2002年4月18日 鳥獣保護法改正に関して、2回目の質問に立ちました。その内容を踏まえた附帯決議を条件に、法案に賛成しました。
| 鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律案に対する附帯決議 平成十四年四月十八日 参議院環境委員会 野生鳥獣は、生物多様性の重要な構成要素であり、永く後世に伝えていくべき国民の共有財産である。かかる観点から、政府は、現行の鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律について、平成十一年の法改正時に付された附帯決議事項の誠実な履行に努めるほか、同改正法附則により法施行後三年を目途とされている見直しに的確に対処するとともに、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。 一、生物多様性の確保に向けての担保措置の整備充実を図るとともに、野生生物保護の法体系の見直しについて検討を行うこと。 二、生活環境、農林水産業又は生態系に係る被害を防止することを目的とする捕獲等については、スポーツハンティングとの区分を明確にすること。 三、本法第十三条によって捕獲許可等を要しない種、並びに、第八十条によって適用が除外される「他の法令により捕獲等について適切な保護管理がなされている」種を環境省令で定めるに当たっては、科学的根拠のある適切な調査及び広範な国民からの意見聴取を行うなど、その手続の透明化を図ること。 四、ニホンザル、ツキノワグマ及びヒグマが、捕獲許可なく、あるいは捕獲許可目的を偽って、違法捕獲され、それら捕獲個体が実験動物目的、あるいは製薬目的で譲渡されることがないよう、大学、市町村、狩猟者にその徹底を図るとともに、捕獲許可事務の適正な運用に努め、併せて違法捕獲・飼養を行う業者の取り締まりを強化すること。 五、生物多様性への影響が懸念されている移入種問題については、本法の更なる改正を含め総合的な対策を早急に構築すること。 右決議する。 |
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○谷博之君 おはようございます。 私は、民主党・新緑風会の谷博之でございます。 質問の機会を与えていただきましたことに感謝を申し上げまして、早速質問に入らせていただきます。 まず、質問に入る前に、冒頭、一言申し上げたいと思いますが、今回の法改正で、特に条文の平仮名書きとか、あるいはまた口語体化とか、そしてまた欠格条項の見直しや、あるいは鉛製散弾の規制の、使用の制限とか、そういういろんな、ある程度小規模とはいえ改正をされたということについては、これは私自身も一定の評価をしたいと思っております。そしてさらに、第一条の「目的」の中に生物多様性の確保がうたわれているという、こういうことについても評価をしたいと思っております。 ただ、三年前のいわゆる附帯決議に対応した中身の問題とか、あるいはまた将来の野生生物保護法の法制化に向けての動き等について、まだまだ十分とは言えない部分、あるいは不透明な部分というものもあるわけで、そういうことを考えますと、かすかな将来への希望を感じながら、そういうことを我々も大事にしながら、これから環境省のあるいは政府の努力を我々は期待をしていきたいと思っております。 こういう点を前提にしながら早速質問に入りますが、前回の質問でも私取り上げましたけれども、第二条の狩猟の定義の問題、ここのところをもう少し確認を含めて質問をしたいと思っております。 まず、第二条の条文の中に、いわゆる狩猟の手段、猟法といいますか、そういうものと、それからその対象、狩猟鳥獣の、そういうことについては条文上、これは明記されておりますけれども、具体的にその狩猟をどういう目的でやるのか。例えば、個人の私的な狩猟としての例えばスポーツハンティングとか、あるいはまた公的な有害駆除、そういうもので個体を管理するという、そういうふうな駆除の方法とか、いろんな目的があるんだろうと思うんですが、これらについてこの条文上明記されていないということについて、どのようにお考えでしょうか。 ○環境省小林光自然環境局長 御説明申し上げます。 例えば、広辞苑では狩猟というものの定義、定義というか説明が書いてございますが、種々の猟具を用いて野生鳥獣の捕獲をすることとあります。これが国民一般に通用する狩猟でありますけれども、このうち、この鳥獣保護法で規定する狩猟免許制度などにより適正化を図る狩猟の範囲について、法律ではやっぱりきちっと特定する必要があるということでございます。 ここで、法律上、狩猟免許制度などにより適正化すべき狩猟行為というのは、ある程度の量の鳥獣を捕獲し得る行為であるということから、二つの点を考慮しました。一点目は、捕獲することのできる鳥獣である狩猟鳥獣を対象とすること、二点目は、効果的な捕獲が可能であるために、鳥獣の保護上、管理が必要なものとして環境大臣が定める法定猟法を定め用いること、この二つの要素を用いまして、狩猟の定義を「法定猟法により、狩猟鳥獣の捕獲等をすること」と、こう定義したところでございます。 環境省としましては、私的な楽しみで行う鳥獣の捕獲も、有害鳥獣駆除として行う鳥獣の捕獲と併せまして、鳥獣の捕獲行為すべてをこの法律に基づく捕獲許可制度や狩猟免許制度等により管理していく所存でございます。私的、公的というような発想で対応を違えることは考えておりません。 ○谷博之君 それに関連してまたお伺いいたしますけれども、この第二条の中には、いわゆる狭義の狩猟の定義と広義の狩猟の定義ということで、我々はそういうふうにあえて分けさせていただきますが、今回の法改正で狩猟の定義が拡大をされたというふうに考えています。従来の狩猟の定義に、更に有害鳥獣駆除、こういうふうなものも含めて、広義の意味の狩猟ということになると。 