○谷博之君 私は、民主党・新緑風会の谷博之でございます。
冒頭、初めて委員会で質問をさせていただきまして、堀委員長を初め委員各位の皆さん、さらには川口大臣を初め関係者各位に心から
厚くお礼を申し上げながら、そしてまた、私は栃木県の選挙区でございまして、県土面積の五七%が緑で占められておりまして、緑豊かなさわやかな風を背にしょってと言いたいんですが、最近は酸性雨やあるいはダイオキシンの発生等で大変さわやかな風が汚れてきつつありますけれども、そういうふうなものを心配しながら、一方では環境の保全ということについていかに大事かということを再度認識しながら、以下、数点にわたって大臣初め関係者に御質問を申し上げたいと思います。時間の関係で大変制約されておりますので、簡潔な御答弁をお願いいたしたいと思います。
まず第一点は、臭化メチル対策についてであります。
先日の川口大臣の所信表明を聞いておりまして、特にオゾン層の保護の問題についてはフロン対策、これが非常に重要であるということが述べられておりましたが、それと同時に、臭化メチルの問題についてもこれは非常に大きな問題がある。
これは御案内のとおり、臭化メチルというのは、農薬としての土壌薫蒸の役割と、それからもう一つは検疫用の薫蒸として使われる場合と、大きく二つあるわけであります。特に検疫薫蒸用の臭化メチルについては、これは日本は圧倒的に世界と比べてその使用が非常に多いということであります。これは御案内のとおり、モントリオール議定書の中でも、特に農薬の薫蒸については二〇〇五年をめどに全廃をする、製造をとめていくということでありますが、ところが検疫の薫蒸については、どうも日本が強い主張をして検疫薫蒸を削減対象から外したというふうに聞いております。
そこで、この検疫薫蒸に関しては、非常に代替策がないとか、あるいはその代替技術がまだまだ開発されていないというようなことがあって、また使用量の削減対策等についても非常に難しいというふうに言われておりますが、これらの対策について所管としてはどのような対策をとろうといたしているのか、お答えいただきたいと思います。
○副大臣(風間昶君) 臭化メチルにつきましては、もう谷先生御案内のように、オゾン層保護法に基づきまして製造の規制もかかっておりますし、またその保護法に基づいたマニュアルがありますが、排出抑制・使用合理化指針について、検疫薫蒸用臭化メチルについての排出抑制・使用合理化対策、あるいは代替物質の導入についてきちっと定めているところでありまして、事実そのことで、少なくとも十年前から比べまして、大きく飛躍的なとは言えないまでも、生産量も消費量も減ってきているのは現実でございます。
したがいまして、今後も引き続いて農水省とも連携をとりながら実行を図っていきたいというふうに思っております。
また、代替技術については、いろいろ今なされているようでありますけれども、三種混合ガスを切り花に使ったり、あるいは穀類で炭酸ガスを使ったりといったことが確立をされておりますが、まだまだ数の上では少ないということで、さらにいろんな弗化スルフリルとか燐化アルミニウムを使った技術の確立の研究も今なされているところでございます。
以上でございます。
○政府参考人(坂野雅敏君) 御説明申し上げます。
検疫薫蒸用の臭化メチルにつきましては、モントリオール議定書におきまして、各国の農産物の輸出入に大きな影響がある、また有効な代替措置がないということから、その規制対象から除外されたところであります。しかしながら、オゾン層保護の観点から、検疫薫蒸用についても使用量の削減、代替技術の開発が重要と認識しております。
このため、オゾン層保護法に基づきます特定物質の排出抑制・使用合理化指針ということに沿いまして、臭化メチルを使用する際には適正な規模の消毒施設で使用する等の使用量の削減対策を使用者に周知徹底を図るとともに、二酸化炭素を利用した薫蒸技術や、さらには臭化メチルを回収する技術の開発について努めているところでございます。
今後とも、臭化メチルの使用の削減に努力してまいりたいと考えております。
