国会活動報告 参議院決算委員会

2002年10月16日 北朝鮮の戦後補償、霞ヶ浦の自然再生事業、泡瀬干潟の埋め立てなどについて
 

154閉-参-決算委員会-10号 2002年10月16日(未定稿)

○谷博之君 私は、民主党・新緑風会の谷博之でございます。  早速質問に入りたいと思います。  昨日、二十四年ぶりに北朝鮮から五人の拉致被害者の方々が日本の土を踏まれました。そして、その後の模様については、もうマスコミでも報道されているとおりですから私の方からは申すことはありませんけれども、どんなに苦しい思いをして、そして様々な思いを持って日本に帰国したか、そのことを思うと断腸の思いであります。そして、御家族の方や、さらにまた、現在今なお消息がはっきりしない御家族の皆さんや、さらにまた、ある意味では拉致事件に巻き込まれたのではないかということを心配されている多くの関係者のことを思いますと、この問題は正に今我が国にとって最大の大きな問題だというふうに考えております。  そういう中で、この拉致事件の全面的な解明というものをまず何よりも優先をし、そのための努力を政府はしていくということは、もうこれは論をまたない話でありますけれども、そうしたことを大前提にしながら、私は二つのことをお伺いをいたしたいと思っております。  まずその一つは、去る十月三日のこの決算委員会で、我が党の川橋理事が質問をいたしました。過去の外務省の、そして政府のこの問題について取り組んできた姿勢、これは従軍慰安婦の問題なども含めてでありますが、戦後の補償も含めて、こういう問題についての質問もいたしまして、安倍官房副長官も御答弁をされた。そういうふうなこともありまして、これらも踏まえて私は質問をさせていただきたいのでありますけれども、九月の十七日、日朝首脳会談で初めて北朝鮮がこの拉致事件について公式にその事実を認めた、そして、それまでの過去の外務省を始めとする政府のこの問題についての認識の甘さや取組の誤りというものが完全に明らかになったわけであります。  そして、その後、政府は国民に対してどうこの過去の責任なり問題点を謝罪するのか、明らかにするのか、この点について率直に言ってもう一つその本当の姿がまだ見えてこない、このように私たちは思わざるを得ないのでありまして、したがって、改めて過去のこうした政府、そして外務省を始めとする関係者の、これは政治家も含めてだと思いますけれども、そういう方々の責任をどう考えているか。そして、それらを踏まえて、それらの反省の上に立って今後どのようにこの問題を更に取り組んでいこうとしているのか。新しく外務副大臣になられた茂木副大臣の御答弁をお願いしたいと思っております。

○副大臣(茂木敏充君) 谷委員、県議時代から常に弱い人の立場に立った発言、御意見を聞かさせていただいておりまして、国会の方に当選されてからもそういう姿勢を貫いていらっしゃる、そのことに敬意を表しますとともに、一政治家として今の委員の御指摘を重く受け止めたいなと、こんなふうに考えております。  その上で、外務省の対応についての御質問でありますが、外務省といたしましては、これまで、拉致問題は我が国の国民の生命にかかわる重大な問題である、こういう認識の下で、従来より国交正常化交渉等の場におきましても北朝鮮側に対しましてその解決を強く求めてくると同時に、アメリカ、韓国、そういった国を始めとしますほかの関係国との間で、また国際会議の場等におきましても拉致問題解決の重要性を一貫して訴えてきたつもりでおります。  北朝鮮、長い間この拉致問題につきましてその存在自体を認めない、国交の正常化交渉にも応じない、こういう拉致問題についての交渉も応じない、こういう姿勢でありましたが、先般の小泉首相の決断によります日朝の首脳会談で、金総書記がこの拉致問題の存在を初めて認め、謝罪をする、そして再発防止についても約束をしたと。一定の前進であると考えております。  ただ、このような北朝鮮の対応を引き出すまでに時間が掛かったことは事実でありまして、御家族の皆さんの御意見は外交に責任を持つ者として厳粛に受け止めたいと思っております。  そして、委員御指摘のように、今後、政府といたしましても、拉致問題の解決、これを最優先の課題として今後の国交正常化交渉に臨んでまいりたいと考えております。

