2002年10月2日 養護学校や在宅での吸引行為の担い手について
154閉-参-決算委員会-8号 2002年10月02日(未定稿)
○谷博之君 民主党・新緑風会の谷博之でございます。
坂口大臣には、今度の内閣改造で続投ということで、大変課題山積の折でありますが、特にここ十年間を振り返ってみまして、厚生大臣、今の厚生労働大臣の在任期間を調べてみますと、一番長かったのが小泉厚生大臣の一年八か月というふうな期間でございましたが、それを坂口大臣は超えまして既に一年十か月、二年三年とこれから更にひとつ厚生労働行政の中心で頑張っていただきたいと、このように期待を申し上げたいと思っております。
そういう中で、早速お伺いしたいのでありますが、先ほど朝日委員からも質問がございましたけれども、年金にしろ、いろいろ社会保障制度の関係で、何といっても膨脹する社会保障経費というのが大変これから深刻な問題になってくる。特にその財源の問題をどうするかということで、先ほどもちょっと大臣お触れになっておられましたが、そういう大変大きな課題がこれからいや応なしに課題として我々の前にのし掛かってくるわけでありますけれども。
そういう中で、新聞報道を見ておりますと、与党の特に厚生族と言われている方々の中には、特に総選挙前まではこの財源問題は一時棚上げにして議論は先送りした方がいいなんというようなことを申し上げているような雰囲気もあるように新聞報道ではされておりますが、しかしそれは私はおかしいと思うんですね。大臣も今朝の新聞で、基礎年金の国庫負担増は消費税引上げでと、こういうふうな発言もされている新聞報道が出ておりました。さらにまた、八月の二十九日の経済財政諮問会議、この中でも大臣は、特に年金を税を中心に考えていきたい、これに対して塩川財務大臣は、全部は税とはいきませんよと、こういう発言もあり、小泉首相が、税とそれから保険との折衷だよという、こういうふうな間に入るようなそういう発言もあったというふうに新聞報道もされております。
そういうことをいろいろ考えまして、今後のこういった年金とか医療とかそういう財源の確保の問題、これについて大臣は具体的に今後どのような考え方を持って、先ほどもちらっと将来、案を出すというふうな話もしておりましたけれども、基本的に考えて取り組んでいかれようとしているのか、その財源確保の問題についてお伺いをいたしたいと思っています。
○国務大臣(坂口力君) 社会保障の財源につきましては、これから諸先生方とこれは御相談をいろいろさせていただいて、そして決定をしていかなければならない問題でございますから、私がここはこれだけと言うわけにはなかなかまいりません。ただ、税と保険料と自己負担のこの三つをどう組み合わせていくかということだけは間違いがないわけでございまして、この組合せをどうしていくかということに尽きるわけでございます。
その中で、全体としてそれをどのぐらいな割合に持っていくかということの議論がまず先にあるべきなんだろうというふうに思います。医療をどうするか、年金をどうするか、何をどうするかということの前に、全体として、トータルとしてそれを、税をどれぐらいに、あるいは保険料をどれぐらいに、そして自己負担はどれぐらいにといったようなことをまず大枠で決めていくということが大事ではないかというふうに思っておるわけでありまして、そうした中で今度は年金につきましては、その中で年金は、当然のことながら、これは塩川大臣がおっしゃるように税も保険料も自己負担もそれはあるんですが、その中でどこにウエートを置くかということの問題だろうというふうに思いますから、どこにウエートを置いていくのかということをこれは明らかにしなければならないのであろうというふうに思っております。
そこをこれから議論をさせていただくわけでございますが、昨日記者会見がございましたときには、私はその中で、年金はどちらかといえば少し税にアクセントを置くと申しますか、税にアクセントを置いた形に年金はせざるを得ないのではないかということを申し上げたわけであります。
税との関係におきましても、先ほど申しましたように、それは幾つかの選択肢を示して、税をこういうふうにする代わりに保険料をこういうふうにします、年金の額をこういうふうにしますという、あるいは、税を抜きにしたらこうなりますが、これを選ぶ方がいいかといった、そういう選択肢を幾つかお示しを申し上げるときに来ているのではないかといったことも実は言ったわけでございまして、新聞の取り方にもそれぞれ若干の違いはあるようでございますが、現実にはそういうことを申し上げたわけでございます。
○谷博之君 この議論はこれからの秋の臨時国会等の中でも議論がされていくと思いますし、大臣の言葉の端々の中に大臣の考え方もよく酌み取ることができます。そういう点で、我々も一緒にこの財源問題についてはこれからも一生懸命勉強していきたいというふうに思っております。
具体的な次に質問に入ってまいりますが、特に、医療施設の外の医療的ケアの在り方についてということで何点かお伺いしたいと思っておりますが。
