2006年5月30日 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案の審議
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164-参-環境委員会-15号 2006年05月30日(未定稿) ○谷博之君 民主党・新緑風会の谷博之でございます。 実は、私は今月環境委員会に移ってまいりましてまだ新参者でございますので、是非御指導をいただきたいと思っております。久しぶりでございますので要領を得ないかもしれませんが、御丁寧なというか、前向きの御答弁をいただきたいと思っております。 まず、質問の冒頭ですが、つい先日、五月の二十五日ですか、二〇〇四年度の温室効果ガスの排出量、これについての確報値というんでしょうか、これが発表になりました。それで、十三億五千五百万トンということで、基準年一九九〇年と比べて八・〇%の増加、こういうことが報道されております。 これは、昨年十月に環境省が公表した速報値、これと比べますと二千六百万トン、〇・六%の増加ということです。つまり、これで更に、一三・四%ではなくて一四%の削減、こういうことでまたハードルが高くなったわけですけれども、そこで、このことについてのこの数値をどう見るか、どのように深刻にそれを受け止めているか、大臣のお言葉をいただきたいと思います。 ○国務大臣(小池百合子君) 新参者どころか、ずっとこの環境に対して力を尽くしてくださっている先生の御質問でございます。真剣に答えたいと思います。ほかの方にも真剣にも答えておりますが。 ただいまの御質問、基準年に比べまして、基準年九〇年に比べまして、前年度に比べれば〇・二%の減少はございますけれども、八・〇%の超過という結果でございます。御指摘のように、総排出量は十三億五千五百万トン。当然のことながら、六%のマイナス約束からいたしますと一四%のギャップがあるということでございますが、京都議定書のこの約束を達成するためにも、現在、各関係省庁とも協力をして、目標達成計画に定めました対策、施策がどれぐらいうまく進捗しているのかという点検の作業を進めているところでございます。御承知のように、PDCAサイクル、いつもチェックをして、そして施策を強化したり加えたりをしたりということでございますので、この点検の結果は早急にまとめたいと考えております。 それから、今年二〇〇六年でございますけれども、来年度はしたがって二〇〇七年。二〇〇八年から始まります第一約束期間はもう目の前でございます。よって、来年度二〇〇七年度に行います目標達成計画の定量的な評価、見直しということにつきましては、これまでにない重要な意味を持ったプロセスとなるわけでございます。そのためには、排出量の見通しと対策、施策の進捗状況をより厳格に評価いたしまして、そして必要に応じた対策、施策の追加をしてまいりたいと考えております。 一言で言うならば、この八%という数字、大変重いものであると、このように認識をしているところでございます。 ○谷博之君 現時点ではそういうお答えになるのかなというふうに思いますが、もう本当に二〇〇八年が目の前ですし、そういう意味ではこの京都議定書の目標が、これは先に取り組む話を先取りするような形の予測で恐縮なんですが、もしこれ達成できなかったら、だれがどういう形でこれ責任取るんだろうなと、こんなことがちらちらと頭に浮かぶような、そういう期間に入ってきたわけですが、この点については、先の話ですが、どうお考えですか。 ○国務大臣(小池百合子君) 目標達成計画におきまして、このCO2の温室効果ガスの排出というのは各部門から発生しているわけでございまして、そして、だからこそ各それぞれの部門、各主体で責務、役割というのを目標達成計画において定めたところでございまして、それぞれの部門ごとの目標が定められ、それぞれの部門でこれを達成すべく最大限の努力をしていただくという、その総合集大成をしたものが最大の目標であります六%マイナスということかと存じます。よって、目標達成計画で各主体の取組の義務付け、支援をしたりする国の役割、具体的な政策、施策も明らかにしているところでございまして、国を含め各主体がそれぞれの役割に応じて目標達成の責任を負っているということでございます。 いずれにしても、国全体の地球温暖化対策の司令塔となります政府、そして排出量の大きな部分を占めます産業界など、すべての主体がその役割を自覚する、そして十分な取組を進めて、かつ取組の点検を常に行っていくことによってまた必要に応じた対策、施策の強化を図っていくということでございまして、それが現時点では最も重要なことなのではないか。だれかの責任、だれかが責任取るだろうということでは、これは全く無責任、逆に無責任になってくる。今は総力を挙げて取り組んでいくというのが最大の責任ではないかと考えております。 ○谷博之君 今の小泉政権が九月で一応終わるということで、その次の政権がそれ以降できるわけですが、そういう中で、私は、次期政権にとってもこの問題は正に内閣の一番大きな課題の一つだと、こういうふうに思っておりまして、どなたがなるか分かりませんけれども、その方々にはやっぱりまず政府の最大の施策の一番最初に来るのがこの問題だというぐらいの真剣な考え方で取組をしていただかないと、正に、この達成期間に達成できなかったから、じゃそれをまたその先に先送りするんだということはこれは許されませんので、そういうふうなことを考えると、これはもう、今の大臣の答弁、それはそのとおりなんですけれども、本当にこれは国を挙げての最大の課題ということで取組をしていただく、このようなことをあえて強く要望をさせていただきたいと思っております。 ここで改めて、今日がこの法案、法改正の最後の総括質疑になっておりますから、今まで質問されてきたこと、それからまだ触れられていないところ、こういうところを確認を含めてちょっとお伺いしたいと思っております。答弁はできるだけ簡潔にひとついただきたいと思っております。 まず一つは、今度のこの法改正のいわゆる京都メカニズムの活用について、何がどのようにこの法改正で変わろうとしているのか、まず簡単にお答えください。 ○政府参考人(小林光君) 今回の法案御審議のそもそも論ということでございます。 今回の法案で変えたいと、新たに導入をしてくること、これは二点、大きく分けてございます。 一つは、京都議定書目標達成計画の中でこの京都メカニズムをどう使うかという方針をきちっと決めて、そして閣議決定するということが一つでございます。 それから、二点目に、京都メカニズムの活用の土台を確立するために認証削減量といったような、クレジットとよく言われておりますけれども、これを取得、保持する、あるいは移転をする、こういう口座を整備をするということで取引の安全を期する、そのことによりまして実際にこの京都メカニズムが活用できる基盤をつくるということがねらいでございます。 これが実際の変更点でございます。 ○谷博之君 そういうことになりますと、詰まるところ、条約事務局が中心となって各国がそのネットワークをつないでクレジットのやり取りをすると、こういうふうなことになっていくわけですが、このクレジットが財産性を、一つの財産といいますか、財産性といいますか、それを持つことになってくるというふうに思うんです。そうなりますと、偽造防止とかハッキング対策とかそういうものがやっぱり、いわゆるセキュリティーの確保というのが重要になってくるんじゃないかと、このように思うんですが、この点については国際的、国内的にどのようなセキュリティーを確保しようとしているのか、そこのところについてもお答えください。 ○政府参考人(小林光君) クレジットと横文字使って大変恐縮でございますが、法案上算定割当量と、こう言ってございますけれども、これが、その取引をするときの安全確保どうなっているかということでございます。 国際的な側面、そして国内的な側面ございます。 まず、国際的なことでございますが、この算定割当量といった削減量でございますが、これ全くの電子情報、証書ではございません。そういうことでございますので、電子的なデータベースによりましてこれが位置付けられ、そして取引が行われると、こういうことでございます。 そのために国際的にはどうするかと、こういうことでございまして、まず京都議定書に基づきますこの割当量口座簿に係ります国際的な決定というのがございますが、このために個々の算定割当量というのは偽造防止ができないようにシリアル番号が打ってあるということでございまして、一単位ごとに異なる識別番号が置かれております。そして、実際の取引が国際間で行われるたびに、そこを通過いたしますところの条約事務局の電子システム、これが、例えばその当該識別番号を振られた削減量というものが元々例えばA国ならA国にあったものなのか、そういうようなことがきちっとチェックをされるという仕組みにまずなってございます。 また、ハッキング対策ということで、条約事務局はこの情報をインターネット上で暗号化するということでありまして、すべて暗号に基づく取引を行うということになってございます。 それに加えまして、法案の盛られたところとややダブりますけれども、いろんな手続を法案で定めておりますけれども、このことに加えまして、国内的に実務上は、例えば我が国の割当量口座簿についていいますと、口座を開設した法人には個別に識別番号、ID番号とパスワードを与えるということで、まず個別口座に関する情報を取得する、保護するという予定にしてございます。 また、実際に口座簿を動かします政府側の役人ということでございますが、これは指紋認証を受けた担当者のみが算定割当量の取得、移転を行うというようなことで、政府の外におきますところの記録の改ざんというものを防止するといったような予定で考えてございます。 ○谷博之君 大変詳しく説明していただきましたが、いずれにしても、そういうセキュリティーといいますか、そういうものの確保というのがこれから非常に重要になってくるんじゃないかというふうに思っております。 続いてちょっとお伺いしたいんですが、部門別の排出量というのをちょっと見てみますと、やっぱり依然としてオフィスビルなどのそういう業務とか家庭部門の増加というのが目立っているというふうに思ってます。 これ、数字がありますが、二〇〇四年度の家庭部門からのCO2排出量は一億六千八百万トン、一九九〇年比で比較しますと約三割増加していると、こういうことですね。その主な要因は何かということで、これお答えいただくことになってましたが、最大排出が電力だというふうに私は考えておりまして、そうなりますとこの電気の消費量をどうやって抑えるかということになるわけですが、最近の省エネの家庭電器製品などが随分普及していますけれども、しかし、そういう中でもどうしても電気の消費量は増加する。これは、いわゆる機器の問題なのかあるいはその使い方の問題なのかということは非常に疑問に思うんですが、今日は片山政務官にお見えいただいておりますから、お答えください。 ○大臣政務官(片山さつき君) 御指摘のように家庭部門のエネルギー消費、なかなか増えない、電気の問題でございまして、これは、世帯ごとのエネルギー消費量というのはそんなに増えてないんですが、世帯数も増えておりますし、それからライフスタイルが変わっているということがあるというふうに考えております。 例えば、近年、DVDですとかパソコンですとか、新たにライフスタイルに入ってきて電力を食うものもございます。また、エアコンですとか冷蔵庫などは毎年エネルギー効率が確実に上がって出荷されておりますが、買換えまでに十年ぐらい掛かりますので、モデルチェンジが行われるほど簡単に家庭全体では減らないというようなことがございます。 いずれにしても、この家庭部門でエネルギー消費を下げることが今回の枠組みの中で非常に重要でございますので、私ども、省エネ法に基づく機器の単体の対策を更に強化をすることを行ってまいりたいと思っておりますし、それから使用方法の改善による省エネの普及啓発にも努めてまいるという所存でございます。 ○谷博之君 そういう努力をされながら一番問題なのは、住宅そのものの問題もまたあると思うんですね。 