それを、少なくとも今までの議論を聞いておりますと、従前どおりと変わらないということを御主張されておりますけれども、とするならば、その狩猟期間の範囲内とか、あるいは特に指定を省令で捕獲の制限がある地域の外とか、こういうふうなことをこの条文に加えて、しかも狩猟の定義というものをその狩猟期間の後に明記すべきではないかというふうに考えますが、この点についてはどうでしょうか。 ○環境省小林光自然環境局長 狩猟につきましては、従来、御指摘のとおり、一般的にはですが、狩猟者登録を受けて、狩猟期間の中で法定猟法により狩猟鳥獣を捕獲するというふうに解釈をされておりましたが、現在の鳥獣保護法、狩猟に関する定義というのはなくて、狩猟をなさんとする者は登録を受くべしというふうに書かれているにすぎないということでございまして、今回、法律を現代化するに当たって、狩猟を定義する必要があるという法制局からも指摘がございまして、法律上、先ほど申し上げました狩猟鳥獣と法定猟法の二つの要素を用いて定義をしたところでございます。 御指摘の点につきましては、まず狩猟という行為自身の性格でございますけれども、狩猟できる期間とか場所により変わるものではないということで、期間や場所の制約はむしろ狩猟の行為に対して鳥獣の保護の観点から加えられる制限と考えられること。それからまた、狩猟を定義するに当たっては、法制上、行為類型を特定する、つまり狩猟がどういう行為なのか、その範囲をはっきりさせておく必要があると。 そのため、狩猟ができる期間というのにつきましては、例えば今回の二条で狩猟期間の範囲が十月十五日から四月十五日と決まっていますけれども、十一条でその期間は環境大臣等が期間を限定したり延長したりすることができます。現行では、実際の狩猟ができる範囲は十一月十五日から二月十五日というふうに狭まっております。そういうことでございますとか、狩猟ができる可猟区域につきましても、鳥獣保護区や休猟区の指定に係る規定等によりましてその範囲が拡大したり縮小したりすると、そういうことができまして、一定の内容にならないということから、行為類型を特定するにはふさわしくないという判断にいたしまして今回の狩猟の定義になったものでございまして、狩猟の定義に期間とか区域を使わなかったということでございます。 なお、第九条の捕獲等に係る許可の制度ですとか狩猟制度に関する法の運用では、従来と同様の扱いとなるように規定を整備しておりまして、この定義によって、今回の狩猟という定義によって混乱が生じることはないというふうに考えてございます。 ○谷博之君 いろいろ法解釈上のそういう見解が出されたわけでありますが、この点については今後、次期の鳥獣保護法の改正の段階で再度この議論は詰めていきたいというふうに思っております。 それと、ちょっと私の手元にこの図式があるんですが、狩猟鳥獣というのは従来の狩猟の、いわゆる登録されている狩猟と、それと許可狩猟と、こう大きく拡大されているわけですが、それを今の御説明では、狩猟期間の外あるいは捕獲禁止の場所ということで、その部分をこの他の条文でそれをきちっと規定しているから従来どおりだと、こういう説明だと思いますが、これらについては、私は本来、この第二条のこの中に本来は明記すべきものではないかなというふうに思っておりますが、これは先ほど申しましたように、次の検討の時期にその内容を移したいと思っております。 それから、今申し上げました狩猟の定義によって、特に有害鳥獣駆除と学術捕獲が今まで以上に狩猟に依存するという、こういうことが起きてくるのではないかというふうに心配をしております。そして、公的な被害防止と保護管理を民間のこうした狩猟者に更にゆだねていくことにならないのかなと、こんな心配もしているんですが、この点についてはどうでしょうか。 ○環境省小林光自然環境局長 今回の法改正後も有害鳥獣駆除は従来と同様に捕獲の許可を必要とするものでございまして、スポーツハンティングにかかわる狩猟免許制度による捕獲の対象とはしておりません。したがいまして、議員御指摘のような有害鳥獣駆除とか学術研究用の捕獲がこれまで以上に狩猟に依存するということはないと考えています。 なお、先ほど先生御指摘のように、今回の改正法におきましても、この法施行までの間に、鳥獣行政担当者会議などの場を通じまして、地方自治体の行政担当者に法の周知徹底を図っていくことが必要だと考えてございまして、この場合、従来の狩猟を例えば登録狩猟と、それからそれ以外の有害鳥獣駆除とか学術研究用の捕獲を許可狩猟と呼ぶような、そんなようなことにいたしまして周知徹底を図り、関係者の間で誤解や混乱が生じないようにしてまいりたいと思っております。 ○谷博之君 それじゃ関連してお伺いしますが、今年の一月から二年後の鳥獣保護法の改正をにらんで野生鳥獣保護管理検討会という組織が立ち上がって、今スタートしています。 このことについてちょっと二点お伺いしたいわけでありますが、特に、科学的なあるいは計画的なこういう保護管理を実際に現場で実施していくための具体的な、公的な方法について、この検討会ではどのように今議論されようとしておりますでしょうか。 ○環境省小林光自然環境局長 野生鳥獣保護管理検討会では、平成十一年度に行われた鳥獣法改正の際の附帯決議を踏まえまして、鳥獣保護及び狩猟の在り方について基本的な論点と対応の方向を早急に整備することにしております。 御指摘の科学的、計画的な保護管理の具体的な実施体制につきましては、この検討の中で、被害防止のための個体群管理をだれがどのような仕組みで行うべきかとか、登録狩猟の目的及び社会的役割、効果とは何か、そういった基本的な問題について主要論点に掲げてございまして、その方向、その対応の方向について幅広い議論を行うことにしております。 ○谷博之君 特に、この公的な方法についての検討ということで先ほど質問しましたけれども、いわゆる遊猟者による捕獲といいますかね、駆除というか、そういうことに頼らないやっぱり公的な方法について真剣にこの場で議論をしていっていただきたい。 