まず、例えば養護学校などの現場で現在行われている医療的ケアという言葉があります。これは、たんの吸引とかあるいは酸素吸入とか、そういういろんな行為を手助けをするというか、そういうことを医療的ケアというふうに呼んでおりますが、これは特に法律用語ではないというふうに聞いております。この言葉の定義と、それから、医師法の第十七条に「医師でなければ、医業をなしてはならない。」というこの条文がありますけれども、この医業とはどういう関係があるか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(篠崎英夫君) ただいま先生もお話をされましたように、医療的ケアというのは定義はあるわけではございませんが、いわゆる医療的ケアということでございますが、私どもが今いろいろ話題になって承知をしておりますのは、例えばたんの吸引ですとか経管栄養ですとか導尿など、患者さんの健康維持に不可欠で、かつ日常的に必要とされるような行為を指すというふうに理解をいたしております。
医師法第十七条との関係でございますが、十七条で医師でなければ医業をしてはならないというふうに規定をいたしておりまして、医師の医学的判断及び技術をもってするものでなければ、人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある医行為を業として行うことは医師又は看護師あるいは救急救命士等にしか認められていないという行為でございます。
いわゆる今申し上げました医療的ケアの例として挙げたものにつきましては、基本的には医行為に該当するものでございまして、医師又は看護師等が行うべきものと、そのように考えております。
○谷博之君 そうしますと、ちょっと確認をさせていただきたいんですけれども、医療的ケアがすべて医療行為ではないということでしょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) それぞれの行為に、またその具体的な場面におきましてそれぞれ幅がございますので、すべてのものというわけではないと思いますけれども、例えば今申し上げましたようなことにつきましては、今の私どもの考え方では医行為というふうに考えておるわけでございます。
○谷博之君 現在、例えば家庭にあって、たんの吸引とかそういうものは、後ほどもちょっと取り上げますけれども、家族の方が具体的にそういうことを行っております。今後、こういうふうな患者の方の数が増えてくる。施設の中とか在宅でもそうですが、どうしてもそれを、どなたかが医療的ケアをしなきゃいけない。現在は家族の方がしている。その家族の方がしていることが認められている理由というのは、恐らく、何かあったときにも利害関係として訴える相手がいない、つまり患者本人の責任というふうな形で家族も見られているということに我々は解釈をしておりますが、しかし、いろんな医療技術の進歩によって、こういうふうな言うならば医療的ケアをする方々が随分私は範囲が広がってくるような気もするんですが、こういう意味で、いわゆる医療的ケアに含まれる行為は今後どんどん拡大されていくというふうに解釈をしていいんでしょうか。重ねてお伺いします。
○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘のとおりと思っております。医行為のその範囲というのは、医学の進歩あるいは医療技術の向上といった、そういう医療を取り巻く環境の変化を受けて変わり得るものというふうに考えております。
なお、その際におきましても、患者の生命、身体に重大な影響を及ぼすことがないかどうか、そういうところは慎重な見極めが必要なのではないかというふうに思っております。
○谷博之君 それでは、そういう前段の話を踏まえまして、具体的に文科省の方にもお伺いしたいと思っておりますが、平成十年度から今年度まで、全国の十地域を指定しまして文科省が行ってきた特殊教育における福祉・医療との連携に関する実践研究事業、こういうふうな事業が行われてきております。今年度で一応終了するわけです。最終報告は恐らく来年度になると思いますけれども。
こういう中で、特にこの十三年、十四年度の実践研究において、先生方が実際に三つの日常的、応急的手当てを安全に実行できる、そういうふうな事業に取り組んでいます。咽頭より手前の吸引とか、自己導尿の補助等々、この三つがその研究の一つの課題になっておりますし、そしてまた看護師を配置した場合とか、教師が実施した場合の教育的効果などについてもこの研究事業のテーマとして取り組まれてきております。
具体的に、こういうふうな研究事業は、現時点で文科省なり厚労省はどのような成果が上がってきているというふうに考えているか、そして現時点での内容をそれぞれ示していただきたいと思っております。
○政府参考人(金森越哉君) お答え申し上げます。
平成十年度から開始をいたしました特殊教育における福祉・医療との連携に関する実践研究におきましては、委嘱をいたしました十の県で県内の医療、福祉部局や医師会、看護協会等の関係団体と連携を図りながら医療的ケアに必要な体制や手続等についての検討を行ってきたところでございます。