最近は欧米型の断熱性能の非常に高い住宅が環境に優しいということで普及してきておりますけれども、そういう意味では小林局長の御自宅の正に先進的なそういう状況などもお聞きしたいなと思ってはいたんですが、時間の関係でそれはまた割愛さしていただきまして、要は、そういういわゆる断熱性能の高い住宅というのは要するに一定程度冷暖房の効果ありきということで考えれば非常に電気消費量の抑制につながると、こういうことなのかもしれません。 ただ、古来、日本の住宅というのはもう通気、換気、非常に風通しのいい住宅というのが昔からあったわけでありまして、そういうふうな自然の住宅といいますか、自然に生かしたようなそういう住宅というものが今改めて私は見直されてきているんじゃないかと思うんです。 今、私の手元に社団法人の日本建築家協会というところから「エコビルディング・エコハウスの普及を目指して」という、こういう資料が発表されております。これを見てみますと、ちゃんとしたデータが、調査がありまして、こういういわゆる通気性とか換気を絶えずしているようなそういう住宅というのは冷房エネルギーで三〇%削減、それから換気エネルギーでは六〇%削減されていると、こういうふうな効果の結果も出ておりますので、そういう点では、私は、いわゆるこの自然の通気、換気も活用できるような住宅、そういうものもやっぱりもう一度見直すべきときに来ている、したがってそういう住宅設計を奨励すべき時期にあるんじゃないかというふうに思うんですが、この点についてはどのように考えておられますか。 ○政府参考人(和泉洋人君) 御指摘のとおり、古来の日本の在来工法の住宅は、夏の高温多湿の気候に合わせまして風通しのいい住まいにすることを基本としてきたわけでございます。近年、冷暖房が普及しまして、その結果としてすき間を防ぐとか断熱を上げると、こういったことが求められているわけでございますが、依然としてそういった御指摘のような通気の確保というのは極めて重要だと思っています。 したがって、現行の省エネ法に基づく省エネ基準でも、断熱、気密性を求める一方、気候風土や季節に応じて、暖冷房を使用しない場合には開口部を開放して外気を室内に取り込むことが有効であることから、通風の確保等にかかわる基準も示しているところでございます。このように現行の省エネ基準では、在来工法についても、季節に応じて住宅の断熱性や気密性を高めて住宅を閉じることと、日本の伝統的な住宅の良さを継承しまして住宅の風通しを良くしてあげること等を上手に取り込んでいるところでございます。 今後とも、こういった観点からの設計技法等について普及をしまして、日本の気候風土に根差した、適応した住宅の普及に努めてまいりたいと、こう考えております。 ○谷博之君 私のこれ経験ですが、小さいときは非常に貧しい生活してましたものですから、うちに入ると一部屋しかなくて、そのもうすぐ裏側が庭というようなところで非常に通気が良かったなということを今ごろになって考えておりますが、そういうのは比較的昔は当たり前のような生活だったんじゃないかなと思うんですね。 それは極端な話ですが、そういう点でどうやってこういうエネルギーを削減するか、エネルギーといいますか、温暖化対策をするかということになると、やっぱりそういう住宅のちょっとそういう非常に細かい部分までやっぱり考えていくような取組というのは必要なんじゃないかなと、このように思っております。 もう一点、ちょっと住宅に関係してお伺いしますが、東京都が非常に先進的な取組をしております。これは、昨年十月から、延べ床面積が一万平方メートル以上のマンションについて、この物件広告を出す際に併せて環境性能表示もするようにこれ義務付けられたということですね。これ、簡単に言っちゃうと、建物の断熱性とか設備の省エネ性とか建物の長寿命化、緑の四項目についてそれぞれ三段階の星印表示となっておりまして、満点は十二個の星印が付くと、こういうことですね。こういうふうな住宅に対して、金融機関からもこの星印の多いマンションについて住宅ローンの金利優遇をするとか、あるいはまたディベロッパーはこの満点の星印が得られるようなマンションしか造らない、こんなような取組もされてきているということです。 そこで、この東京都の制度、これをどのように評価し、どのようにこれを導入をしようとしているかということと、それからもう一つは、こういうことを、東京都は環境部局の方でこういう活動を取り組んでおります。国の方を見てみますと、これらはすべて国土交通省に、言葉は悪いですが、丸投げしている形になっています。もっともっとやっぱり環境省がイニシアを取ってこういうことをしなきゃいけないんだろうと思うんですが、この二点、簡単にお答えください。 ○政府参考人(和泉洋人君) 御指摘のような非常に前向きな取組が進められております。 国の制度としましても、委員御案内のように、住宅性能表示制度というのがございまして、その中で耐久性能、あるいは省エネ性能等について客観的な表示を行うと、こういった制度の普及を図っているところでございます。 加えて、こういった省エネ性能の高い、あるいは耐久性能の高い住宅については、例えば住宅金融公庫が割増し融資をするとか、あるいは民間の住宅ローン、長期固定の住宅ローンを支援する、いわゆるフラット35とこう言っていますが、その中で、そういう性能の住宅については当初五年間金利を引き下げると、こういった試みもしておりまして、そういった消費者に対する的確な情報の提供と、より性能の高い住宅に対する誘導措置、こういったものについては引き続き充実を図ってまいりたいと思っております。 加えて、環境省の方とも絶えず緊密に連携しておりまして、現場がたまたま国土交通省の住宅部局になることがありましょうし、また環境部局になることもございますが、いずれにしましても、そういった総合的な観点から十分連携を取って、施策の推進に努めてまいりたいと、こう考えております。 ○政府参考人(小林光君) 環境省の取組ということでございます。 まず、今回の地方公共団体の取組の評価ということでいいますと、私ども大変効果的、先進的な事例だというふうに考えてございまして、こういった事例につきましては、ほかの地方公共団体にも広く情報提供していきたいというふうに考えてございます。 