○谷博之君 私事ですが、同じ選挙区の中で大変私も、先輩の国会議員としていろいろと御指導いただいております茂木副大臣から御答弁いただきまして、改めて感謝申し上げたいと思っております。  そしてさらに、この問題のもう一つの問題なんですけれども、今後の国交交渉の関係については、先ほど申し上げましたように、拉致問題が解決しないとその先へは一歩も進まない、こういうふうな考え方が基本にあるわけでありますが、しかし、今月の末から再び両国で話合いが始まるということになれば、いろんな外交上の想定される問題というのが当然次に出てくることはもう間違いのないことだと思います。  そういうことを考えましたときに、一つだけ、戦後補償の問題について改めて現時点でお伺いをしておきたいというふうに考えております。  振り返りますと、第二次世界大戦のいわゆる被害に遭われた方々、こういう方々に対する政府は今日まで様々な補償を取り組んでまいりました。簡単に申し上げますと、朝鮮半島から旧日本軍の軍人軍属として徴用された約二十四万人のこういう方々、こういう人たちに対しては、一九六五年に日韓請求権協定という一つの法律を作りまして、それに基づいて約三億ドルの無償援助を日本が韓国に行って、そして、そのうち、韓国政府が、八千六百人の人たち、韓国に在住する遺族の方々に、一人三十万ウォンの弔慰金を払ったというふうなことがスタートになりまして、台湾、これまた二十一万人の人たちが徴用され、そして一九八七年、いわゆる弔慰金法という法律を時限立法で作って、そして一九九五年までの間に遺族の方に一人二百万円の弔慰金を総額で五百九十二億円、二万九千六百人の人に支払ったと、こういうこともあります。  そしてまた、本人ないし遺族が日本に住んでいる朝鮮や台湾の出身者に対しても、二〇〇〇年に議員立法で法律を作って、そして二〇〇四年の三月三十一日までに、亡くなられた方については一人二百六十万円、そして重い障害を受けた方には四百万円の弔慰金なり見舞金を支給するということで、現在その申請を受け付けているところだと言われております。  そういう中で、最後に申し上げました約二千人と言われているこの対象者の人たち、現時点ではまだ二百人しか申請をしていないということでありますが、こういうふうな戦後補償のそれぞれの歴史の中で、その補償が十分であったかどうかというのはこれは別の問題だと思いますけれども、今後出てくる問題は、特に北朝鮮に在住する旧日本軍に徴用されたこれらの人たちの補償の問題だというふうに考えているわけでありますが、これらの対象となる人数、そして、もし北朝鮮側から交渉の過程でこの補償の話が出てきたときにどのような対応をされるのか、この点についてお伺いいたしたいと思います。

○副大臣(茂木敏充君) まず、朝鮮半島出身者の旧軍人軍属の人数全体について申し上げますが、平成十年に外交ルートを通じて韓国政府に対しまして名簿を引き渡しましたが、このときの名簿の登載者数は、北朝鮮地域の出身者及び在日韓国人も含め、全体で合計では二十四万三千九百九十二人であります。ただ、名簿登載者の中には南北のちょうど境界付近の本籍地の方もありまして、正確に今現在北朝鮮在住者の人数を把握することは困難であります。したがいまして、旧日本軍の軍人軍属で障害を受けられた方、これにつきましても同様に、何人とこの段階で正確な数字をお答えすることはできません。  なお、もう一つの弔慰金の問題についての取組ということでありますが、御案内のとおり、日朝双方は国交正常化を実現するに当たりまして両国及びその国民の財産及び請求権を相互に放棄する、こういう日朝平壌宣言の基本原則を踏まえまして、今後、対処をしてまいりたいと考えております。

