2002年3月19日
154-参-環境委員会-2号 2002年03月19日(未定稿)
○委員長(堀利和君) ただいまから環境委員会を再開いたします。
休憩前に引き続き、環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政の基本施策に関する件及び公害等調整委員会の業務等に関する件について質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
○谷博之君 私は、民主党・新緑風会の谷博之でございます。
早速でございますが、質問に入らせていただきたいと思います。質問項目が多いものですから、答弁の方は簡潔にお答えをいただきたいと思っております。
質問のまず第一は、産業廃棄物の最終処分場の施設確保に関する質問でございまして、これは先日の大臣の所信表明の中にもありましたように、廃棄物に関する行政が大変今重要な段階に入っているということを大臣は所信表明で御指摘をいたしております。そしてまた、今月の十五日に第三回の産業廃棄物行政に関する懇談会というのが環境省で行われまして、そしてその中で、特に今日的な廃棄物行政についての議論が今されております。
振り返りますと、平成九年の廃棄物処理法の改正で一部その条件を緩和したにもかかわらず、依然として都道府県では住民同意による施設づくりというものがその条件となっている県もございます。その結果として、こうした最終処分場がなかなかできないというようなこともあるわけです。
また一方では、ごみの広域化ということで、非常に広域にわたること、あるいはほかの県からごみが、廃棄物が流入するということ、こういうことについての関係とか、あるいは国と地方とのそういう役割分担についてどうするかということについてもまだまだその課題がたくさんあるというふうなことでありまして、どうもそういうものを手直しをするというか、見直しをするという目的を持ってこの懇談会が開かれているのではないかというふうに我々は実は推察をしているわけでありますが。
そこで、大臣にお伺いをいたしたいんでありますけれども、そういう流れの中で、今回、私どもは六回ほどこの懇談会を六月ぐらいまで掛けてやるということで聞いておりますが、いわゆる平成九年の廃棄物処理法の改正の後、今日こうした懇談会を設置したその経過と、そしてまたいろんな条件といいますか、要件をこの改正によってすることによって、その処分場の設置を推進しようというふうなことがあるのかもしれませんが、それによって現実に住民のいろんな理解というものが得られたのかどうなのか、この点についてまず最初にお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 今、谷委員からいろいろと御質問ありまして、谷委員も従来からずっとこれには直接かかわっておられますので、私の手元にもいろいろとその平成九年以来の、平成九年の処理法の改正等々のいろいろとこの資料があるんですけれども、それは重複いたしますのであえて省略いたしまして、こういったその制度改正の一方でなお多くの都道府県で住民同意を求めているということでありまして、その両者の関係について、この一月から産業廃棄物行政に関する懇談会を開催しておると、これはもう先生が今おっしゃったとおりでありますが、ということで、我々としても都道府県からいろいろとヒアリングを行いながら、また今後の取組を検討してまいりたいと思っております。
そこで、特に今もお話しございました栃木県からは、住民同意の方式を見直し、自治会と事業者が協定を締結する方式を採用しているというようなこともお話がございましたので、こうした意見も参考にしつつ、懇談会で検討し、ひとつこの夏ごろまでに、今、事務方でも一生懸命やっておりますので、今後の方式についてまた一応のその方針を固めたいと考えております。
○谷博之君 今、大臣から御答弁がございましたが、ちょっとその点について私の方からもう少し説明をさせていただきながら、重ねてお伺いをいたしたいわけでありますが。
実は十五日のその懇談会で、兵庫県とかあるいは鹿児島県とか幾つかの県が現在のその取組の状況について意見を発表しておりますけれども、その中で栃木県は、平成八年に指導要綱を見直しまして、いわゆる個々の住民一人一人の同意書ということになれば金銭授受による様々な弊害等が起きるということで、これを地元半径五百メートルの区域の自治会や該当するところと協定を結んで、そしてその取組をしていこう、こういうふうな仕組みに変えてきました。
他方では、国は、先ほど言いましたように、平成九年に廃棄物処理法の改正をしたわけでありますけれども、具体的に栃木県はその後も住民同意ということ、つまり自治会との協定というこのスタンスをずっと続けています。残念ながら管理型の最終処分場はゼロなんですけれども、しかし、一方では、一つの廃棄物の最終処分場ができるということは、その施設を中心に、その近隣の住民がずっと長くその施設のそばに住んで、その運用を見守っていくわけでありますから、かなりこれはやはりその住民とのしっかりとしたコンセンサスを得ておかないとやはり問題が起きるだろうと。