そして、この検討会の在り方についてでありますが、これはいわゆるNGO団体の代表の方もこの検討会に入っておりますが、そういう委員として参加している以外のたくさんのNGOの団体の皆さん方の意見というものを、ここに十分これから反映さしていく必要があるんだろうというふうに思っているんですが、そういう意味での現場でのこの法の実効性を担保するという上からも、これをどのようにしていくかということをお伺いしたいと思いますが。 更にこれに付け加えますと、十六日のあの参考人質疑の中でも、猿の捕獲の問題についてが出てまいりましたけれども、これらは、現場のその市町村の担当者の方々が実際この鳥獣保護法の理解不足ということもあって、そういう問題も起きることもあるやに聞いております。 そして、そういう意味では、この法を作っていく上での高いプロセスを持って、しかも透明性を確保していくということからも、例えばパブコメとかヒアリングとか、そういうことも重ねていく必要があるだろうと思うんですが、これは三月二十一日にできた新生物多様性国家戦略の策定過程については、我々は十分その内容は評価をしておりますが、こういうことも含めてお答えをいただきたいと思います。 ○環境省小林光自然環境局長 野生鳥獣保護管理検討会におきましては、生物の分野ですとか農林業、経済、法律など幅広い分野の専門家の方々、それから自治体の関係者、またNGOの代表の方々にも入っていただきます。 それから、その後ですけれども、検討会は原則公開として実施しておりますし、議事概要、会議資料についても環境省のホームページに掲載をして、すべてオープンにしてやっております。 先生の御指摘のように、幅広くインターネットなども通じましてその内容について周知をしてまいりたいと思いますし、パブリックコメントなどを通じまして幅広い方々の御意見も賜りたいと思っています。 特に、そういう関係で、現場の自治体の職員などにもっと積極的な働き掛け、例えば会議を通じてですとか、通知を末端まで行き届くように出すとか、そういうことでも対応してまいりたいと思っております。 ○谷博之君 是非そういうことで、ひとつ前向きの御取組をいただきたいと思います。 次に、先ほど私ずっと指摘しましたが、狩猟の定義がいろいろ議論があった。それから、今申し上げたようなこの法の周知徹底についての、特に市町村への意見を聞いたり、業界関係者に対するそういう意見も聞いて、内容を徹底させるという、こういうことについては非常にこれから大事なことだと思っていますが、そういうものの将来の見通しも含めて、先日の委員会の質疑の中で、二年後にこの鳥獣保護法の改正を必ず行うというふうな発言がありましたが、この点について、もう一度念を押して、御答弁をいただきたいと思います。 ○環境省小林光自然環境局長 現在、先ほど申し上げましたその野生鳥獣保護管理検討会におきまして、鳥獣保護及び狩猟の在り方について総合的な検討を行っているところでございます。 この検討会でも特定鳥獣保護管理計画の策定状況、よくまだ十分、不十分なところありますので、それを見定めまして、フォローアップにおおむね二年くらい掛かるだろうということで、必要があれば法改正の視野も置いて検討を、鋭意検討を進めてまいりたいと思っていますし、また、今御指摘の点でございますが、具体的な見直しの中で、必要があれば狩猟の定義ということも併せて検討してまいりたいと思っております。 ○谷博之君 是非前向きに、しかも抜本的な改正を是非期待しておきたいと思っております。 それから、それに関連をして二つお伺いしますが、一つは、今回の改正によっても、この鳥獣保護法という法律は、特に鳥獣の保護というよりはむしろ従来型の狩猟の管理法、こういう意味合いを持った法として今まで位置付けられてきたんだろうというように思うんですが、そういった観点を変えて、あるいはそういう限界をやっぱり考えたときに、将来の包括的な野生生物保護法という法律をやっぱり見据えた、そういうふうなこれから動きをしていかなきゃいけないんじゃないかというふうに思うんです。 それからもう一つは、この新生物多様性国家戦略に基づいた種の保存法の見直しですね、これについても、その種の拡大とかあるいはその地域の拡大とか、そういうことも見直していく必要があるんだろうと思うんです。 これらについての、今回はその作業の第一歩だというふうに我々は位置付けをしたいわけでありますが、こういうことについてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。 ○環境省小林光自然環境局長 今回の鳥獣保護法改正につきましては、狩猟免許の欠格事由の見直しをきっかけに行ったものでございまして、基本的には現行法の考え方、仕組みを踏襲しております。 そういうことで、平仮名書き、口語体に条文を改めまして、構成についても再整理を行ったということでございまして、その上で目的規定に生物多様性の確保というのを明示したということで所要の対策を行う。例えば、水鳥の鉛中毒防止のための措置などの施策を盛り込んだということでございます。 平成十一年改正時の附帯決議の対応を含めまして、今後鋭意検討を進め、議員御指摘の野生生物保護法につきましても今後の課題としてとらえていきたいと考えてございます。総合的な検討を一層促進いたしたいと思っています。 また、種の保存法につきましては、現時点では、制度的な改正といいましょうか、法律を改正しまして制度的なところで何か問題があるというふうには考えておりません。現段階では、現在の法律に基づいて着実に種の保存に関する施策を進めていくことが必要だと、重要だと考えているところでございますが、今後、いろんな施策を進めていく中で法改正によって措置しなければならない事項が出てきた場合には、関係する省庁とも連携して対応、検討を進めてまいる所存でございます。 ○谷博之君 いろいろ、条文上の問題、そしてこれからの鳥獣保護法の改正を今回スタートにして将来のそうした様々な動きについて質問をしてまいりましたが、もう一点、八十条の問題についてお伺いをしたいと思っています。 