○谷博之君 この質問に対して、官房長官、何かコメントございますか。

○国務大臣(福田康夫君) 今、外務副大臣が答弁したとおりでございます。  御指摘のような北朝鮮在住の個人の被害の問題、これは日朝間の財産及び請求権の問題として処理されるべきものでございます。そしてまた、先般の日朝首脳会談、この際に署名されました日朝平壌宣言におきまして、双方が財産と請求権を相互に放棄する、こういう基本原則が明記されております。あわせて、国交正常化の後に日本側から北朝鮮側に対し経済協力を行う方向で更に協議していくと、こういうことになっておるわけでございます。  いずれにしても、今、答弁のございましたとおり、我が国としての具体的対応につきましては、日朝国交正常化交渉などの場におきまして日朝関係全体の観点から総合的に検討する、そういう課題であると考えておるところでございます。

○谷博之君 いずれにしましても、これからの交渉というのは、ともかく先ほど冒頭申し上げましたような大変大きな問題が横たわっておるわけでありまして、それらの一つ一つの、拉致問題を中心に解決を図って、その先の交渉については是非、先ほど申しましたような過去に国交のない、なかった国との交渉でありますから大変難しいわけでありますけれども、国民の理解を得るような、そういう対応を是非これからも取っていっていただきたいと、このように考えております。  特に、外務副大臣にはこれからもますます御活躍をお祈りしております。  それから、次の問題でございますけれども、霞ヶ浦と沖縄の泡瀬干潟の問題についてでございますが、特に霞ヶ浦の問題につきましては、これは簡単に申し上げますと、今月の七日の日に、国土交通省の霞ヶ浦工事事務所、そして水資源公団の霞ヶ浦工事事務所の所長が、現地のNGO団体、アサザ基金に霞ヶ浦の水位上昇管理の再開を申入れをいたしました。  この問題、後ほど詳しく説明申し上げますが、霞ヶ浦のいわゆる冬の冬季の水位を上げたいということで申入れをしたわけでありますが、これに対してNGO団体は反対をし、早速抗議をいたしました。  その反対をした理由というのは大きく二つありまして、一つは水需要の予測ですが、特に農業用水なども含めて予測を現実が下回っているということもありますし、それからもう一点は、霞ヶ浦の自然の水位というのは、冬に水位が下がって夏に水位が上がるという、こういう傾向を取っております。そのことによって湖岸の植生が正に自生して育っているという、こういう状況でありますから、何も水位を冬季に上げる必要はないわけなんです。  そして、今日まで六万人を超える子供たちや地域の人たちが一生懸命泥まみれになってアサザを植え、水草を植えて植生を回復する活動をしてきていた。こういうことからすると、この水位を上昇させるということは正にこれを壊滅状態にさせるというふうに考えざるを得ないと思っております。  国土交通大臣にお伺いをいたしたいわけでありますけれども、今年の秋の臨時国会で環境省が中心になった議員立法、自然再生推進法案が議論をされるということになってきていますが、この法案の骨子というのは、正にそうした地域のそういう自然保護の市民組織と一緒になって自然回復事業をやっていくというのがこの法案の趣旨だと思うんですが、こういうことからすると、この水位上昇というのは正にそれに逆行する動きではないか。そしてまた市民の皆さん方の十分協議もしないで、理解も得ないでやることについては余りにも一方的ではないかと、このように考えますが、中止するお考えはございませんか。お答えください。