○谷博之君 重ねてお伺いいたしますが、オゾン層保護法に基づいて環境省の方で特定物質の排出抑制・使用合理化指針というものを出されておりますが、これによりますと、特に排出抑制・使用合理化対策とか代替物質の導入等についていろいろ指針を出されております。しかも、オゾン層保護法の第二十条の第二項で、いわゆる主務大臣が特にこの物質を業として使用する者に対して指導、助言を行うことができるというふうに規定されておりますが、こうした指導についてはどのような形でやられているか、お伺いいたしたいと思います。
○政府参考人(坂野雅敏君) 検疫用の薫蒸につきましては、輸出入検疫で使いますから、その使用者に対して、当然検疫薫蒸の場合は使用量がきちっと告示で規定されておりますので、適切な使用量をするようにきちっと指導しているところでございます。
○谷博之君 先ほど申し上げましたように、土壌薫蒸用の臭化メチルそして検疫薫蒸用の臭化メチル、それぞれこれは冒頭申し上げましたように、オゾン層破壊にとっては大変フロンの対策と同様重要な問題であるというふうに私どもは考えておりまして、これはぜひ今後とも環境省もしっかり力を入れて、担当省庁と連携をとって、その削減、製造の抑制ですね、特に土壌薫蒸については生産量をゼロにしていくという、そういう大きな目標が二〇〇五年に向けてあるわけでありますから、ぜひこれを実行に移して取り組んでいただきたい、このように要望いたしておきます。
それから次に、新生物多様性国家戦略の策定についてお伺いいたしたいと思います。
特に、四月に小泉政権が誕生いたしまして、特に小泉総理の所信表明演説、そして六月のいわゆる骨太の方針、そういう中にも自然との共生社会をつくっていくということが小泉内閣の大きな柱の一つになっていると思うんです。
その自然との共生社会をつくるということのいろんな具体的な例として考えておりますのは、例えばごみゼロ作戦とかあるいは低公害車の普及とか、いろんな具体的な取り組みがあると思いますが、そういうものが、いわゆる人間社会の中で自然をいかに負荷を与えていかないか、負荷を軽減をしていくのかという、そういうふうなところに私は自然と人間との共生社会というものはあり得るんだというふうに思います。そのトータル的なプランをつくるということでその柱になっておりますのが、今申し上げました新しい生物多様性国家戦略、こういうことだと思っております。
そして、きょう十一時から三日間にわたりましてその小委員会がスタートしたというふうに聞いておりまして、これは主に各省庁のヒアリングを中心にしてそのテーマが語られていると思うのでありますが、問題はその予算というか事業の大きい省庁と小さい省庁といろんな取り組みの格差といいますか、大きさというものに違いがあると思うのでありますけれども、そういうものの中でこの策定に向けて環境省はどういうふうな省庁間の調整をとって働きをしようとしていこうとしているのか、それについての御答弁をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 新しい生物多様性国家戦略は、国土全体の自然環境の保全と再生に向けて中長期的にトータルプランをつくるということでございまして、この間、先日十月十日に私から諮問をさせていただいたところでございまして、小委員会ベースでいろいろヒアリングをしたり議論が始まっているわけでございます。今年度の末を目途にまとめたい、まとめていただければというふうに思っております。
それで、環境省、今、骨太の方針と委員もおっしゃられましたけれども、これを自然の保全の分野、自然環境政策の中での骨太の方針とできるように、関係省庁と積極的に調整をしていきたいというふうに思っております。
それで、環境省がここでどれぐらいそのリーダーシップをとっていけるかということでございますけれども、失われた自然を積極的に再生をしていくという自然再生の分野につきましては、これは各省それぞれおやりでいらっしゃいますが、ばらばらにやるのではなくて、環境省が中心となって緊密に連携をして事業を行うということなど、政府が一体となって取り組むということが大事だというふうに思っております。それで、平成十四年度の予算につきまして、これを調整費という形で予算のお願いをしておりますし、それから環境省みずからも一部の事業をやるということでその予算もお願いをいたしております。