また、環境省自身、国土交通省と連携を取って、そしてこういった環境性能のいい住宅の普及といったことに力を尽くすべきではないかという御示唆だと思います。この件につきましては、もうそのとおりというふうに考えてございます。京都議定書目標達成計画におきましても、住宅建築物の総合環境性能評価システム、CASBEEと言われておりますが、この開発、普及というのが具体的な施策として盛り込まれておりますけれども、更に進みまして、住宅の環境性能評価をすべての新築住宅、改築住宅について行うというようなことになりますと大変理想的なことだというふうに考えてございますので、環境省も環境対策の在り方については広く建議をする、意見を言うという立場がございます。 そういうことでございますので、関係省庁と連携を取り、また地方公共団体とも連携を取りまして、地球温暖化対策の観点から、住宅の環境性能評価の向上、手法について勉強をして、そして発言をしてまいりたいというふうに考えてございます。 ○谷博之君 今、小林局長からCASBEEの話が出ましたけれども、これは二千平米以上の建築物で、戸建て住宅は除いているわけですよね。そういう意味からすると、やっぱり最終的には一戸一戸の建物にまでこういうことがやっぱり及んでいかなければいけないだろうというように思うんですね。 また、一方では、民間の中で、民間でいろんな複数の基準があるようですけれども、非常にあいまいな性能に関する宣伝が多いということがあって、おしなべてこの業界団体、大手企業の有利なものになっていると、こういう批判が前からあるわけですよね。 したがって、そうした中で、これ一つの例ですけれども、ドイツなんかの場合は、いわゆるドイツとか北欧では、十年以上も前に国が法律や基準を作って公費で一般住宅やアパートやビルや学校、病院の外断熱化などを進めていると、こんな話も聞いておりまして、これは国土交通省にお聞きした方がいいのかと思うんですが、今後は、この一戸建ても含めた住宅の統一的な環境性能表示制度、これを国として整備して、住宅金融との連動など、実効性のある普及のための取組、これが必要なんじゃないかなというふうに思っておりますが、ちょっと通告していなかったんですが、その点について。 ○政府参考人(和泉洋人君) 現行で、いわゆる評価項目はCASBEEほど広範じゃございませんが、住宅の品質確保の促進に関する法律、これに基づく住宅性能表示制度がございます。現在、先ほど御答弁申し上げましたとおり、住宅金融等を通じてインセンティブを与えてございますので、これは引き続きやっていきたいと、こう思っております。 先生御指摘のCASBEEについては、非住宅からスタートして、それがCASBEEリージョンとかCASBEEライフサイクルと、こう広がってまいりまして、その先には戸建てがあります。その段階で住宅性能表示制度の中に取り込むことが可能な客観的な評価項目が出てくれば、住宅性能表示制度の基準を変更して、そういうCASBEEの研究成果を戸建て住宅の分野においても引き受けると、こういった構えで現在検討しているところでございます。 ○谷博之君 それでは、もう一つちょっとお聞きしておきたいんですが、いわゆる環境に配慮したということでは、いわゆる太陽光発電などのような再生エネルギーといいますか、そういうものを活用するということで、非常にそれぞれの住宅でも今そういう取組が進んでおります。 この太陽光発電など、住宅にそういう機器を設置すると住宅の評価価値が上がるということで固定資産税が重課されてしまう例があるように聞いております。これは、本来、本末転倒の話じゃないかなというふうに思っておりまして、そういうふうな配慮をしているにもかかわらず税金が重くなるということになれば、これは非常に話がおかしくなっちゃうと思うんですね。これは、実態として、実際どのような評価を行っているのかということと、仮に評価額が上がるのであれば、少なくともその部分については固定資産税を減免するような措置が必要なんじゃないかというふうに思うんです。 そこで、税制改正要望を出すべき立場の国土交通省と、それから地方税を所管する総務省について、それぞれこの辺はどのように考えておられるか、御報告いただきたいと思うんです。 ○政府参考人(和泉洋人君) なかなか厳しい御質問でございますが、まず、固定資産税の家屋評価につきましては、後ほど総務省から御答弁があると思いますが、一般的には家屋と構造上一体となっているものについては家屋に含めて評価することとされていると聞いております。したがって、例えば家屋と構造上一体となって施工されるソーラーパネルについては家屋の評価に含まれて、御指摘のとおり、一般的には通常の家屋より高く評価することになると聞いております。 一方で、太陽光発電設備の設置の促進は、住宅の省エネ化の推進の観点から極めて重要なテーマでございます。 私どもとしましては、地域における住宅政策を総合的に推進するための助成制度でございますところの地域住宅交付金制度、これは平成十七年度から創設されております。こういったものを活用しまして、地方公共団体が独自の取組をする中で、太陽光発電設備の設置等についてこの交付金制度を使って支援をしているところでございます。例えば、熱心な公共団体としては、栃木県などの宇都宮市や鹿沼市においてこの交付金を使って、一件当たり十万円前後の補助をしていると、こういう例もございますんで、こういった措置を引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと思っています。 その上で、こういったいわゆる助成策の効果も十分見極めながら、後ほど御答弁があるかと思いますが、固定資産税の持つ性格等も十分吟味して、こういった助成策の施策効果で不十分であれば、それを踏まえて総合的な対策についてなお研究してまいりたいと、こう考えております。 ○大臣政務官(桜井郁三君) 今、国土交通省が御答弁いたしましたように、固定資産税の家屋評価においては、家屋と構造上一体となっているものというふうに理解をしております。 エコ住宅に関する固定資産税の軽減処置でございますが、税制面からの優遇措置については、先ほどもお話ありますように、国や財団法人、地方公共団体等による融資や補助金等、歳出面において様々な処置が講じられていることでございます。