○国務大臣(扇千景君) 今、谷委員がおっしゃいましたように、霞ヶ浦のこの水位の問題でございますけれども、既に国土交通省担当者等と事務所等ともお話合いが既にあるということも伺っておりますし、御存じのとおり、今、谷議員がおっしゃいましたように、少なくとも流域内の小学校の約九割に相当します百二十一校、約四万人の生徒がアサザの里親としてこの事業に参加してくだすっているということで、私は将来の日本人がこの環境をいかに大事にするかということを地元の皆さんが熱意を持って推進してくだすっていることには敬意を表したいと思っておりますし、今、谷委員がおっしゃいました地元のNGOの皆さん方との円卓会議、これも私は少なくとも既に広く流域の関係者の皆さん方とNGOの皆さん方とで円卓会議を開きまして、懇談の場というものを開催を呼び掛け、なおかつこの場におきましても植生の保全などに関して議論をしてまいるというその方針を明示してございます。  水位の問題に関しましては、この円卓会議、まして子供たちがこれだけ参加して里親としてアサザの育成に協力してくだすっているというそのお話合いと実例と、この円卓会議の結論をまたよく見守りながら話合いを持っていくというのが基本的な姿勢だと思っておりますので、今、谷委員がおっしゃいましたように、周りの水位に関しての対策工事はすべて完成しております。これはもう御存じのとおりでございます。けれども、完成しましたけれども、その水位を元に戻すかどうするかというところが、NGOの皆さん方と含めた円卓会議で協議されるということでございますから、その結論というものを見守りながら、対処していきたいと思っております。

○谷博之君 ありがとうございました。  是非そういう意味では、国土交通省、水資源公団とこのNGOの皆さん方の共催によるそういう円卓会議、その場をしっかりと尊重して、その場での結論を出すように、是非ひとつ今後ともよろしくお願い申し上げたいと思っております。  それから、沖縄の泡瀬干潟の問題でございますけれども、この問題につきましては、これ時あたかも、くしくも、十月の八日に沖縄の総合開発局は、実はこの地域、これは沖縄の東部海浜開発計画というこの計画にのっとって、海上にブイを設置していよいよ埋立て工事の着工の準備に入ったと。月内にはその工事を着手しようという、こういう動きになっておりまして、ところがちょうどその地域の十三キロほど離れた北東の地域に、金武湾という湾がございまして、ゴールドの金に武士の武に湾と書きますが、ここに九月の十九日にジュゴンが二頭上空から撮影されております。青い海原にオレンジ色のジュゴンが泳いでいる姿がくっきりと写真にも写っておりまして、そういう大変この地域は、泡瀬干潟は、ジュゴンのえさとなる海草藻場、これが沖縄でも最大級の自生している地域だと言われておりまして、これは昨年の環境省の調査の結果でもそのことが報告をされております。そして、九月の三十日にこの埋立て工事について、中城湾港泡瀬地区環境監視・検討委員会、こういう委員会が開かれまして、今後のこの計画についての委員会の議論がされました。  実は、私はこの委員会の議論の内容を是非注目したいと思いまして、内閣府にこの議事録の資料請求をいたしましたら、一か月以上掛かりますという話で資料が出てこないんですね。二十一世紀というのはアカウンタビリティーの時代、つまり説明責任の時代だと思うんですよ。これが、この重要な沖縄の中で行われているこの事業の、しかも最も注目されているこの委員会の議事録が一か月以上たたないと見せられないというのは、これはどういうことなのかということを私は非常にこれは疑問に思いました。  そして、特に説明責任とか、あるいは県民や国民の理解を得るということであれば、なぜそうした委員会の情報の公開をして、そして公の場にそういう問題を皆さん方に知らしめて、そしてその結果として着工するなら着工するということはできなかったんでしょうか。私は余りにもこれは急ぎ過ぎた結論ではないかというふうに考えております。  いろいろうがった見方をしますと、私の手元に平成十三年の三月にこの工事についての入札の結果が出された資料がございます。それぞれこの工事の取付け道路を造るそういう工事とか、いろいろそういうところがもう一年以上も前に業者が決まっておりまして、そういうところからの働き掛けもあったのかなと思いますが、余りにも唐突にこの工事が十月八日から始まったということであります。  そこで、沖縄担当大臣にお伺いをいたしたいわけでありますが、今私が申し上げましたように、そういういろんな情報の公開というものがなされないままなぜこの時期にこうした工事に着工されたのか、その理由と対応についてお伺いをいたしたいと思っております。