こういった形で、環境省としては、二十一世紀、人類と自然の共生ということのために積極的にリーダーシップを果たしていきたいと思っております。
○谷博之君 今の問題に関係をしまして、自然再生事業について若干関連をしてお伺いをしたいと思うんですが、先ほど申し上げましたように国土交通省そして農水省などを中心にして、今日までの開発によって自然がかなり危機に瀕しているという、そういう状況の中で二十一世紀の環の国づくり、これは小泉総理が主宰をしている会議でありますけれども、ここで積極的な自然再生に向けての公共事業が今提唱されておることはもう御案内のとおりだと思うんです。
私ども栃木県は、明治三十四年、有名な田中正造がいわゆる直訴をして、足尾銅山の鉱毒問題について明治天皇に直訴した、それからちょうどことしは百年を迎えるわけでありますが、そういう中で私どもの県では、特に渡良瀬遊水池などの広大な湿地の再生を目指していろんな活動を、今NGOを含めて、自治体も含めて、あるいは国土交通省も含めて取り組まれようといたしております。
そういう中で、後ほどこの渡良瀬問題はお伺いをいたしますが、先ほど大臣から御答弁がありましたように、そういった公共事業を自然再生も含めて行っていく事業、そういう中で特に国土交通省を初めとする公共事業省庁あるいは自治体が提唱する今言った自然再生公共事業、これがいわゆる看板倒れにならないように、ここが非常に大事なことだと思うんです。
したがって、NGOやあるいは市民参加の皆さんと一緒にこういう環境を再生し守っていくという視点から、やっぱり環境省の果たす役割というのは非常に大きい。特に概算要求で計上しているいわゆる自然再生事業調整費、この部分の予算については非常に重要な意味を持っていると思うのでありますけれども、この点について、大臣のもう一度この予算を含めて前向きの取り組みの御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 委員おっしゃってくださいましたように、各省の持っている知見を大事にし、各省と連携をしながら環境省がリーダーシップを持って自然の再生をしていくということは非常に大事なことであると思います。
この調整費の予算、今お願いをいたしているところでございますけれども、最善を尽くしてこれを獲得いたしたいと思っております。
よろしく御指導、御支援のほどをお願い申し上げます。
○谷博之君 それでは続きまして、先ほど申し上げました具体的な渡良瀬遊水池における自然再生の問題について若干お伺いいたしたいと思います。
私どもは、渡良瀬遊水池は、いわゆる遊水池という名前が形状をあらわしている言葉であって、本来は渡良瀬湿原帯とこういうふうに呼ぶべきではないかというふうにも言われておりますが、これは御案内のとおり、栃木、茨城、埼玉、群馬と四つの県にまたがる広大な湿地帯であります。これはことしの十月十一日に発表されました日本の湿地五百選、このリストの中にも当然入っておりますが、ここのこういう重大なといいますか大変大きな湿地帯、渡良瀬遊水池もそうでありますけれども、これを保存していくというのは大変重要な意義があると思っております。そして、そういう指定をした湿地帯によもや開発の手がここに入ってくるということはないだろうというふうに私たちは期待をいたしておりまして、特に栃木県はその中で十一カ所、この湿地帯にその指定がされております。
実は、先日、一週間ほど前に茨城県の古河においてシンポジウムもあり、私どももそれに参加したわけでありますが、特にこういった民間のNGOの皆さんとかあるいは国土交通省も当然そこに入って検討されておりますこういう湿地の再生事業、こういうものに対して環境省としてどういう形で連携をとってこの事業を進めていこうとしているのか。環境省の存在がこういう自然再生事業の中でなかなか見えにくいというふうなことを、当事者の中でかなりそういう声も聞くわけでありますが、今後、来年からのそういうふうな事業の着手に当たって環境省の果たす役割についてお伺いいたしたいと思います。
○政府参考人(小林光君) 御説明申し上げます。
先生御指摘のように、渡良瀬遊水池は全国でも有数な規模のヨシ原の広がる湿地として我々としても重要だというふうに考えてございます。