一方、固定資産税は、保有する資産の評価に応じて公平な税負担を求められているものでありますので、税制上の特別措置は公平中立、簡素という基本原則に対する例外処置であり、整理合理化の指摘等もなされているところであります。 これらを踏まえまして、慎重に検討すべきものと考えております。 ○谷博之君 今の桜井政務官からも御丁寧な御答弁ありましたけれども、いわゆる再生可能エネルギーというのは、この太陽光もそうですし風力もそうですよね、地熱もそうです。いろんなそういう再生可能なエネルギーというのはこれから我々の生活の中にも取り入れていく、そういう時代になってきているんじゃないかなというふうに思うんですね。 そのときに、やっぱりこういう大きな施策の転換を図っていくときには、特に何かえさで物を釣るということではありませんけれども、やっぱり何か魅力あるそういう施策を出していかないとなかなかそれは広がっていかない。今、国土交通省から御説明ありましたけれども、私も栃木県の宇都宮市に住んでおりまして、ほかと比べてみると何となくソーラーの太陽光発電の数が多いような気がします。そういうふうな地方自治体の取組なんかも含めて、やっぱり国が半歩も一歩ももう少し前へ出るというふうな取組をしていかないと、なかなかこれは広がりが見えてこないんじゃないかなというふうに思います。 そういう点で、固定資産税の話を持ち出しましたけれども、こういう意味では非常にこれは将来検討する課題としては私は大事な部分があるんじゃないかなと、画一的に物の価値が上がったからそれだけ税金を上げると、こういうことではこういうふうな一つの大きな国策的な政策というのはなかなか実行に移すことが難しいんじゃないかと、こんな思いをしておりますので、今後更に御検討いただきたいというふうに思っております。 それから、続きまして、今度は産業部門の対策をちょっとお聞きしておきたいと思いますが、いろいろあるわけですが、一点だけちょっとお伺いします。 それは、本会議で私も先日質問をいたしましたけれども、環境税の問題ですね。これはもう御案内のとおり、その質問に対する経済産業大臣からも次のような答弁いただいております。経済産業省と環境省は向かい合って議論しているだけではなくて、ともに共通の課題として国民の期待にこたえていかなければならない、そして今後一層協力し合ってまいりたい、こういう答弁が大臣自らありました。 この環境税の検討について、私は相当前向きに進めてくることができるんじゃないか、経済産業、環境省、両省のやはりそういう前向きの姿勢というのがより距離が縮まったと、このように思っておりますけれども、具体的に今後両省でどのようにこれ協力していこうとしているのか、その内容をお話しいただきたいと思います。 ○大臣政務官(片山さつき君) 委員御指摘のとおりに、先日、私どもの二階経済産業大臣の方から、経産省と環境省は国民の御期待にこたえるべく一層協力してまいりたいというふうに御答弁を差し上げておりまして、小泉内閣の大方針でございますが、環境と経済の両立という原則の下に、近く両方の役所の方で担当局長クラスによるエネルギー政策・環境政策連携会議というものを開催するということで調整しております。早ければ六月の上旬にもということで調整しておりまして、このような形も通じまして協力を更に深めていきたいと考えておりまして、当然今回の法案、それからフロン回収・破壊法改正法案と、いろいろと共同で提出させていただいておりますと、今までもいろいろな施策の実施を手に手を取ってやっておるところでございますが、京都議定書の目標達成計画におきましても、環境税や国内排出量の取引制度などにつきまして総合的に一緒に検討を行うということになっておりまして、私ども経済産業省といたしましては、環境と経済の両立という原則の下に、どういう対策がいいのか、どういう施策がいいのか、この最適な在り方、最適なポリシーミックスにつきまして、環境省を始めとする関係省庁と手を取り合って総合的に頑張ってまいりたいと思っております。 ○谷博之君 是非、今の答弁を実行に移して、できるだけ早く結論が出るように御努力をいただきたいというふうに思っております。 いわゆる産業界の問題について、これは当然聞いておくべきことなのかもしれませんが、いわゆる経団連の自主行動計画、これが果たして国内対策では目標が達成できない懸念が出てきているとか、こういうことが一方ではあります。だからこそという言い方は大変恐縮なんですが、やはり環境税という一つの大きな、何といいましょうか、税制を創設することによって、そしてすべての産業界も含めて環境対策を取り組むという姿勢をやっぱり示す意味からも、この環境税というのは、もうむしろ後ろ向きではおられないと、こんな状況に来ているというふうに私は思っておりまして、なお一層のひとつ取組をいただきたいというふうに思っております。 続きまして、次の質問に移りたいと思いますが、ODAの活用とCDMの社会環境配慮についてということであります。 実はJICAがラオスの北部で小さな水力発電計画というものを二〇〇四年から二〇〇五年に行ってまいりました、調査をしてまいりました。この問題が排出源のCDM事業の可能性がある事業なのかどうなのかということで一つは議論をされております。その最終報告書の中にこういうふうな記述がありまして、日本政府はODA資金をCDM事業に適用した場合でも、得られたクレジットをODA資金とは別財源で買い取ることでODA資金の流用には当たらない、こういう見解がこの報告書の中に出ております。 また、一方で、これは私もいろいろ関係さしてもらいましたが、JICAの環境社会配慮ガイドライン、これの実は第一回の審査会がこの四月の十日に行われました。その中で、JICAの小島誠二理事が、CDMについてはODAカウントを認めることになっていて、ただカウントの仕方についてはまだ議論している段階ですと、こういう発言をしています。 何が聞きたいかというと、このCDMとODAの関係なんですね。具体的にどのような国際的な場で議論がされていて、その議論の中身はどのようになっているのか、これが一つ。