その成果についてでございますが、これまでの調査研究を通じまして医療的ケアの必要性に対する関係者の理解が得られ、教育、福祉、医療の連携体制が構築されたところでございます。また、医療的ケアが必要な重度・重複障害児に食事、排せつ、呼吸などの生活リズムや生活習慣が形成されるなど、教員が看護師との連携協力の下、日常的、応急的手当てを行うことによる教育的効果が認められましたほか、教員や看護師がいますことによりまして保護者が安心して日常生活を送れるようになったり、子供に対してもゆとりを持って接することができるようになったといった効果も認められたところでございます。
○政府参考人(篠崎英夫君) ただいまの研究の中身については文部省の方から御説明がありましたので、私どもの方はそれを受けまして、教育関係者と看護師などが連携を図って障害のある児童生徒に対して医療的ケアが受けられる体制、そういうものを整備することは、障害のある児童生徒の就学を支援し、また保護者などの負担を軽減する上で極めて重要である、そういうように認識をいたしております。
私ども厚生労働省といたしましては、文部科学省によるこういう共同調査の研究成果を踏まえまして、看護師による医療的ケアの実施を促進するための方策、また看護師と教員との適切な連携の在り方などについて引き続き検討を進めていきたいと考えております。
○谷博之君 五年間のこの研究事業が実は来年度、平成十五年度から新しい事業に変わってくるというふうに言われておりまして、これは「今後の養護学校における医療的ケアの実施体制整備について」ということで、平成十四年八月に文科省と厚生労働省の両省で全国の都道府県にこういう通知が流れております。これは、従来の五年間の研究事業を若干形を変えていく、つまり、医療外施設の、そういう医学的介護、ケアを必要としている人たちを、いわゆる委託先から派遣をしてもらうという、こういうシステムに看護師とか医師とかそういう方々を派遣してもらうという、そういうシステムになってくるということであるわけでありますけれども。
その中で、私は、今度、十五年度から実施されるこの事業で、さっき申し上げましたように、三つの行為、先生方が行ってきたその三つの行為が今後どのようにこれが取り扱われていくのか、その中身を重ねてちょっとお伺いしたいと思っております。
それから、もう一点は、私の手元に平成十三年の五月一日現在で、全国肢体不自由養護学校長会が調べた数字がございまして、日常生活における医学的ケアが必要な在学者数、これ養護学校に通っている子供たちのその数、全国で一万五千二百六人のうち二千二百四十六人、一四・七%が医学的、医療、そのケアが必要だというふうにここに一覧表が出ておりまして、そのほかにも、例えば知的障害とか病弱児などを合わせると約三千人、この人たちがそういう医療的ケアが必要であるというふうにこの校長会では指摘をしております。これは厚労省の資料ではない、あるいは文科省の資料ではないんですが。
したがって、そういうこれから増えてくる、しかも、ノーマライゼーションの流れの中で普通学校にもこういう医療的ケアが必要な通学者が増えてくるというふうに思っておりますけれども、その場合に、先ほど申し上げたような新しい研究事業の中で現場の先生方がこういう医療的ケアがもしできなくなってしまうということになると、これは、非常にここのところは先生方の中にも議論のあるところでありますし、もし何か事故があったときにどこが責任を持つかという、そういう話まで発展するわけですけれども。
ただ、基本的には、十分な訓練といいますか研修を受けて、最低の医療的ケアはやっぱりその現場の先生方がやるというのも私はもうあり得るべき当然の姿じゃないかなという気もしているんですが、そういう点も含めて、今後の新しい事業の中におけるそういう医療的ケア、具体的に、先生方がどこまで具体的にやることができるようになるのか、この点について御答弁をいただきたいと思っています。
○政府参考人(金森越哉君) 御指摘のように、近年、日常的に医療的ケアを必要とする児童生徒への対応が課題となっておりまして、医療・福祉関係機関と密接に連携した適切な対応が求められているところでございます。
そのため、文部科学省といたしましては、これまでの実践研究も踏まえまして、厚生労働省と連携を図りながら、医療的ケアの適切な実施のための組織体制の整備や看護師の配置、教員の研修など、養護学校における適切な体制整備を図ることといたしまして、平成十五年度、来年度概算要求に必要な経費を盛り込むなど、所要施策の取組を進めることとしているところでございます。
養護学校における医療的ケアを適切に実施する上では、教員と看護師の適切な連携が重要でございますが、その中で、教員が行う医療的ケアの内容や条件等につきましては厚生労働省と検討を進めているところでございまして、できる限り早く結論が得られるよう努力してまいりたいと考えております。