国土交通省におきましては、遊水池内において水路の蛇行化によりまして乾燥化しつつある湿地を回復するなどの自然再生事業の実施について検討していることを聞いてございます。
環境省でも、これまでにも個別事業の連携を含めまして、自然再生事業について関係省庁と相談してきたところでございますけれども、渡良瀬につきましても、例えば自然再生事業の連携ですとか、自然再生をテーマにしました周辺地域を含めました環境教育の推進など、国土交通省との連携、協力の可能性について、今後幅広い観点から検討してまいりたいと考えております。
○谷博之君 重ねてお伺いをいたしたいのでありますが、日本には釧路湿原を初めとしてラムサール条約に指定をされている湿地帯が幾つかございますが、私どもは渡良瀬遊水池、渡良瀬湿地帯を今後動植物の生息する貴重な野生の宝庫だというふうに非常に見ておりまして、そういう点でもラムサール条約に指定をしていくということがやはり必要ではないか、そういうことが大切ではないかというふうに考えているわけであります。
これは当然自治体の意向等もあるとは思いますけれども、これらについて環境省としてはどのような見解を持っておられるか、お伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 先日まとめました重要湿地というのは、その選定の基準といたしましてラムサール条約の基準、クライテリアを参考にいたして基準を設けましたので、その意味では資格としてはラムサールの登録湿地としての資格は持っているというふうに言えるのではないかと思っております。
それで、ただ、今委員もおっしゃられましたように、登録を行うためにはそれ以外に幾つかの要素が必要でございまして、一つはおっしゃった地元の合意ということでありますし、それから自然環境保全法令に基づいて保全地域の指定がなされているといったような点でございますけれども、そういった点においては現在登録湿地とする状況にはないということでございまして、具体的な保全方策につきましては、今後、動植物の分布状況等の蓄積を含めまして検討を進めたいと思っております。
○谷博之君 いろいろそういう意味では、すぐラムサール条約の指定地というふうにはなかなかなりにくい部分もあるかと思いますけれども、渡良瀬遊水池については、今あの自然を残すことがやはり私たちにとって、まさに日本の自然環境を守るという一つのシンボルとして私は非常に大事なことではないかというふうに考えておりまして、これらは今後の課題としてぜひひとつ環境省も十分理解をいただく、そういう御認識をいただきたいというふうに思っております。
それから、続きまして、時間がありませんので次のテーマに参りますが、話はがらっと変わりまして、以前にも何度か当委員会でも質問等がされ、他の委員会でも質問がされたというふうに聞いておりますが、希少動植物の保護の問題のうち、特にジュゴンの問題についてお伺いいたしたいと思います。
昨年度、防衛施設庁は、ジュゴン生息のいわゆる予備調査というものを実施をいたしました。そして、ことしの六月には第七回の代替施設協議会、ここで防衛施設庁は三工法八案というのを提案をいたしましたけれども、その同じ場所で、これは環境省の方から、特にジュゴンの保護と調査を提唱したというふうに聞いておりまして、それを全体として了承されたというふうに聞いておりますので、大変重要なこれは意義の大きいことだと思っておりまして、今後一体となって取り組んでいく、ジュゴンの保護の問題を取り組んでいく中での防衛施設庁側からの見解はどのように考えておられるのか、この点をまず第一点お伺いしたいと思うんです。
それから、環境省の方には、そのいわゆる調査をやろうとしている準備状況、この辺をどこまでどういう形で進めているのか、お伺いしたいと思います。
御案内のとおり、先ほど申し上げましたように、いわゆる日本の湿地五百選の中に、実は沖縄は全体で五十五の湿地が指定されております。つまり、全体の一割以上が沖縄で占められているわけでありますが、その中で四百四十九番の沖縄本島東沿岸、そして四百五十番の中城湾としての泡瀬干潟、どうもこの地域がジュゴンのえさ場となって藻が生えている、どうもそこに防衛施設庁の施設が、そのリーフの内側かあるいはリーフの上か、そこら辺にその場所が指定されるのではないかというふうなことが今危惧をされております。
