は大きな意味を持っていると思います。是非、今の答弁、更に突っ込んで、早期の開示ができるようにこれからも取組をいただきたいと思っております。 それから、最近のこういう交通事故に対する対応というふうなことで、特に一九八七年以降、検察庁はいわゆる非刑罰化方針というんでしょうか、非常に交通事故の件数が年間百万件近く起きているということで、これらに対するいわゆる対応の在り方ということで、起訴猶予の比率が非常に減ってまいりました。あるいはまた、執行猶予が付いて非常に、言うならば厳罰主義から若干その対応が変わってきているというふうに聞いております。そのことによって、いわゆる抑止力という意味からするといかがなものかというふうな声もあります。 そして、一方では飲酒運転の厳罰化ということでかなり死亡事故は減ってきているわけですけれども、一方ではこういう大変悪質なと言われているひき逃げとかあるいは飲酒による事故とか、再三再犯を起こすというそういうふうな事故の場合に、やっぱりそれでも起訴猶予とかそういう形で終わってしまう、こういうふうなことを見たときに、私は、非常に件数が増えてそれだけ対応が大変だということは、それは分からないことはないんですが、だからといってそれを緩めるということはやっぱりどうかなという気はするわけですが、ここら辺の考えはどうなっているでしょうか。
○政府参考人(河村博君) 先生の御指摘の点につきましては、一九八七年に全国の検察庁におきまして業務上過失傷害事件の処理の在り方が見直されたことを指しておられるものと思われるわけでございますけれども、この見直しと申しますのは、現代社会におきまして一般市民の方が日常生活を営む上でこの種事故を起こすことが少なくないといったことから、その中で、傷害の程度が軽微であって対応も特段な悪質性が認められない、また被害者も特に処罰を望まれないような事案につきまして起訴猶予処分の弾力的運用を図ることとする一方で、重大ないし悪質な事案については厳正に対処することとして、寛厳よろしきを得た適正な処理を行うとの趣旨によるものと承知いたしておりまして、平成十三年に新設されました危険運転致死傷罪につきましても、法と証拠に基づきまして、これに該当する事案は同罪を適用して処分いたしておりますし、業務上過失致死事件の起訴率ということで申しますと、これは軽微事案につきましての起訴猶予の弾力的な運用という前後を通じまして、おおむね六割ないし七割程度が起訴されているわけでございまして、いわゆる死亡事故につきましては起訴率が低下しているわけではございません。 ただ、いずれにいたしましても、悪質な交通事故事案を含めまして一律に起訴しないという取扱いをしているわけではございませんで、起訴すべきものは起訴し、事案に応じた適切な科刑が実現されるよう検察当局におきましても努めているところでございまして、具体的事案におきまして、収集された証拠に基づいて的確な判断がなされるよう努めているものと承知いたしております。
○谷博之君 最後に、関連ということで、一般道の維持更新のことについて一点お伺いしたいと思っております。 実は私の県のいわゆる県北の山岳部に塩那道路という道路が走っております。これは塩原と那須を結ぶ全長五十キロの山岳道路です。昭和三十九年に着工しまして四十五年に一度全線が一応開通した、しかし今日に至るも人っ子一人通れない道路で、県道として認定されております。そういう道路がございまして、四十五年に一応つながったんだけれども、それ以降、毎年毎年三億から四億の土砂崩れだけの土止めをするための工事、そういうことでずっと県費を投入してまいりました。そして、やっと今年になりましてこの道路の建設をやめるという決断を下しましたけれども、大変この間、もう四十年もこの道路については県費を投入し続けてきた、一部国費の財源も入っております。 こういうふうな道路が私は全国的にも随分あるのではないか。造ってはみたものの使われていない、にもかかわらず、それは将来使うためにということで維持修繕費のお金だけはつぎ込んでいる。こういう道路を私は見ておりますと、既に走っている、使われている一般道路の将来の維持管理について、あるいは更新について、これからどうなるんだろうかというふうなことを心配します。