○国務大臣(細田博之君) 谷議員にお答え申し上げます。  泡瀬地区の埋立事業につきましては、沖縄中部地区の振興のために、地元の沖縄市が非常に市長さん始め御熱心に沖縄県とともに海に開かれた国際交流拠点の形成を目指して計画したものでありまして、国及び県が地元の強い要請に基づき進めようとしているものであります。  おっしゃいました藻場の問題でございますが、これは環境監視・検討委員会の指導、助言に基づきまして藻場の移植について様々な今取組が行われております。取りあえず手作業による移植を行いますと非常に根付きが良いという結果を得ておりますが、やはり相当コストが掛かるものですから、海に潜ってまた手植えをするということは大変なことでございますので、いわゆる機械によって掘って、それを機械によって埋めてはどうかというようなことも検討をし、その根付きぶりも台風が来ると流れてしまうんじゃないかとか、いろんな検討が行われておるというのが現時点でございます。  九月の三十日に先ほどの検討委員会が行われまして、そういったことは地元にも公開の下で開催されておるということが一つ、報道機関も含めて非常に地元住民にも開かれた会議を開いておりますが、まだちょっと、実際の平日、ワーキングデーでいいますと十四日ほどでございまして、長い会議でございましたのでまだ議事録の公開まで至っておりませんが、これは急ぐように私の方からよく要請をしておるところでございます。  それから、取りあえずは狭い範囲での工事、一応膜を張って準備をするというところに着手したわけでございますが、今年度においてはまず手植えから始めると、そして検討委員会でどういう在り方がいいかということを検討していただいて、またそれに従いながら効率的な埋立て工事をどう進めたらいいかということをこれからまた更に検討していくと、こういうことでございますので御了解いただきたいと思います。

○谷博之君 どうも新大臣、御答弁ありがとうございます。御活躍を。  それで、再度お伺いしたいんですが、今、取りあえず手植えで始めるということでございますが、これ、琉球新報という地元の新聞に出ていますが、大体第一工区、これ八ヘクタール、全体で二十五ヘクタールですけれども、この第一工区の八ヘクタールだけでも手植えだと約五十億円掛かるという話ですね。全体を合わせると、だから恐らく私は百五十億を超える、手植え全体であればですよ、そういうふうな費用が掛かってしまうと思うんですが、これは全体を手植えでやるということなんですか。ちょっと確認させてください。

○国務大臣(細田博之君) 今年度の予定しておりますものは八百平米でございますので、大体三十メーター四方程度とお考えください。これは手植えでも十分今年度内に対応できる範囲でございますが、全体でいいますと二十五ヘクタールが非常に藻場の繁殖のあるところでございますので、これは面積でいうと五百メートル四方、二十五ヘクタールに及ぶわけでございまして、これをどのようにやったらいいか。  全部手植えでやると確かにおっしゃるようにかなりコストは掛かるという分析もございまして、できるだけ機械で掘って機械で植える効率的なやり方があるかとか、あるいは機械で掘るが手で植えるとか、いろんなバリエーションがあるようでございまして、こういったことを検討しておるところでございますが、この検討委員会の御意見に従ってやろうという方針を確認しておるところでございます。

○谷博之君 今、大臣がおっしゃった最後のことなんですが、検討委員会の結論を待ってということなんですけれども、実はこの検討委員会はまだ議論を始めたばかりで、機械植えとか手植えについての、それが果たして大丈夫かどうかというような結論も出されていないというふうに我々聞いておりまして、いろいろそういう中で一方的にこの動きが出てきたことによって、既に委員の人が三人も辞任をするという、委員長の罷免を要求するという動きも出てきているんですよ。  つまり、この検討委員会というのは、もっと端的に言いますとどういう立場の委員会なのか。委員会は委員会として一方で検討させておきながら、一方では動きは動きとしてもう期限が来たから着手しますよという、こういうやり方なのかどうかですね。ここのところが私は非常にやり方がまずいというふうに考えているわけなんですけれども、そういう点について、検討委員会でもまだ結論が出ていない、そういう手法、やり方について、今の御答弁というのは若干私は内容がちょっと違うような気がするんですが、もう一度お答えいただけますか。