こういうことにつきまして、まず環境省としては、ジュゴンのいわゆるえさ場としての藻場の調査とか、あるいはどういう形でジュゴンがそこに生息しているか等々の調査についてどこまで準備し取り組もうとしているのか、この点についてもお伺いしたいと思います。
それからもう一点は、ジュゴンの保護の問題でありますけれども、御案内のとおりジュゴンというのは水産資源保護法に基づいてその対象になっておりますし、あるいは文化財の観点からいっても天然記念物に指定されているということであります。
しかし一方では、漁師さんの定置網等にかかって捕獲されてしまう、そういうジュゴンも年にたまに何回かあるというような話も聞いておりまして、これは大変そういう意味では、今このジュゴンをどういう形にしろやはり保護していかないとこれからますます絶滅する危険性も出てきているというふうに言われておりまして、そういう意味では、特にこの天然記念物としてのジュゴンに対して文化庁はどのような対応をしようとしているのか、お伺いをいたしたいと思います。
それから、水産庁の方には、同じように水産資源保護法の観点から、どのようにこの保護のために取り組みをしようとしているのか、この点についてもお伺いいたしたいと思います。
○政府参考人(大古和雄君) まず、防衛施設庁の方からお答えさせていただきます。
先生御指摘の第七回目の代替施設協議会において了承されましたジュゴンや藻場の沖縄周辺海域における広域的な調査につきましては、全般的なジュゴンの保護方策を検討するものであると承知しております。
現在、環境省におかれまして、関係省庁及び沖縄県の協力のもと、その実現に向けて鋭意検討が進められているものと承知しておりまして、防衛施設庁といたしましても協力を求められればできる限りの協力をしてまいりたいと、こう考えております。
○国務大臣(川口順子君) ジュゴンの広域的な調査についてどれぐらい、どこまで準備が進んでいるかというお尋ねでございましたけれども、六月の八日に第七回の代替施設協議会が開かれまして、そこにおいて全般的なジュゴンの保護方策を検討することを目的として、ジュゴンと藻場とについて広域的な調査を実施するということを私から御提案を申し上げまして、その実施に向けて鋭意検討を進めることについて協議会の御了承をいただいたわけでございます。
ジュゴンの広域的な調査というのは我が国では初めての試みでございまして、専門家の方々の助言を必要といたしますので、それを得るべく、今週末、十一月の二日にジュゴンや藻場の専門家によりまして構成をされた検討会において広域的調査の手法を御議論いただく予定でございます。
環境省といたしましては、この調査手法検討会におきまして、できるだけ早くジュゴンと藻場の広域的な調査の内容を取りまとめました上で調査に着手をしたいと考えております。
以上です。
○政府参考人(木谷雅人君) 御説明申し上げます。
ジュゴンにつきましては、昭和四十七年に天然記念物に指定をいたしましてその保護を図っているところでございます。具体的には意図的に捕獲を行う場合などには文化庁長官の許可を要するというふうにしているところでございます。
文化庁といたしましては、これまでも関係省庁と密接に連携しつつジュゴンの保護に取り組んできたところでございますが、今後とも環境省を初めとして関係省庁が行う調査に協力するなど適切に対応してまいりたいと思っております。
○政府参考人(渡辺好明君) 御指摘の点につきましては、水産庁としては三つの対応をしております。
一つは、御指摘がございました水産資源保護法に基づきまして採捕、それから所持、販売、これを厳正に禁止をいたしております。それから二つ目には、偶発的に意図せずに定置網等に入った場合、これでありますけれども、もしそれが生存していればきちんと放流をするようにという指導をいたしております。これは過去、平成五年以降二頭ほどが生存した状態で網にかかっておりましたので、これらは放流をいたしました。それから三つ目でありますけれども、やはり生物多様性あるいは生態系の観点から、実情の把握とさらには救出のための技術開発、こういったものの調査をやっているところでございます。