具体的にはトドの問題でありますけれども、北海道の海獣談話会という会がございまして、これは北海道大学や帯広畜産大学のいわゆる海洋哺乳類の研究グループの皆さん方が五十名ほどで作っておられる会なんですが、この方々から、このトドについて八十条を適用すべきではない、つまりトドを鳥獣保護法の対象種として保護管理すべきではないか、こういうふうな指摘を受けておりますが、この点について、まず水産庁にお伺いしたいんですが、トドの今の現状ですね、どのぐらいの頭数があって、どのような今漁業との関係で対応されておられるか、その点について御説明いただきたいと思います。 ○水産庁弓削志郎増殖推進部長 トドについてのお尋ねでございますけれども、まず、トドにつきましては、環境省のレッドデータブックによれば、現在、トドは絶滅の危機に瀕している種ではなく、適切な管理を行わなければ絶滅の危険が増大する種に指定されているところでございます。 一方、北海道沿岸においてはトドによる定置網及び刺し網の漁具被害が発生しており、北海道庁からの報告によれば年間十億円以上の漁業被害を生じているところでございます。これに対して水産庁は、定置網に対する強化網の導入、それから刺し網からのトドの忌避技術、トドが網を避けるということの忌避でございますけれども、忌避技術の開発の調査研究等を実施し、トドによる漁業被害の防止に努めるとともに、漁業法に基づく捕獲枠を設定しまして管理にも努めてきております。 このように、トドに対しては漁業法に基づく適切な管理を行っていることから、鳥獣保護法の適用対象としないこととしているものでございまして、水産庁としては引き続き希少生物であるトドと漁業との共存を図ってまいりたいという考えでございます。 ○谷博之君 私の質問に対する答えがちょっと不足していたように思いますが、具体的にトドの現在の頭数とか、あるいはそれがどういうふうな捕獲、駆除、管理されているかという、この点についての御答弁は重ねてお伺いしたいと思いますが。 ○水産庁弓削志郎増殖推進部長 トドについては、生息地がロシアの地域、日本に、北海道に来遊するトドについてはロシアの地域ですので、正確な資源量については今データを持ち合わせておりませんけれども、私ども、生態調査を行っておりまして、毎年の来遊観測を行っております。 現在、昨年の日本海側の調査地点の観測によれば約四百二十頭の来遊が見られ、最近十年間の傾向として日本海沿岸における来遊頭数は増加傾向にあるという研究者の報告を受けているところでございます。 ○谷博之君 この点について少し詳しく質問をしたいと思うんですが、今申されたその研究者というのはどこのどういうところでそれは研究、調査されたんでしょうか。 ○水産庁弓削志郎増殖推進部長 北海道大学の桜井教授でございます。 ○谷博之君 先ほど、私、冒頭申し上げましたが、北海道海獣談話会という会がございますが、この団体からのいろんな私はお話も聞いたり、いろいろヒアリングをしておりますけれども、桜井先生のその調査も話を聞いております。 それで、この桜井先生が、昨年ですか、調査をされた。この調査については、この北海道海獣談話会のメンバーが全部協力して実際の調査に当たっている。調査というのは第一線で調査するわけですから、特定のグループがそのグループだけで調査するということではなくて、いろんな学者、研究者の方が一緒になってやっているわけですね。そういう人たちの中の話ということで聞いておりますと、例えば、実際、空の上から、陸上から、それで海の上から、船の上から調査するということもありましょう。それから、漁民の皆さん方からの調査やアンケートで頭数をある程度調べるということもあると思うんですが、どうもその中に一つは重複が見られるということがありますね。 いろんな方々が見るわけですから、一頭を二頭、三頭として勘定するということもあると思うんです。あるいはまた、駆除するときに射殺することによってそのトドが水没します。これらについて、実際その陸揚げした死体よりも二倍、三倍のそういう水没した死体があるんではないかということも言われていまして、そういういろんなことを考えると、一概にここ十年間増えているというふうなことには言えないんじゃないかというふうに私は思うんですが、その辺はどうなんでしょうか、根拠として。 ○水産庁弓削志郎増殖推進部長 先ほど私がお話しした話でございますけれども、今年の四月三日の日本水産学会で報告をされておりますけれども、北海道日本海中部へのトドの個体数については過去十年間で増加したという学会での報告でございます。 また、捕獲のときに陸揚げされずに水没している部分があるのではないかという御指摘でございますけれども、若干そういったものがあることはあるというふうに考えておりますけれども、それが二倍から三倍になっているというふうな数字ではないというふうに認識しているところであります。 ○谷博之君 駆除ということで年間百十六頭、これは過去五年間のデータを基にその頭数を決めて今駆除しておりますが、大変これは、先ほどの部長の答弁ではいわゆる漁業法によって適切な管理をしている、しかもトドは漁業に大変な被害を与えるということで、これは当然適切な駆除、管理が必要なんだと、こういうふうな答弁でありますけれども、しかし、大局的な考え方で是非見ていただきたいのは、間違いなく一九六〇年代、もう今から四十年前ですが、当時は二万頭はトドがいただろうと、こういうふうに言われていますが、現在、この北海道の、先ほど申し上げました海獣談話会の特に石名坂豪先生を中心にしたこの人たちの研究調査では、四百頭プラスアルファではないかというふうに言われています。しかも、北海道は地域によってトドの、あれは来遊するわけですね。いわゆるその生息地というのはロシアの側であって、それが越冬を兼ねて日本の北海道に来遊するということですから、そういう意味では、どちらかというと本拠地はロシアの方にあるわけです、それがこちらに来るわけですから。