○谷博之君 ちょっと、時間があれば更にお伺いしたいことがあるんですけれども、ちょっとほかの質問もありますので先に行かせていただきますが。
いずれにしましても、先ほど申し上げましたように、「今後の養護学校における医療的ケアの実施体制整備について」という、平成十五年度からのそういう事業の中で、私は一つ、厚生労働省が概算要求もしておりますけれども、訪問看護サービス特別事業、これは正に、従来の在宅のそういう障害を持つ医療的ケアの必要な子供たちとは別に、少なくともこうした医療外施設の訪問看護サービスの特別事業を行うということで、従来、先ほど申し上げましたように在宅のみにしか認められてこなかったこの訪問事業を、例えば養護学校など通学、通所先において行えるようにするという、そういう取組になってきたわけですから、それはそれなりに一定程度評価したいというふうに考えておりますが。
問題は、こうした事業がすべて予算補助事業の形で行われているということで、例えばこうした事業が一定程度の期間で終わってしまうとか、あるいはその規模が縮小されるんではないかとかという、非常に関係者の親御さんたちも大変心配をしている向きもあるやに聞いておりまして、そういう点ではこれを医療保険の対象にしていくということも私は非常に大きな課題だというふうに思っておりますが、この点についての保険局長の御見解をいただきたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 訪問看護制度につきましては、在宅療養の推進を図るという観点から、疾病又は負傷により居宅において継続して療養を受ける状態にある者であって、主治医が訪問看護の必要性を認めた者を対象といたしておりまして、こういう養護学校における医療的ケアは対象にならないというふうに考えております。
現在、先生御指摘のように、そういうような状況の、しかもなおかつやっぱり養護学校における児童生徒への医療ケアをどうやって確保するかということから、文部科学省との協議を重ねた結果、先生今御紹介をいただきました訪問看護特別事業を平成十五年度概算要求に盛り込むと、そういう言わば、なかなか公的医療保険制度では対応が難しいので、言わば特別な事業を組んでこれに必要な対応をしようとしているわけでございまして、なかなか医療保険制度においてこれを対象とするということは非常に難しいんではないかというふうに考えております。
○谷博之君 ちょっとつれない御答弁ですが、いずれにしましても、検討課題として是非ひとつ御検討いただきたいと思っています。
この問題の最後ですけれども、ALSという筋萎縮性側索硬化症、これは難病患者の、もう難病中の難病と言われておりますけれども、この患者さんの御家族の方が、人工呼吸器を設置している患者さんに対する介護を、吸引等を家族の方がやっておられます。これを、家族の方が非常に介護に負担が重いということで、できれば介護するヘルパーの方々にもこういうふうな吸引行為を認めてほしいというふうなことが要望として出ているわけでありますけれども、現在の医師法上の医行為、こういうことが抵触するということも聞いておりますけれども、この部分から外して、こうした行為を一定程度の研修を前提にして広く一般にその行為を行うことを認めさせることができないかどうか。
過去の国会の政府答弁書にもこれはできないというふうにもうつれなく書いてありますけれども、この辺のことについて再度検討していただけないかどうか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 吸引の問題は、これ何度か委員会でも御指摘を受けているところでございますし、現場におきましてもいろいろ御要望の多いところでございます。
それで、今までのいわゆる割り切り方からいいますならば、この吸引というのはこれは医療行為の範疇に入るといったことで、これはほかの業種の皆さん方におやりいただくことは難しいと、こういう割り切り方になっているわけでございますが、どこまでが医療行為に入るかといったようなことにつきましては、これは時代とともに若干やはり今までからも変化をしてまいりました。例えば血圧計なら、血圧を測るというのは医療行為で、ほかの人はしてはいけないと、こういうふうに言っていた時代もあったわけでございますが、最近ではもう家庭でどこでも血圧計は存在するという時代になってまいりました。
そうしたことを考えますと、この口腔内におきます吸引の問題等につきましても、今までどおりそうしたことでいかなければならないのか、それとも関係者の皆さん方のお話合いの中で、それは一方そこは変化をさせることができ得るのか、やはり検討をする時期に来ていると私個人は思っております。したがいまして、関係者の間でよく議論をさせていただきたいと存じます。
○谷博之君 大臣、どうもありがとうございました。是非検討をお願いしたいと思います。
時間がございません。最後に一問だけ、簡単に御答弁をそれぞれいただきたいと思います。