○谷博之君 重ねてちょっとお伺いいたします。
まず一つは、水産庁の方にお伺いしたいんですが、水産庁の従来の考え方、ジュゴンとかイルカとか鯨とかいった海にすむ哺乳動物、こういうものは資源としてそれを見ていて、そして海のものを食べるという、食糧というかそういう形でそういうものを見ているという立場がまず私は基本にあるんじゃないかということだと思うんですけれども、私はその前にそれは生き物なんだ、生物だという観点をやっぱりしっかり持ってもらいたい。そういう立場から、どうそれを保護していくかということをまず基本的に、もう少し、今まで以上に認識を深めていただければというふうにこれは要望しておきたいと思うんです。
その上に立って、特にいわゆる言葉の使い方などもそうだと思うんですが、例えば今申し上げましたように、海洋性の資源とかあるいは資源量とかという言葉の前に、それはジュゴンのように極めて貴重なものについてはやっぱり個体数として見なきゃいかぬですね。一匹、二匹、一頭、二頭ということで見るとか、あるいはまたその現存量はどのぐらいあるかということもちゃんとやはり確認をしていくということが必要だと思うんですけれども、残念ながら水産庁についてはそこまでの、だから御理解等はまだないのかなという気もしているんですが、そういうふうなことについて私どもはそういうふうな理解をして率直に申し上げたわけでありますが、改めて御見解があれば再度お伺いしたい。
それから、文化庁の方にお伺いしたいんですが、この天然記念物の緊急調査ということが平成十四年度に概算要求で一千六百二十万を予算として要求しようといたしておりますが、この中に特に沖縄の関係については非常に補助率もいいわけですね。ほかと比べて高いわけなんですが、こういうふうな事業を使って緊急調査というものが沖縄県との連携をとってできないものかどうだろうかということを考えているわけでありますが、以上二点について再度お伺いしたいと思います。
○政府参考人(渡辺好明君) 資源という言葉が法学用語として食べ物というふうに必ずしもとられるわけじゃないんですけれども、御承知のとおりこの通常国会、六月に全会一致で水産基本法を成立させていただきました。その中に、実はこの水産資源という言葉でございますけれども、水産資源は生態系の構成要素である、そして自然の中で生まれ育つ水産資源の利用を基礎として水産業が成り立つという条文がございます。これは環境基本法、それから種の保存法、この二つの法律以外には生態系の構成要素という言葉が使われている例は私は知りません。
つまり水産資源は、今先生がまさに御指摘がありましたように、生態系を壊すような形で利用してはいけないという、そういう考え方をきちんと今回の法律の制定の中でビルトインさせていただきました。今後はその方向に沿った政策展開をいたしたいと考えております。
○政府参考人(木谷雅人君) 御説明申し上げます。
先ほど委員御指摘のございました天然記念物緊急調査という国庫補助事業でございますが、これは学術上価値の高い動植物等の実態を把握し、その保存対策に資するために行う調査に要する経費を補助するということでございますが、これはあくまでも地方公共団体が主体となって行う事業に対して地方公共団体に補助をするということでございますので、沖縄県の方からそのような御相談がまいりましたならば、その相談に応じて検討をさせていただきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
○谷博之君 まだまだお話は聞きたいことがあるんですが、時間がありませんので次の質問に移らせていただきたいと思います。引き続きまして移入種の対策と、それから移入種の規制に関する法整備の必要性の問題についてお伺いしたいと思います。
御案内のとおり、移入種の問題については、その一つの具体的な例としてブラックバス対策というのがあります。昨年、水産庁はこのすみ分けを提案しましてゾーニングの提唱をし、それを検討したというふうに聞いておりますが、その状況はどうなっているのかお伺いしたいと思うんです。そして、全国内水面漁連の調査によりますと、いわゆるコクチバスの生息地は著しく拡大し、その量もふえているというふうなことが指摘をされておりまして、そういう意味では、いわゆる外来魚の緊急総合対策事業というものが昨年から行われているわけですけれども、これはまだまだ不十分だというふうに言わざるを得ないと思うんです。