全長で百十七万三千六百二十九キロという、全国全体のこの一般道路のこのすべてが、将来の維持更新について大変、私は橋とかトンネルとかそういうものの補修も含めてそうだと思いますが、金が掛かってくるのではないかというふうに思います。 したがって、これらの現状と、将来どの程度、維持修繕・更新に費用が掛かるというふうに見ておられるのか、この点を一つお伺いしたい。 それからもう一点、最後に大臣には、こういうふうないわゆる有料道路の場合にはお金を取って基本的にはそれで維持更新をするということですが、税金を使ってこういう道路を維持補修・修繕するわけですから、これは道路を新設すればするほどそういう将来に費用が掛かってくるわけですね。こういうことを考えたときに、いわゆる新しい道路を、いわゆる一般道路を造るにしても、その部分が当然掛かるということを前提にして道路を計画しなきゃいけないと思うんですが、そういった少子化社会の中でますます負担をする子供たちの数が、あるいは人口が減ってくるわけですから、そういう中でのこの道路や橋梁やトンネルや、そういう部分の維持修繕について、新道を造るときにどのようなことを念頭に置きながら計画を立てていこうとしているか、その基本的な考え方をお伺いしたいと思っております。
○政府参考人(佐藤信秋君) 最初に、一般道路事業におきます維持及び管理、これの現状とこれから先の見通しをどう考えているかと、こういう御質問があったかと思います。 これにつきましては、国道から市町村道までトータルで現状の広い意味での維持管理費用、この中には交通安全で標識等を付けるとかいうことも含めましてちょっと幅広くなっていますが、トータルの管理費の総額、こういう意味では一兆七千億円を数えているところでございます。 このほかに更新という概念のものがある、これが将来は問題になってこようかと思います。特に昭和二十年代以降建設されました橋梁等が、六十年、七十年たってまいりますとなかなか厳しい状況にはなってくるであろうということもございまして、更新というようなことも考えに入れていく必要があるであろうと。 そういう意味では、この現状、一兆七千億円ほどというものはかなり良好な管理をしていかないとちゃんとした道路網としての機能、先ほど先生の御指摘のようになかなか車が通れないというような状態になる場合だってあり得るということも考えますと、しっかりとした管理を続けていく必要があるだろう。どのぐらいの費用が掛かるかという点については、いろんな見込みの仕方があるわけでございますが、一つの問題としての更新費をどのぐらい見るか、これを置いておきますと、更新費を置いておきますと、この一兆七千億円という維持管理費が少なくともこれから少しずつ、より増えていくという状況にはあるであろう。そうした管理を十分にこれからも努めていく、事前に十分な予防措置を取りながら良好な管理に努めていく、これが大事なことかと思っております。
○国務大臣(石原伸晃君) 谷委員の御指摘は大変ごもっともだと思っております。少子高齢化社会の中で、これからの道路の建設というものには維持管理、補修費というものを当然入れて考えていかなければならない。新規事業の採択に当たりましては、いわゆるBバイC、費用対便益プラス代替道路の問題や、あるいは病院への到達時間の短縮等々の外部効果を基づいて評価を行いますけれども、この評価の中にももう既に建設コストだけではなくて維持修繕の管理コストというものも含ませていただいております。 さらに、維持管理コストというものをもっとできる限り小さくしていかなければならない、そのためにどうするのかということは、何か災害が起こって土砂崩れが起こって大規模改修をするというのではなくて、災害に弱い部分というものは構造上もう既に今分かるわけでございますので、前もって予防的な補修を計画的に行っていく。そういうことによって橋とかトンネルとか丘陵地みたいなところの構造の寿命を延ばしていく、専門用語では道路アセットマネジメントと言うんだそうでございますけれども、そういうものを採用して工夫をしていくということは、もう正に委員の御指摘のとおりだと思っております。
○谷博之君 時間が来ましたので終わります。 どうもありがとうございました。