○国務大臣(細田博之君) 現在、監視・検討委員会は、琉球大学の教授を委員長といたしまして、広島大学、鹿児島大学、さらに琉球大学の教授、助教授が四人、愛媛大学、そして、泡瀬の自治会の自治会長さん始め地区の近隣の自治会も含めまして、主に自治会長さんでございますが、七人、それから国土交通省の沿岸海洋研究部長さん、研究室長さんという専門家を構成員としておりまして、かなり客観的にいろいろお願いできる方であると承知しておりますし、それからさらに、海藻草類移植・保全ワーキンググループというものもまた特別に設置しておりまして、鹿児島大学の野呂水産学部教授を主査といたしまして、愛媛大学、そして沖縄県、沖縄市、総合事務局あるいは国土交通省の専門家を配置しておりますので、できるだけ広くこれからも客観的な議論をしていただきたいと思っております。

○谷博之君 委員会の構成については今お話しのとおりでありますが、私が申し上げたかったのは、この検討委員会というのは極めて重要な委員会であって、ここで議論をされるそうしたいろんな手法からいろんな検討の内容というものは、やっぱり十分それは今後の事業に生かしていただきたいということを強く申し上げておきたいと思っております。  それからまた、新しく環境大臣になられました鈴木大臣に最後にお伺いしたいと思いますが、今申し上げましたこの二つの事業ですね、これは、先ほど冒頭申し上げたような自然再生推進法という法律、秋の臨時国会でも当然これは議論をされますけれども、こういう法律の趣旨からしても、やはり環境省がこういうふうな自然再生なり、もう我々は、言葉悪く言えば自然を破壊するといいますか環境を破壊するというか、そういうふうな事業に対してやっぱりきちっとしたイニシアを取って環境省が指導、リードしていかなきゃいけないというふうに考えておりますけれども、そういう点で、この二つの事業の今後の環境省としての具体的な対応そして考え方、どのようにお考えになっておられますか。

○国務大臣(鈴木俊一君) 環境省といたしましても、自然生態系などの自然環境の再生を図るということは大変これは重要なことであると、そういうふうに思っておりまして、これの進める枠組みを定めます自然再生推進法案、これは御指摘のとおり議員立法で提出をされているわけでありますけれども、それの早期成立というものを期待をしているところでございます。  こうした自然再生への取組ということでありますが、私は、NPOでありますとかあるいは地域住民、行政などのそういう関係主体の広範な連携、それから参画によって展開されるのが重要であると、こういうふうに思います。  そういう中で、ただいま委員から御指摘のございました霞ケ浦でございますけれども、ここにおきましても、アサザプロジェクトが中心になった取組、これはこれからの自然再生への取組の一つのモデルになるものであると、そういうふうに高く評価をしているところであります。  霞ケ浦の問題、水位管理の問題、先ほど来お話がございましたが、これにつきましては実験的に行われるものと承知をいたしておりますし、先ほど国土交通大臣の方から今後も関係者の意見を聞きながらこれを進めると、こういうような御答弁があったわけであります。そういうようなことを環境省といたしましても是非関係皆様方のいろいろな御意見を聞きながら進めていただくということは重要であると、そういうふうに認識をしておりますし、環境省においても、モデル的な取組がここで行われておりますので、こうした関係皆様方の今までの運動、こういうものが生かされるように環境省としてもこの運動の進展に努力をしてまいりたいと思っているところであります。  また、泡瀬干潟の問題についてもお話がございました。これにつきましては、委員も御承知のとおり、いろいろなこの法的な制約の中で環境省として法的にこの環境アセスメントに関与することはなかったわけでありますけれども、しかし必要に応じて沖縄県の環境部局と十分な連携を図るなど最大限の努力を行ってきたわけでありまして、今後もそういう努力は継続をしてまいりたい、そのように思っているところであります。  先週、海上にブイが設置をされたと、こういうことでございますので、早速、事業者であります内閣府の方からお話を伺うことにいたしました。話を聞いた事柄は、海藻の移植について、あるいは機械化移植工法の評価について、また希少種と言われますクビレミドロの移植技術について、こういうものについてどういう考えで今後進めようとしていくのか等々お伺いをしたところでありまして、こういう今、内閣府からお伺いをしたことに対して、早急に環境省としての考えを内閣府の方にお示しをしたいと、そういうふうに思っているところであります。  いずれ環境省といたしましては、環境アセスメント等で示された環境保全の措置というものが確実に、着実に実行されることが重要であると、そのように認識をしているところであります。