そこで、もっともっと基本的な対策が必要ではないのかというふうに考えているんですが、そしてまた、いわゆるゾーニングを検討した結果、それがもう既にちょっと無理だというふうな状況になっているのかどうか、そこら辺の状況について水産庁にお伺いしたいと思うんです。
それからもう一点、引き続きまして移入種の規制に関する問題でありますけれども、これはいろんな、日本にも例えば和歌山のタイワンザルとか沖縄のマングースとか、いろんなそういう移入種に関する問題が今大きく社会的な問題になっていることは御案内のとおりだと思うんです。
移入種の取り締まりに対しまして何らかの法的な整備というものをやっぱりする必要があるのではないかというふうに考えておりますが、一九九九年に鳥獣保護法の改正が行われて、三年後にそれをもう一回見直すというふうな附帯決議がついておりまして、これは鳥獣保護法ということになれば、先ほど申し上げましたような海にすむ動物等についてはその対象にはならないではないかというふうな気もいたしますし、そういう意味では、もっともっと大きな意味でのいわゆる法の整備、こういうようなものが必要になってくるのではないかというふうに考えておりますが、こういった意味の野生生物に対する保護法の制定等について現在どのように考えているか、お伺いいたしたいと思います。
○政府参考人(渡辺好明君) いろいろ議論はあるわけでございますけれども、基本はやはり内水面の在来種そして生態系に影響を及ぼすようなものは生息数を減らすというのが基本でありますし、大原則でございます。
そういう観点で、先生のお話の中にも指摘がございましたように、水産庁としては駆除の予算それから繁殖抑制技術の開発といったことで本年も二億数千万の予算を使って対策を講じているところでございます。それからゾーニングの問題、確かにそういう主張をされます。それから、実態として既に四つの内水面で外来魚を免許魚種としているというふうな実態もございます。
ただ、やはりこの問題というのはどうしても生態系にかかわる基本問題でありますから、そういうことを十分に念頭に入れて関係者の間での徹底した議論が必要だろうと思っております。目下は、事を急がずに徹底した議論をした上で結論を出したいと考えております。
○国務大臣(川口順子君) 法整備の必要性についての部分でございますけれども、マングース、ブラックバスあるいはタイワンザルといったような移入種の問題が、在来種ですとか生態系に影響を与えているといった問題がございますが、環境省では、現在は野生生物の専門家を中心にいたしまして検討会を開いて、移入種問題への対応を検討していただいております。
移入種による影響にどういう対策をとるかということは、入らないように予防する、それから移入をした最初の段階で対応する、それからすみついてしまったものを駆除するといった、それぞれ段階に応じた対応策が必要でございます。今後、検討会におきまして、法律による規制措置の必要性も含めまして、その必要性も含めまして移入種対策のあり方を検討していただいて、環境省として移入種問題への対応方針を取りまとめていきたいというふうに考えております。
○谷博之君 今後の問題としまして、鳥獣保護法の問題は、当然今申し上げましたように三年の後にということになれば、来年その時期が来るわけでありまして、当然それは何らかの形で現在の法律の見直しをするか、あるいは新しい法律をつくるかということになると思うんです。特に、従来の法律の本当にその枠の中で、一部字句修正等に終わる修正であれば、これは私は現実的には非常に対応が問題があると思っておりまして、種の保存法も十年たっているわけでありますから、そういういろんな動きの中で、私は野生生物の保護法という新しい法律の法制化に向けて、やはり環境省としてはもう少し前向きの取り組みをしていっていただきたいと、このようなことを要望させていただきたいと思っております。