それからもう一つは、先ほど申し上げましたラオス北部のこの小水力発電計画というのがCDM事業の可能性があるのかないのか、この点をお伺いしたいと思います。 ○政府参考人(深田博史君) 外務省でございます。お答えいたします。 まず、御指摘のODA資金のCDM事業への使用に関する国際的な議論はどうなっておるのかと、こういうことでございますが、我が国はこれまで気候変動交渉の場において、いわゆる京都メカニズムを積極的に活用するという観点から、一貫してCDM、クリーン開発メカニズムへのODAの活用と、こういうことを主張してきたわけでございますが、これについてはこの交渉の過程でいろいろな国から反対の立場が表明されていることも事実でございます。特に多くの途上国がこのODAによるCDM事業実施に反対しました主な理由といたしましては、このODA資金がCDM案件、いわゆる環境分野の案件にシフトしてしまって、その他の従来の例えばベーシックヒューマンニーズとか言われる、こういった分野に対するODAが減ずるんではないかという懸念が挙げられました。 また、先進国の国からも、こういうODAによってそのドナーが排出クレジットを得るということに疑問が投げ掛けられたり、あるいは民間企業によるCDM事業を圧迫しかねないと、こういったような議論があって、結局、交渉の結果、二〇〇一年の気候変動枠組条約締約国会合において、CDM事業に対する公的資金供与がODAの流用となってはならないと、こういう決定が下され、これは二〇〇五年十二月の第一回の京都議定書締約国会合においても同じ内容の決定がなされたと、こういうことであるわけですが、ただ、この決定は、ODAの流用を生じない限り、公的資金、この中にはODAも含むわけですが、これをCDMに活用できると、こういうように当然解されるわけで、ただ、今現在、このODAの流用というのを何をもってODAの流用とみなすのか、どこで線を引くのかと、こういったようなところがまだ議論が実は尽くされていないということで、国際的な定義にまでは至っていないと、これから議論をされていくと、こういうことでございます。 我が国としては、いずれにしても、特定のODAプロジェクトにCDM事業として登録するには被援助国の同意あるいはCDM理事会、これはCDMを審査するために設けられた理事会ですが、承認が必要だということで、今後こういった場での議論を我が国としては見守っていくと、また個々のプロジェクトについて検討していくと、こういうことでございます。 それから、ラオスの御指摘の小規模水力発電計画につきましては、これはJICAが調査を実施しまして昨年末に報告書は出ておりますが、現時点ではCDMプロジェクトの対象にはなっていないと、こういうことでございます。その理由は、CDMの申請手続などに非常に費用が掛かる、これ数千万円ほど掛かるということで、なかなかこうした小規模の事業に対してこのCDMを適用するのは非常に厳しいんじゃないかと、こういったようなことも検討されておると、こういうことでございます。 ○谷博之君 答弁はちょっと簡潔にお願いしますね。 それで、ODAにしろCDMにしろ、率直のところ、後でこの参考資料を皆さん見ていただきたいと思いますが、同じ発展途上国における事業ということで、異なる環境社会配慮の基準であってはならぬわけですね、CDMにしろODAにしろ。そういう意味で、私は、この環境配慮、社会配慮、こういうことについてちょっと比較をさせていただきたいんですが、このCDMの基準、それからJBICのガイドライン、それからJICAのガイドライン、これは比較してみますと非常に中身が違うんです。例えば、JBICの環境社会配慮ガイドラインというのは本文だけで二十二ページあります。そして、JICAのそれは三十八ページあるんですよ。このCDMについてはたった一枚、A4版のぺら一枚であります。こういうふうなガイドラインで果たしていいのかということを私は言いたいんです。 全くそういう意味では非常に、今も御説明ありましたように、結局、結論からいうと、環境配慮についても、CDMは単に、環境影響評価を添付する、あるいは環境への影響が深刻な場合には情報を提供する、こういうふうなことしか書いていない。それから社会配慮についても、CDM理事会による認証などの手続保障で担保する、基本的に指定機関によって審査をする、こういうことしか書いていない。全くこれは、私は、同じところの地域にCDMにしろODAにしろやろうとしているのに、片一方は物すごくそういうガイドラインを決めておきながら、片一方では全くこういうふうな、機関で結論を出すんだというこういうやり方は私、非常に問題がある。これは国際的な問題でもあるわけですが。 せめて、途上国の主権任せ、そしてCDM理事会の審査任せ、こういうんじゃなくて、やっぱり我が国としてこのCDMにも環境社会配慮ガイドラインあるいはそれに準ずるものが必要ではないか、このことは何回もこの委員会でも質問が出されておりますが、この点について私非常に強調したいと思うんです。これは何かコメントありますか。 ○政府参考人(深田博史君) 御指摘のJICA及びJBICによるプロジェクト実施の際の環境社会配慮ガイドライン、これについては相当程度の期間を掛けて専門家の知見を結集して作成されたものでございますが、御指摘のCDMの部分について、まだ更なる精査が必要な部分もあろうかと思いますので、引き続き研究をするように私どもの方からも指示してまいりたい、かように思っております。 ○政府参考人(小林光君) 実際の、今回排出の認定削減量等々を取得することになりますNEDOでございますが、こちらに対する指導の中で、今外務省の方からもお話ございましたが、こういった社会経済配慮あるいは環境配慮といったようなことを求めていきたいというふうに考えてございます。 ただ、CDMの場合には実は国際ルールがいろいろ定まっておりまして、A4一枚ではないかと、こういうことではございますけれども、その手続が実は四重ぐらいになってございます。