今年の七月の厚生労働委員会でも朝日委員も取り上げた質問、そして他の委員会でも質問をされました。五月二十四日に簡易保険における遺伝性疾患の子供たち一律加入拒否問題、これに対する我が党民主党からも申入れを厚労省及び総務省に行いました。
そして、その委員会の時点での御答弁もありましたが、その後の厚生労働省及び総務省の検討の状況。そしてさらに、金融庁にお伺いしますが、こうしたことを受けて金融庁は生命保険業界にどのような助言を行ってきたのか。そして、これらの問題は限りなく個人情報、プライバシーの問題という観点からも、一省庁との問題ではなく政府を挙げて取り組むべき問題である、つまり個人情報管理を、保護を所管する内閣官房がリーダーシップを取って早期に関係省庁との横断的な検討を開始すべきだと考えておりますけれども、これらについて一言ずつ皆様方に御答弁をいただきたいと思います。
○委員長(中原爽君) どなたでしょうか。──郵政事業庁松井長官。
○政府参考人(松井浩君) 順番はまだ二番目だと思いましたので、失礼しました。
先生御指摘のように、五月の二十日に厚生労働省の方からお話ございまして、具体的にいろいろその協力をいただくということでございまして、いろんな生命保険の経営上の必要な数字のデータが必要になりますので、死亡者数だとかあるいは罹患者数だとか、いろんな各種の統計データを入手させていただいておるところでございます。
また、医療の専門家の、特にこういった分野について御提言なりあるいは詳しい専門家の方々から治療の効果等に関する御意見を伺ったりしております。そういった形で情報収集を続けておりまして、今、簡易保険への加入の可否について鋭意検討しているところでございます。
今後、今までのお話の中で、適切な治療を継続すれば症状の発現を抑えることができる可能性が高いというふうにもされております。こういうことも承っておりますが、これが私どもの保険上の一定の健康状態にあることということに合致するのかどうか。具体的に言いますと、現にその傷病を有していないことだとか、あるいは既往症がある場合には、過去一定期間の中での既往症がある場合に再発の可能性がないのか、あるいは他の疾病を続発する可能性がないのかとか、こういったことと同一視し得るかどうか。
いずれにしろ、幅広く情報を収集して、これから真剣に検討していきたいというふうに考えているところでございます。
○政府参考人(五味廣文君) お話の先天性疾患の子供の件でございますと、生命保険会社ではいわゆる子供保険と総称されます商品で扱われておりますが、これを扱っておりますのは現在二十七社ございまして、うち十九社は先天性疾患の子供であっても引受けを行う、また四社につきましては危険選択、ケース・バイ・ケースでこれを引き受けるという、こういった扱いになっております。
もとより、民間各社の保険引受けに当たりましては、今申し上げました危険選択、すなわち契約者間の公平性を確保するという視点から、医学的な選択基準に基づいて被保険者の健康状態あるいは病歴、こういったようなものを調査をした上で引受けを選択するということになっておりまして、これは生命保険会社におけるリスク管理あるいは経営の基本でございますから、この点の具体的な判断については基本的には各会社の経営判断であるというふうに考えております。
ただ、私どもといたしましても、リスク管理といいますのは生命保険会社経営の根幹でございますので、こうしたいわゆる危険選択というのもリスク管理の重要な一要素でありますから、これが合理性を持って行われているかどうかということについては大いに関心を有しておりまして、今後とも注視してまいりたいと思っております。
○政府参考人(藤井昭夫君) 個人情報保護の観点からお答えいたします。
私ども内閣官房は、現在国会にIT化社会の観点からの個人情報保護という法律を御提案申し上げているところでございます。なお、継続審査になっているところでございます。
しかしながら、これはあくまであらゆる業界、業種を通じた包括法、言わば一般法という性格のものでございまして、一般法の基準には合致しないような特定の個人情報の内容あるいは利用目的、それから利用の仕方、そういった場合、これは非常に深刻なプライバシーを始めとした権利利益侵害を生ずるおそれがある分野もあるということは認識してございまして、こういった分野については、この現在御提案申し上げている個人情報保護法案では別途個別法を含む必要な措置を講ずるということを政府に義務付けることとしているところでございます。こういった分野については、それぞれ個人情報を利用する有用性と、あと逆にそれを利用されることによる個人の権利利益の深刻な影響、そういったものを緻密に調整した上、精緻な制度が作られるべきだろうと考えているところでございます。
このように、今の法案の考え方は、言わば総合的な一般法、それと各個別分野ごとの緻密な法制度、そういったものを構築して総合的にやっぱり取り組んでいくべきだというふうに考えているという次第でございます。
○谷博之君 時間が参りましたので、以上で終わります。
ありがとうございました。