それから、最後になります。時間がありませんので駆け足になりますが、環境カウンセラー制度についてお伺いしたいと思います。
御案内のとおり、環境カウンセラー制度というのが始まってもう既に現在五年目を迎えております。そして、現在は二千五百人程度の方々が環境カウンセラーとして今活動をされていると言われておりますが、今後の環境カウンセラー制度の普及の取り組みとその目標ですね、これをどのようにしていこうとしているかをお伺いいたしたいと思います。
それから、環境カウンセラーの中で、大きく二つの環境カウンセラーの形がありまして、いわゆる市民生活部門とそれから事業者部門と、この二つに分かれている。特に、事業者部門の取り組みの仕事の中の一つということで、企業が環境活動評価プログラム、いわゆるエコアクション21、これを取得する際の、大変そういう活動に環境カウンセラーの方々が積極的に取り組んでいるというふうに聞いております。特に、本年の四月からスタートしたグリーン購入法、そういうふうな法律によって、特に公共事業におけるいろんな調達関係がこの法律によってかなり進められてきているということを考えますと、いわゆる取得費用の非常にかかるISO14001という、こういう形よりも今申し上げましたようにエコアクション21、これに向けての、特に中小企業や個人企業の皆さん方がそういう関心を持って取り組まれようとしている、そういう今状況があると思いますので、そういう中で環境カウンセラーが果たす役割は非常に大きくなっていくと思いますので、こういうふうな事業にぜひ環境省としても、環境カウンセラーを活用する方向性を検討されているかどうか、お伺いしたいと思います。
それから、あわせまして環境カウンセラーの制度について、民間の中でも同様の、類似の資格制度というものがあるやに聞いておりまして、環境省としてやはりしっかりとしたそういう環境カウンセラーを位置づけるとすれば、少なくとも登録証とか、環境カウンセラーが環境省ときちっと結びついている、こういう形でつながっているという、何かそういう登録証的なものを発行できないかどうか、これらについてもお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 環境教育がますます重要になってきております折から、環境カウンセラーが果たす役割というのはますます大きくなってきていると思います。
委員おっしゃられました事業者の関係でも、いろいろやるべきこと、できることがありますし、それから学校における活用という観点からも、文部科学省等に働きかけまして整備をできるように今計らって検討をしているところです。
環境省としては、数として五千五百名ぐらいの方、それぐらいの数まで登録者総数の増加を図りたいというふうに思っておりますし、それからお話の登録証等についても、携帯型の登録証を発行して環境カウンセラーの便宜を図りたいというふうに思っております。
いずれにしても、ホームページ等でその活動の、あるいは活躍の状況をお知らせするなり、いろいろなやり方でますます活躍をしていただきたいと思っております。
○政府参考人(中川雅治君) 環境活動評価プログラムについて、環境カウンセラーの御活躍をお願いすることについてのお尋ねがございました。
環境活動評価プログラムは、先生御指摘のように、いわゆるISO14001、環境マネジメントシステムの導入が困難な中小企業等が、みずからの事業活動に伴う環境負荷を把握し、将来的な負荷削減目標を設定して、自主的に環境保全活動を展開するための簡便な方法を提供するものでございます。
環境省といたしましては、平成九年度より、その普及促進を図るために、地方公共団体との共催で地域セミナーというのを過去二十一回開催したところでございまして、今年度は九カ所で開催することといたしております。その際に、環境カウンセラーの方をセミナーの講師としてお願いするとともに、個別企業のカウンセリングにも対応していただいております。
環境省として、企業の環境保全活動の推進のために、環境カウンセラーの方が今後とも積極的に活躍されるように努めてまいりたいと思っております。
○谷博之君 以上で終わります。
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