例えば、途上国が期待をするところのやり方でもって環境影響評価を行わなければいけないとか、あるいは現地の利害関係者がコメントができるとか、あるいは全くの第三者がそれに対して更にコメントができるとか、あるいは最終的にホスト国の政府の承認も要るといったようなことで、国際的なガイドライン、方法論にのっとるだけでなく四重のスクリーニングがあるということでございまして、そういう意味で、今御指摘のJBICのように受入れ国と援助国だけしかない仕組みとはやや違うのかなというふうに私ども承知しておりますが、いずれにいたしましても、今外務省からも答弁がございましたが、そういった社会経済配慮、徹底してまいりたいというふうに考えております。 ○谷博之君 是非ひとつそういうことで前向きにお取り組みいただきたい、このように思っております。 それで、続いて、委員の皆さんにお手元に資料としてお配りさせていただきましたが、日本政府承認CDM/JIプロジェクト一覧というのがあります。これは前回、岡崎委員が質問していただいて、小林局長が持続可能な開発に資するCDMを中心に置くべきと、こういう答弁がいただいているわけですが、この実はそれがプロジェクト一覧ですね。日本政府承認CDM/JIプロジェクト一覧ということです。 これの中を見ていただきますと、例えば三十番の中国山東省のHFC23の回収・破壊事業、それから右側に行きまして七番、インドの同様の事業、四番、韓国の同様の事業、こういうふうなこのHFC23の回収、あるいはまたメタンガス回収ということでは十六番、十二番、十一番、こういうところはメタンガスの回収ということになっておりますが、こういうところは、右側から三列目のところを見ていただきますと、いわゆる排出削減量予測というところで非常に量の大きいところです、これ。これです、そうですね、数字見ていただくと分かります。例えば三十番は、これは一千十一万トンですか、ということになっていますね。 こういうふうな事業、このHFC23という物質は、これは強力な温室効果ガスでありまして、フロンの製造工場で発生してしまういわゆる副産物と、こういうことになっているんです。これは、御案内のとおりフロンというのはオゾン層を破壊するということで、モントリオール議定書でいろんな約束事が決められまして、先進国は二〇二〇年までに製造を中止する、発展途上国も二〇四〇年までにはこの製造を中止すると、こういうことなんですが、そういうふうなHFCの23の回収、ここに相当量の部分が懸かっているわけです。これは、ある意味では、このようなCDMを実施することによってかえってフロン製造をできるだけ長く続けさせる、こういう逆のインセンティブが働くんじゃないかと、こういうふうに私は言わざるを得ません。 したがって、現在これについてはボンの特別会合でも引き続き検討されておりますけれども、このようなリストを見て、先ほど岡崎委員に御答弁を小林局長しましたけれども、持続可能な開発に資するCDMを中心に置くべきと、こういうふうなものとこれは私は整合性があるのかなということをちょっと疑問に思います。この点、どう思われますか。 ○政府参考人(小林光君) 答弁をさせていただいたところでございますし、また参考人質疑におきましてもこの問題論じられてございます。また、市田委員の方からも御質問をちょうだいしたところでございます。 大臣の方からも基本的な方針については答弁をさせていただきましたが、オゾン層破壊の防止と、そして温暖化の防止、この二つながらの目的をかなえるような案件ということにしていかなければいけないという考え方を持ってございます。 そうした目で見てみますと、このプロジェクトどうだろうかということでございます。そのCFCを全廃して代替物質としてHCFCを使う、これはオゾン層の観点からも、あるいは温暖化係数がHCFCは低いということから見ましても、このこと自体については大変結構なことでございまして、モントリオール議定書の下に設置されました将来予測に関する科学評価パネルの結果を見ましても、おかげさまでオゾン層は今世紀中ごろには回復してくるんではないかということに予測をされているわけでございます。 しかし、このときに、HCFC22に転換をしていくという際にHFCの23が出てくる、これは使えないものでございます。これが従来大気中に放出されてきた、これを破壊することは追加的な温暖化防止になるじゃないかと、これが基本的なセンスでございます。 しかし、今委員御指摘の点は、それではそのHFC23の破壊に伴う国際的なファイナンスが非常に行き届いて、逆にHCFC22の製造を増やしてしまうんじゃないかと、そういう御懸念に立つ御意見だと思います。 そうした御意見は、前回も少し答弁が舌足らずだったのかもしれませんけれども、国際的にもあるわけでございまして、国際的な、今ボンでも議論をされておりますが、既に合意をされておるところ、これは京都議定書の締約国会合のこの間のCOPMOP1のMOPでございますが、決議の八ということで、既存の設備が既に生産をしているような量、その範囲で生じるHFC23の破壊についてはCDMプロジェクトにしましょうと、しかし、それ以上の増産といったことについてはCDMにするのはやめましょうというのが一応合意をされているところでございます。 ただ、そうは言っても、いやいや、やっぱりHFC23が余分に出るやつを削減すべきではないかと、こういう議論もなお残されているので議論は続いてはおりますけれども、いずれにいたしましても、そういった余分のHFCやHCFC22をつくるようなインセンティブになることはもうやめようというのが国際的な流れでございまして、そういったことにかなった日本の動向ということにしていきたいというふうに考えてございます。 ○谷博之君 結局のところ、CDMというのは、削減約束のない途上国で削減した分とか、そして途上国で削減した分を先進国で排出が許されることになるので、最大限うまくいってもプラス・マイナス・ゼロということになるわけですね。ところが、追加性がないとやっぱり排出増大にこれ結び付いてしまいます。そういうことからすると、きちんとやっぱり追加性があって、削減量を保証する。前回からずっと出ておりますけれども、WWFのゴールドスタンダード、これやっぱり大変重要な問題になってくるんだというふうに私は思うんです。 