こんなことで私自身としては、特に、一方では、この最終処分場によっていろんな民間の業者が入り込んでトラブルが起きたり、あるいはまた不法投棄による住民のいろんなごみに対する不信感というものを持っているわけでありまして、そういういろんなことの問題をまず、不法投棄の監視をしたり、あるいはそういう民間の業者のそういうふうないかがわしい部分をしっかりとこれを正しながら、そういうものを前提にして初めて私は住民との信頼を得るためのそういう土壌づくりというものはできるんじゃないかというふうに思っていまして、私はそういう点でこの栃木県のやっているようなやり方、これは栃木に限らず、私の調査では十数県の県で同じようなシステムを取っているというふうに聞いておりますけれども、こういう基本的な姿勢には私は賛成をしているものなんですが、大臣にその点についてのお考え方をもう一度お伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 今申し上げましたように、栃木県あるいはほかの方もあるかもしれませんが、栃木県を例にして申し上げますと、自治会と事業者というところで協定を結んできっちりとその話合いを進めるということで、これはもう十分に検討に値するあれでございますし、だんだんに何かいろんなところでやっぱり栃木等を参考にして議論もしておられるようでございますから、こういったものをどういうふうに上手に生かしていくかということは前向きに検討させていただきたいと思っております。
○谷博之君 それでは、その点につきましては要望ということでさせていただきたいと思います。
それでは次に、新生物多様性国家戦略のいわゆる見直し改定作業についてお伺いをしたいと思っておりますが、御案内のとおり、七年前にこの国家戦略ができまして、今回その改定作業が進んでおりまして、聞くところによりますと来週の三月二十五日に関係閣僚会議で決定がされるというふうに聞いております。
前回の国家戦略を作るに当たっては、いろんなその後批判がございましたけれども、例えば各省庁のそういう白書をただ並べただけじゃないかとか、そういういろんなこともありました。しかし、私自身率直な感じとしましては、今回の作業というのは、そういう中でもパブリックコメントをしっかり取ったり、あるいは環境省がリーダーシップを取って、特に第三部には包括的な基本方針というものもしっかりと盛られているということで、私はそれなりの環境省の果たしてきた今回の役割は評価をしたいというふうに思っています。
しかし、一方では、七年前の作業と比較して、あの当時は、いわゆる各省庁と全国のNGOの団体の代表が二度ほど意見交換をしたりして、直接そういうふうな声も聞いたということもあり、その点については今回はこの部分がなされていないというふうなこともあります。
そして、一番私自身が、自分も含めて反省しておりますのは、今回のこの新生物多様性国家戦略の改定作業に、どうも国会の議論というものがほとんどこれがなされなかったということは非常に残念なことでありますし、またそういう中で、世論の盛り上がりということについても関心ももう一つではないかというふうに思っております。
したがって、この重要な国家戦略の国民に対する周知徹底といいますか、そういうものをこれからどういうふうに図っていこうとしているか、大臣にお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 生物多様性の保全の問題、これはもう当然に政府ばかりじゃなくて、地方公共団体、事業者あるいは国民全般がそれぞれに共通の認識を持ってお互いに協力していくということが必要だと、これは抽象的に言えば全くそのとおりだと思います。
ということで、新生物多様性国家戦略、間もなく三月の二十七日にやることにしておりますので、それもまたひとつ見ていただきたいと思うわけでございます。
こういう問題はいつも、常にできるだけ国民の意見を取り入れてとか、よく聞いてということは全くそのとおりでございますが、取りあえず今、二十七日に向けて最終段階でやっておりますので、ひとつ取りあえずはこれ見ていただきまして、また別にこれ出たからといってそれで終わりというわけじゃございませんので、今後ともできるだけ、また。
どういう形でどういうふうにやっぱり国民の意見を十分に反映させるかということは、やり方もいろいろとあると思います。ですから、抽象的な、よく一生懸命聞きますということだけではなくて、こういう形でやったらいいんじゃないかというようなことは、またこれはひとつ随時御意見も出していただければ私どもも検討させていただきますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
○谷博之君 ちょっと私、日にち間違えまして、二十七日ということで関係閣僚会議で決定されそうでありますが。