○谷博之君 それでは最後に、移入種対策の法制化についてお伺いをいたしたいと思います。  重ねて環境大臣にお伺いいたしますが、この移入種対策については、今年八月に環境省で報告書を出しまして、その後ちょっとその動きが止まっております、検討に対してですね。総合規制改革会議の答申では、移入種対策の法制化について今年度じゅうに何らかの方向を出すことというふうなことも答申に出ております。  そこで、この移入種対策については、既存の植物防疫法とか種の保存法とか、そういうふうな法律の改正によって対応していくのか、あるいは包括的な新しい新法を作ってこの移入種対策を取り組んでいくのか。  特にブラックバスなどのように既存の生態系に大きな影響を与えていく、そういうふうないわゆる外来動植物についてこれをどう規制するか、それは正にこれからの大きな、私は自然生態系を守っていく上で大きな問題だと思っておりますが、この点についての御答弁をいただきたいと思います。

○国務大臣(鈴木俊一君) 移入種の問題でありますけれども、これは在来種を捕食をしてしまうとか、あるいは交雑の問題でありますとか、大変危機的な状況にあると、そういうふうに認識をしております。  本年三月に新生物多様性国家戦略というものをまとめましたけれども、その中でも、早急に対応すべき課題ということで、環境省にとりましても大変優先順位の高い課題であると、そういうふうに認識をしております。  今後の取組についてのお尋ねでございましたけれども、環境省といたしましては、早期に中央環境審議会野生生物部会の下に専門の小委員会を設置をいたしたいと思っております。その中で専門家による詳細な検討をし、議論を深めまして、その結果を踏まえて具体的な制度化を図ってまいりたいと、そのように思っております。  そして、今、委員の方から、既存の法律の法改正でいくのか、それとも包括的な新法が必要なのかと、こういうことでございます。種の保存法、植物防疫法を例に挙げられましたけれども、このほかにも、動物愛護管理の法律、家畜伝染病予防法等々でもこの移入種の問題はありますが、これはストレートに移入種に対して立法されたものではないということでございますので、この専門小委員会の検討を踏まえまして、その中で、既存法の改正で対応できるのか、それとも包括的な新法が必要になるのか、そういうものも併せてその中で判断をし、適切な対応をしてまいりたいと思っているところでございます。

○谷博之君 実は、今日、滋賀県の県議会が最終日でありまして、ブラックバスの放流禁止の条例が今日制定されると、成立するというふうなことで、そんな話も聞いておりまして、大変、都道府県によってはそうした取組をしているところもございます。したがって、是非国がこの問題について積極的にもっともっと取り組んでいくように、新法の成立も含めて、視野に入れながら、早急にひとつ前向きの検討をしていただくように心からお願いを申し上げたいと思います。  環境大臣のこれからの活躍を御期待申し上げまして、時間が参りましたので、私の質問を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。



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