前回の委員会で小池大臣もFIFAのサッカーのワールドカップのお話も出ておりましたけれども、それはそれとして、私はいわゆる日本がこのCDM/JIプロジェクトにかかわるとするならば、今申し上げましたように、追加性がきちんとあって、プロジェクトタイプも省エネルギーか再生可能エネルギーに特化して地域の持続可能な発展に寄与することを保証するゴールドスタンダードでやるべきだというふうに私は思っておりますが、この辺の答弁は、私の方でそういう要望をしておくということにさせていただきたいと思います。 あと、続いて、この問題に関係することとして、これは我々民主党の中でも環境を重視する多くの議員の皆さんと一緒にいろんなNGOの方々といわゆるダムの問題について今まで運動取り組んでまいりました。例えばラオスのナムトゥン2ダム、それからインドネシアのコトパンジャン・ダム、フィリピンのサンロケ・ダム、こういうふうなアジアの大規模な水力発電建設事業、そしてロシア、サハリンのいわゆる石油・天然ガス開発のサハリン2、こういうふうな事業、これについてはODAとか国際金融機関がかかわって事業としてやっております。 環境社会配慮の面から注目してそれぞれ問題があるということを私たちは指摘しているわけですけれども、こういうふうなことについて、こういう事業は追加性の観点からCDMにはなり得ないのかどうか、そしてまた、環境社会配慮の観点からCDMとして望ましいものなのかどうか、この点についての御答弁をいただきたいと思います。 ○政府参考人(小林光君) ラオスのナムトゥン2ダムあるいはフィリピンのダム等々の御指摘でございます。 こういった具体的な事業は既にこの京都メカニズムにかかわりなく進んでいるものでございますから、今委員御指摘のとおり追加性という観点から見てCDM事業にはならない、それはそのとおりだと思います。むしろ、しかしこういったような種類の事業がまたあったときにそれがCDMとして望ましいのかと、こういう御質問かというふうに承った次第でございます。 これにつきましては、実はこの大きなダム、それぞれ住民移転もたくさんある、訴訟も起こっているというようなことも承知をしてございますけれども、そういった大きな開発事業のようなものにつきましては、実はこのCDM理事会の中でも線引きをしてございまして、大規模な発電所といったようなことについてはより慎重な手続の下でその可否を論ずるということになっているわけでございます。 そういう意味で、結論から申し上げますと、慎重に対処していかなければいけないというふうに思ってございますが、先ほど来申し上げましたように四重のスクリーニングの中で初めてクレジットが生まれてくるということでございますから、私どもそこのところの見極めがないと、せっかく先駆け役をしても実際にはクレジットが取得できないと、こういうことになるわけでございますので、先ほど来申し上げてございますように、実行機関になりますところのNEDOにおきましてクレジットの将来的な取得の契約を結ぶ際に、そういったCDM事業者がきちっと環境配慮を見ているということを確認するような仕組みということにしていきたいというふうに考えてございます。 ○谷博之君 いろいろ質問、この課題についてはさせていただきましたが、まだまだたくさんの課題が残っておりますが、時間の関係で次に移りたいと思います。 時間があとわずかですから、通告全部は触れられませんので、最後に一点だけ、バイオマスの活用と地域循環システムの形成、この問題についてお伺いしたいと思いますが、私どもの県の栃木県で、これは酪農県、北海道に次ぐ規模の全国第二位というふうに言われておりますが、そこで、実は乳牛から出る排せつ物を発酵して得られるメタンガスで発電するシステムの調査研究を今年度から開始したと。予算的には今年は七百五十万というわずかな金額ですが、再来年には八十頭から百頭の乳牛の一プラントで一日に百八十立方メートルのメタンを生産すると、電力として三百二十キロワット時の発電を目指すと、こういうふうなことが言われております。 こういうバイオガスの活用について、国はどのようにとらえてこれを推進しようとしているのか、お答えいただきたいと思います。 ○政府参考人(町田勝弘君) お答え申し上げます。 乳牛を始めといたします家畜排せつ物の利活用を促進していくということは、我が国の畜産業の安定的な発展もちろんでございますが、資源循環型社会の構築を図る上からも大変重要であるというふうに考えております。このため、従来から、資源としての家畜排せつの基本としては堆肥化をしてそれを農地に還元を推進するということに取り組んでおりまして、各種支援を行っているところでございます。 今御指摘いただきましたように、特に酪農、また大規模になってまいりますと、発生するふんと尿が分離をせずスラリー状に出てくるということで、堆肥化も難しいということがございますので、メタン発酵による発電を行えるエネルギー利用等を推進しているところでございます。また、その施設整備等につきましても支援を行っているところでございまして、引き続き積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。 ○谷博之君 いわゆる堆肥化してそれで土壌に還元をするという、そういうのがほとんど主流だと思います。全体の九割ぐらいでしょうかね。そういうふうなものの中で、こういう活用というものがこれから非常に注目されてくると。既に今北海道では、今も申し上げましたように実用化されてきているということでありまして、これは我々、申し上げましたように、私どもの県でも遅まきながらその取組スタートしたということだと思うんです。 農水省の方ではもう既に研究を進めておられるということだと思いますけれども、是非これは環境という面からしても非常に環境に優しいというか、環境に配慮した、そういうふうな動きだというふうに思っておりますので、是非引き続いて国としても積極的な取組をしていただきたいというふうに思っております。 時間が参りましたので、以上で私の質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。 |