そういう点では、この北海道に来るトドを駆除するというか、そういう管理するということは、むしろ全体としてそれは私は見るべきものではないのかというふうに思っています。 そういう点で、先ほどいわゆるその漁業法によって適切に管理されているということでありますが、これは私は、ロシア、アメリカは正にその絶滅危惧種ということで非常に、私は、今慎重にこのトドについては扱いをしているという国際的な流れからしても、私は、そのトドとその漁業者あるいは漁業関係者とのいわゆる管理と保護を、やはり共生していく、そういう対応というものがこれから必要になってくるんだろうと思うんですが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。 ○水産庁弓削志郎増殖推進部長 水産庁といたしましても、先ほど答弁しましたように、トドが絶滅危惧種という危機的な状況にあるというふうには考えておりませんけれども、希少種であるということは確かでございますので、そういった意味で漁業とこういう希少生物であるトドとの共存共生というのを図ってまいりたいというふうに考えております。 そのために、必要な生態調査を今後とも続けるとともに、漁具被害をできるだけ減少させるためのいろいろな技術開発、そういったものを進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。 ○谷博之君 今の議論について環境省の方でもお聞きしたと思うんですが、三年前の鳥獣保護法の改正のときに、いわゆるシカやクマなどに、いわゆる農林業の被害ということでこういうふうな野生生物に対して、それを保全と駆除というか、それを両立させるためのいわゆる特定鳥獣保護管理計画、こういう制度が実はできてまいりました。 今の説明によると、これは漁業法によってということでありますけれども、当然これは水産庁だけではなくて環境省もこの問題には私はかかわりを持っていくべきであるというふうに思っていまして、この制度にこの問題を位置付けるということについてはどういうふうに考えておりますか。 ○環境省小林光自然環境局長 今御説明ありましたように、トドにつきましては漁業法で年間の捕獲頭数が制限をされている、それからまた水産庁により混獲防止技術の調査研究ということもされているということでございますので、今回の鳥獣保護法の改正においても従来どおり本法の対象にしないというふうに考えております。 環境省としましても、今後、トドの生息状況とかそういうことにつきまして、水産庁、専門家とも連携を密にしまして生息状況に関する情報を把握したりするなどして関心を払って、必要に応じて水産庁に対しても助言を行っていきたいと思っております。 ○谷博之君 時間の関係でちょっと、それ以上はもうできませんが、ただ、一つだけ要望させていただきたいんですが、水産庁の方の先ほどの答弁、最後の御答弁を前向きに受け止めさせていただきますが、少なくともこのトドについては間違いなく減少してきているというふうに我々は認識しております。先ほど増えているというふうな御答弁もありましたが、それは時間がありませんから、そのデータはこちらにありますけれども、お見せしません、できません。ただ、そういう中で、まず一つは、その認識をもう一度しっかり、科学的なデータでしっかり持っていただきたいということを一つ要望しておきたい。 そして、どうしても漁業の面からすると、言うならばトドを適切に管理あるいは頭数を減らしていく、駆除するという視点に立ちがちでありますけれども、そのための漁業法としてこのトドが位置付けられるとすれば将来にわたって当分百十六頭が毎年射殺されていくわけですから、こういう点については私は必ず見直しなり検討を加えていただきたい、このことを強く要望しておきたいと思います。 それから、環境省の方には、鳥獣保護法の適用を待たずに是非今からでも、さっき局長答弁ありましたけれども、そうした水産庁と連携を取って前向きのひとつこのトドに対する対応を是非しっかりやっていただきたいと、このように要望しておきたいと思います。 それから次に、カワウの問題について一点だけお伺いしておきたいんですが、これは前回私、質問をいたしまして、その対策マニュアルの作成ということで御答弁をいただきましたけれども、このカワウについては、御案内のとおり都道府県がその対応を今しているわけですけれども、鳥ですから県をまたいでどんどん広域に飛来するということで、とても都道府県だけではこの対応ができかねるということを、都道府県の担当責任者からはそういう声を私どもよく聞きます。 したがって、国による広域の特定鳥獣保護管理計画、これをカワウについても策定する必要があるんじゃないか。そしてまた、都道府県が行う基礎調査とかあるいは保護管理の技術開発、こういったものに対して予算的なものも含めて十分国としても対応していく必要があるんじゃないかというふうに思っておりますが、これについてのお考えを伺います。 ○環境省小林光自然環境局長 カワウの保護管理につきましてですが、環境省では平成十二年度より国内移動状況の把握ですとか個体群管理のための手法等の検討を実施し、十四年度から特定鳥獣保護管理計画策定のための技術マニュアルの作成に向けて骨子の検討など更に調査を進めることにしてございます。 広域的に移動するカワウの被害につきましては、やはり現場に近いところにいます自治体、隣接する又は関連する自治体が一体となって取り組むことが効果的であるというふうに認識しておりまして、環境省としましても、自治体の連携が的確に進められるように特定鳥獣保護管理計画技術マニュアルの内容を工夫しますとともに、自治体が一体的に取り組みやすくなるような体制作りなどについて水産庁ですとか関係自治体と調整してまいりたいと思っています。 環境省としましては、カワウを始めとして特定鳥獣保護管理計画の策定に関しまして、引き続き技術的な面又は財政的な面での支援の充実に努めてまいりたいと思っております。 ○谷博之君 もう一点、条文上の問題で、第九条の問題について重ねてお伺いしておきますが、九条の問題のうちの特に愛玩飼養目的のいわゆる捕獲許可についてでありますが、この九条の条文の中に特にその他環境省令で定める目的として想定しているものがありますけれども、この内容について、まず詳しく説明いただきたいと思います。 ○環境省小林光自然環境局長 今回の法律の第九条の鳥獣の捕獲の許可ができるその目的といたしまして、例えば鳥獣行政担当職員が職務上の必要で捕獲する場合ですとか、傷病鳥獣、傷付いた鳥獣を保護する目的で捕獲する場合などを定めたいと思っていまして、七項目ほど定めたいと思います。 この二つのほかに、動物園等の公共施設における飼育展示のための捕獲、それから愛玩飼養の目的で、メジロ、ホオジロだけですか、それを捕獲する場合、それから、鳥獣が、例えばキジなんですけれども人工繁殖を行っていますが、遺伝的劣化を防止するために新しい血を導入するというための遺伝的劣化防止のための捕獲、それから、ウという伝統文化があります、ウ飼いという伝統文化がありますけれども、それのためのウの捕獲、それから移入種駆除のための捕獲、以上七項目ですね、を想定をしておりまして、これは現行の運用において許可が受けられる目的としているものと変わらないと、現行どおりの目的を定めたいと思っております。 ○谷博之君 環境大臣が昨年の、平成十三年の一月に第九次鳥獣保護事業計画の基準ということを告示いたしましたけれども、この内容については一言で言うならば鳥獣は本来自然のままに保護すべきであるという、こういう一つの視点を持った告示内容だと思います。そのことによって、いわゆる捕獲規制の強化、いわゆる飼養のための捕獲規制の強化に努めるものとすると、鳥類の乱獲を助長するおそれが、結局乱獲によって正にこの鳥獣が本来自然のままに保護すべき状態というものが大変危惧されると。しかも、飼養鳥獣ということでそこに関係が出てくるわけですけれども、いわゆるこの第九次の鳥獣保護事業計画のこの基準の理念に基づいて、いわゆる愛玩飼養を認めないというふうな考え方を取っている県もあるやに聞いておりまして、そういうことからすると、捕獲の目的として今回環境省があえて愛玩飼養を特別に定めたこの理由は今の説明ではちょっと出なかったものですから、重ねてお伺いしたいと思います。 ○環境省小林光自然環境局長 現在、愛玩飼養を認めないということで、一切認めないという県が五道県出てきております。 ただ、我が国には古くから鳥を飼ってその鳴き声を楽しむというふうな愛玩飼養の習慣がございまして、環境省としましても野鳥、野にある鳥はは野に置きたいと、こういうふうに思っておるんですが、そういう古くからの伝統というのがございまして、実は徐々に愛玩飼養の捕獲は対象を絞ってまいりまして、現在は平成十一年にそれまで四種だった、メジロ、ホオジロ、マヒワ、ウソという四種でありましたけれども、平成十一年度にメジロ、ホオジロの二種に限るということで徐々に愛玩飼養を減らしてきている、許可を減らしてきているというふうな状況でございます。 今回の改正に際しましては、メジロ、ホオジロの生息状況、それから捕獲許可の状況を勘案しまして、捕獲目的の一つとして当面愛玩飼養の位置付けをしたところでございます。 これにつきましても、無限定ということではなくて、種類に限らず、どの種類でも一世帯一羽に限るというようなことも条件を付けておるところでございまして、徐々に愛玩飼養というのはなくしていきたいというふうには考えておりますが、直ちにはなかなか難しいという判断をしているところでございます。 ○谷博之君 今、四種類、四種が二種というふうに、二種類になったということで確かに種類は減ったわけですが、実際のその全国の許可件数、これは増えているというふうに聞いているんですが、この点はどうでしょう。 ○環境省小林光自然環境局長 捕獲数ですが、本当に近年のことでいくと確かにおっしゃるとおりです。数字、捕獲数の、愛玩飼養目的での捕獲の数は、平成九年で千四百八、平成十年で千七百五十八、平成十一年で二千八百九十五でちょっと急に増えておりましたけれども、実は平成元年のときに比べると、もう極端に減っているというのは事実でございます。 環境省としましても、先ほど申し上げましたように、野鳥は本来自然のままにというふうに考えてございまして、第九次の基準でもそのように指示したところでございますので、生息状況とか捕獲状況を適切に把握しながら、捕獲、乱獲とか違法捕獲が生じないようにきちっとした管理で当面対応していきたいと思っております。 ○谷博之君 是非この許可件数もいわゆる減らす方向で我々は要望していきたいというふうに思っておりますが、特に十一日のこの委員会で同僚議員が質問した中で、野生の鳥を飼う愛玩飼養というこのものを法の下で先ほども御答弁ありましたように限定して認めているということですね。しかし、なお違法な飼養があって、取締り等監視もしようということも御答弁されております。 そういう中で、私たちは今回のこの改正を機にして、いわゆる愛玩飼養を目的とした許可にはできる限りこれを将来解消するぐらいの気持ちで強い見直しを是非していっていただきたいと思うんですが、その辺の御決意はどうでしょうか。 ○環境省小林光自然環境局長 ただいま私どもで作って検討しております検討会におきまして、愛玩飼養の在り方について議論を深めてまいりたいと思います。その過程の中で対応を検討してまいりたいと思っております。 ○谷博之君 次に移ります。 いわゆる野生鳥獣の中で、傷を受けた、傷付いたそういういわゆる傷病鳥獣の救護といいますか、保護といいますか、この問題が今回の法律の改正の中、あるいは第九次の鳥獣保護事業計画に盛られておりますけれども、この対応については全国の都道府県の中で鳥獣保護センター、こういうものを設置して取り組んでいる都道府県が相当数あるように聞いておりますが、その実態と、それから、そこに専門家としての獣医を含めたそういう職員の配置、そういったものがどのようになっているか、お伺いしたいと思います。 ○環境省小林光自然環境局長 鳥獣保護センターでございますけれども、現在二十五の都府県に設置されております。鳥獣保護センターを中心としまして、地元の獣医師団体ですとか、動物園ですとか、自然保護団体と連携して傷付いた鳥獣の救護に努めているということで、それらの関係者がネットワークを形成して取り組んでいるところでございます。 環境省の場合も、水鳥が油汚染で汚れたというようなことに対応するために、一九九九年に東京の日野市に水鳥救護センターを拠点としまして対応できるような体制を作ってございまして、汚染した水鳥の救護技術に関する研修ですとか、情報の収集、また必要な資機材がいつでも配置できるようなストックを設けているというような形でございます。 ○谷博之君 全国の都道府県で約半分程度の都道府県では設置されているということ。これは、その趣旨については時間がありませんから多くは申し上げられませんが、野生生物のいわゆるそういう触れ合いとか、あるいは環境教育とか、そういう場に非常に私はこのセンターはこれから役に立っていくというふうに思っていまして、しかもそれが傷付いた鳥獣の、もう一度野にそれを帰すという、そういう意味合いとか、あるいはどうしてもそうできない鳥獣を里親を見付けて、飼い主を見付けてそれで保護してもらうとか、いろんなこれから方法はあると思うんですが。 しかし、それにしてもこのセンターというのは、都道府県が中心になって、栃木県で言えば、私どもの県で言えば県民の森というところにそういうセンターができておりますけれども、まだまだ数も十分ではない。しかもそれは、財政的には都道府県が負担をしてやっているということですから、そういう意味での財政的な支援とか、あるいはそこに携わっている職員の方々ないしは、そのセンターを支えていくところのいわゆる民間のNGOの方々の全国的なネットワークというのも今作られようとしております。 そういうふうな動きについて、このネットワークについては余り行政がこれを固めていくのではなくて、それを周りからやはり支えていく、そういう体制も含めてこれから取っていく必要があると思うんですが、そういう意味の都道府県のそういう設置を増やしていくこと、あるいはそのセンターの内容を充実させるための財政的な支援も含めて、どのように考えておられますでしょうか。 ○環境省小林光自然環境局長 獣医師とかボランティア等によりまして、傷病鳥獣の救護に当たるネットワークが整備されております。 この自発的な活動というのは、傷病鳥獣救護の最前線で非常に重要な役割を果たしていると思っております。そのため、先ほど御説明したように、大規模でまた広域にわたる油汚染事故の発生に対する措置とかそういうことなどには、研修の実施とか、資機材の供給とか、提供とか、情報交換ということで努めてございます。 今後、そのネットワークに対する具体的な支援策、傷病、鳥類保護センターの設置に対する支援策についても、どうしたら、在り方、役割、国と地方自治体の役割分担、そういうことを含めまして検討をさせていただきたいと思います。 ○谷博之君 それでは次に移ります。 私は、先日の委員会で沖縄北部の山原地域の国立公園化ということについて質問をいたしましたが、その問題に関連をして、あの地域で一つ今起きている問題として是非お伺いしたいことがございまして、それは、沖縄北部の山原にクイナが生息しておりまして、いわゆるヤンバルクイナという鳥ですが、これは飛ぶことができない鳥でありまして、正に希少なそういう鳥でありますけれども、これが非常に今絶滅に瀕しようとしている。 その理由として挙げられているのが、いわゆる人間の責任によって放置された猫ですね、野猫あるいはマングースといった、そういうふうな動物によってそのクイナが捕まえられているんじゃないかという、こういうふうなことが言われておりますけれども、こういうふうな沖縄北部における野猫によるヤンバルクイナ等の野生生物への被害問題、これは非常に緊急性があると思いますけれども、この辺の実態、そして特に現地の環境省の沖縄地区自然保護事務所等の取組についてどのようになっているか、お伺いしたいと思います。 ○環境省小林光自然環境局長 沖縄の山原地区につきましては、ヤンバルクイナですとかノグチゲラですとか、この地域でしか見られない固有の生物が生息する非常に特異な生態系を有している、こういうふうに思っておりまして、その地域にマングースですとか野猫が入ってその希少な固有な動物を捕食しているというふうな事実が指摘されております。昨年、猫のふんからヤンバルクイナの羽毛が確認されておりまして、猫によるヤンバルクイナへの影響というのは種の絶滅をもたらすおそれがあるものとして私どもも大変心配してございます。 そこで、移入種動物の対策事業というのをやっておりまして、今年の一月から約六十日間、捕獲作業をしておりまして、わなを仕掛けてマングースとか猫を捕獲をする、こういうような事業をやってございます。 ○谷博之君 この問題は、非常に動物愛護団体からは野猫の捕獲についていろんな意見も出ております。 問題は、今申し上げましたように、いわゆる野良猫化したそういう問題、特に人間が飼っていた犬や猫をその地域でこれを捨てていくという、こういうふうなことも原因の一つのように聞いています。結果として、そういうことを防止するための現地における立て看板を立てたりいろんなそういう努力はされているようでありますけれども、まだまだこれは十分とは言えない問題もあります。一方では、その捕獲した猫を、それを引き取って保護したいという、そういう愛護団体の人たちの動きもあることも事実です。非常にこれは悩ましい問題なんですけれども。 そこで、特に大臣にお伺いしたいんですけれども、今年の三月二十二日に開催された第四回の中央環境審議会の動物愛護部会、ここで特に家庭動物等の飼養及び保管に関する基準というものをここでまとめて答申されているというふうに聞いておるんですが、そういうものを受けて、こういう新しい家庭動物の飼養基準の普及啓発、あるいは特に沖縄ではこういう取組しているわけですから、他県に先駆けたこういう沖縄の取組に対して、これを環境省としてもやはり助言をしたりあるいは積極的に協力をしていくということも必要だと思うんですが、これらについてどのようにお考えでしょうか。 ○国務大臣(大木浩君) 今は特に沖縄の問題でございますが、沖縄に限らず、ペット動物が捨てられるとそれが野生化していろいろ問題を起こすということは大変に遺憾な状況でありまして、もちろん勝手にペット動物を捨てるということについては動物愛護管理法等で罰則もあるわけですけれども、捨てたところだけを捕捉してどうかするということじゃなくて、平生からどういうふうに飼育して、それからまたちゃんと管理をしてもらうというようなことで、今お話しのとおりにまた中央環境審議会の方でもいろいろと御意見をいただいておりますから、これを現実に具体的にどういうふうにこれから徹底していくか、各地の現状もしっかりと見ながらひとつまたやらせていきたい、いろいろと実際のやり方を検討してまいりたいと思っております。 今の中環審の答申が出ておりますことは十分承知しておりますので、それに基づいて、またこれからひとつ関係の地方団体とも協力しながらひとつ施策を進めてまいりたいというふうに考えております。 ○谷博之君 今の大臣の答弁、前向きに受け止めさせていただきまして、是非ひとつ、この問題は大変深刻な問題になりつつあるというふうに聞いておりますので、是非前向きの取組をいただきたいと思っております。 次に、現在オランダのハーグで開かれている第六回生物多様性条約締結国会議というのが行われておりまして、あした十九日に外来種に対する指針の最終取りまとめが発表されるというふうに聞いております。これを受けて、特に我が国の外来種対策の法整備というものを進めるべきではないかというふうに考えているんですが、そのために特に省庁間の横断的なやはりそういう検討の場、これは環境省を中心にしてやっぱりそういう場もこれから作っていかなきゃいけないんじゃないかというふうに思うんですが、これについてのお考えはどのようになっていましょうか。 ○環境省小林光自然環境局長 外来種問題への対応に関しまして、環境省では平成十二年度から移入種検討会というのを設けまして、移入種問題の全体像の把握と今後の取組の方向性について検討を行っているところでございます。また、昨年十二月に総合規制改革会議の中におきまして答申が出されまして、外来種対策の在り方に係る検討を十四年度中に行うことと、こういう指摘がされたところでございます。一方で、また先生御指摘のように、現在、生物多様性条約の締約国会議が開催されてございまして、間もなく外来種に関する原則指針が出されるということもありますので、総合規制改革会議の答申も踏まえまして、環境省としては、十四年度中に新たな規制制度の必要性も含めまして、外来種対策の在り方について検討することにしてまいりたいと思っています。 外来種に関する問題は、本当に多くの関係省庁がございますので、検討に際しましては、それらの省庁との連携を密にしまして対応策を検討してまいりたいと思っております。 ○谷博之君 それでは、最後の質問したいと思いますが、大臣に決意を含めてお伺いしたいわけでありますが、今回の改正法のこれからの適切な運用、それから同時並行して、前回改正時のときに付けられた附帯決議、これに基づく抜本的な法改正への取組、この点について大臣の御決意をひとつお聞かせいただきたいと思います。 ○国務大臣(大木浩君) 今回、この新しい改正法案を出させていただいたわけでございますけれども、三年前ですか、以来、いろいろと御要望もあるわけでございまして、附帯決議もたくさん出されておるということでありまして、こういったものについて、正直申し上げまして、十分にできたもの、まだ目下進行中のもの、いろいろございます。 しかし、これはやはり現在の状況を考えますと、もっともっとこれから引き続き充実させてまいりたいというふうに考えておりますので、自然環境局長、いろんな問題を抱えていまして、いろんな、何といいますか諮問委員会作っていますけれども、特にこの問題につきましても諮問委員会作りまして、もう早急にひとつどういうことができるかということを検討してもらっておりますので、いつまでもただただ勉強ということではなくて、逐次また法を充実するための勉強を進めますし、いずれ時期を見て法改正という状況になれば、またひとつお願いしたいと思っております。 それからもう一つは、私どもはかねがね野生生物保護法についての法制化について御指摘をしてまいりましたが、これは環境省にそのことを求めるということと同時に、我々自身がそういうふうなものを、民主党としてもそういうものをこれから視野に入れたそういう取組というものをしていきたいと思っておりまして、これらも今後の議論の中で、是非いろんな意味で議論をし合って、より良いそういう新しい法律を作るためにも我々も努力をしていきたいというふうに思っております。 もう一点、昨日の日経新聞の夕刊にちょっと出ておりましたけれども、環境省が今回、新法として来年度制定する環境保全活動推進法、こういう法律を作られるということが新聞報道でされておりました。この中身は、特に環境問題に対する国民の取組というか、そういう声が、非常に意識が高くなっている、そういうものに対する国民の自発的な行動を後押しをするために一つのそういうNGOに優遇税制などを盛り込んだ新法を作るということでありまして、このように報道されております。 こういうふうな動きは、これから特に、先ほど申し上げましたように、広く国民のこれから環境問題に対する、あるいは野生生物を始めとするこの場で議論されているような問題について非常に関心を持っている方々の活動の支援にもつながっていくことだと思っておりまして、是非こうした人たちの声を大切にしていくためにもこうした法律についてこれからも我々は注目をして見ていきたいというふうに考えております。 いろいろ申し上げまして、私の質問を以上で終わります。ありがとうございました。 |