そういう中で、私はもう少し突っ込んでお伺いをしたいわけでありますけれども、そういう、今の大臣が御答弁になったそういうものを、具体的に更に推し進めていく体制づくりということで、特に、環境省の中に現在、自然環境局、そしてその中に自然環境計画課という課がございますが、ここのこの体制を充実していきながら、そして特にこの国家戦略を専門に扱うようなそういうセクション、そういう部署というものをやはり私は今回作っていくべきではないかなというふうに思っておりまして、そこが実は各省庁の国家戦略を具体的に進めていく、そういうスタッフとの連携とかあるいはフォローアップをしていく、そういうことが私は必要ではないかなというふうに思っておりまして、是非、せっかく作る新生物多様性国家戦略のこの内容を、単に環境省だけではなくて他の省庁と連携を取るためにも、そういうふうな体制を環境省内部に作るということについて是非そのお考え方を重ねてお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 環境省が、環境庁から環境省になりまして、いろいろと大いに前向きにいろんな仕事をしろということの中で、体制は逐次強化しておりますが、何せまだ全体が、まだ人間の数も足りないし、いろいろと、行政組織としての環境省ということになりますとそれなりのいろいろな、何と申しますか、それぞれの人を置くとか局とか課を作るとかいろいろありまして、そういう意味では、現在まだまだ不十分だということは実は私も環境大臣としては感じておりますけれども、できるだけ、今もお話でございましたように、環境省中心になって一生懸命やりますけれども、できるだけまたよその省庁ともよく協力して、ただ御意見を聞くだけではなくて、本当の意味での協力体制を作りまして、目的を完成するために努力をしたいと思っております。
○谷博之君 是非、そういうことで前向きの御検討をお願いいたしたいと思っています。
それで、この国家戦略に関係しまして、午前中もちょっと議論が出ておりましたが、ブラックバスを始めとするいわゆる移入種の問題について関連をしてお伺いしたいわけでありますけれども、御存じのとおり、今回の国家戦略を策定する過程でたくさんのパブリックコメントが寄せられたと、件数にして約九百件ぐらいというふうに聞いておりますが、そのうちのかなりの部分が、ちょっと正確な数字は私はつかんでおりませんが、七百件ほどこのブラックバスに関連するそういう意見が寄せられたというふうに言われています。
この議論は、実は大きく二つに分かれておりまして、一つは、こういうバスの釣りのそういう経済的なメリットということを考えて、そこを優先してやるべきだという考え方と、それからもう一つは、いわゆる在来種とか現在の生態系に及ぼす影響は非常に大きいということで、これを駆除していく方向、これを取るべきだという、大きく議論が分かれておりますですね、これ、大臣も御存じだと思うんですが。
私自身は、いろんな考え方はあろうかと思いますが、いろんな研究書なんかを見ておりましても、やはり生態系に影響を与えていくということは、これは避けられないことではないかと思っておりまして、そういう点では、現在増え続けるこの生息数の拡大を抑制するとか、あるいは生息数を減らしていく方向というものも取っていく必要があるんではないかというふうに思っています。
特に、東日本の私たちの住むそういう栃木県もそうでありますが、渓流部までこういうバスが非常に増えてきておりまして、一番焦眉の急と言われているのは、言うならばコクチバスという魚だと言われております。
私は、こういう意味では、新生物多様性国家戦略、これは一つは、ここに一つの大きな象徴的な問題があるんだろうと思うんですけれども、こういうふうな経済的な利益というものをどう取り上げるか。一方では、生物多様性の価値というものをどういうふうにとらえていくか。この辺の整合性というものが非常に大きな課題になっているんだろうと思いまして、これらについてどのように整合性を図っていこうとしているのか、その点についての御説明をお願いいたしたいと思います。
○政府参考人(小林光君) 御説明申し上げます。
新しい生物多様性国家戦略では、ブラックバスを含めまして、移入種、外来種につきまして、これは地域の固有の生態系とか生物相に対する大きな脅威となる可能性がある、そういう表現にしてございます。また、水産資源の保護の観点からも、ブラックバス等の外来魚対策につきましては、生息域の拡大防止及び生息数の減少を図るということを基本として考えるという方向で今議論を進めているところでございます。
それで、実際に既に定着してしまった、ブラックバスが定着してしまった地域において、いろんな利用との調整の問題がありますけれども、基本的には、定着している地域での影響の程度とか種類とか、そういうものに応じてそれぞれ対応方針を個別に検討すべきというふうに考えてございます。
ただ、先生御指摘のとおり、絶滅のおそれのある種への影響ということも考えますと、生物多様性に対して不可逆的な影響を与えるというそういうことも想定されます。そういう場合、やっぱり利用との調整というのはなかなか難しい問題であると。そういう場合には、ブラックバスの排除ということも場所によって考えなきゃならないというふうに理解しております。
○谷博之君 大臣、実はこれは先週の衆議院の環境委員会でもこの話題が質問され、大臣も御答弁されておられます。いろいろとこれは先ほど申し上げましたように議論のあるところでありますが、例えばパブコメにそれだけの人たちが、かなりの方々が経済性を見越した、そういうふうなすみ分けによるそういうブラックバスとかそういうものの生息を認めるべきだというふうな声もあるようでありますが、私はパブコメの数で云々ということではなくて、今も局長が答弁されましたけれども、そういう慎重なひとつ対応で、ただ数が多いからということだけでは御判断をされないで、ひとつ慎重な対応をこれからしていきたいというふうに思っておりまして、これはあえて大臣に御答弁は求めませんけれども、そういうことで強く要望させていただきたいと思います。
それから、次の問題でありますけれども、これまた非常に悩ましい問題の一つに、私どもの県では非常に頭痛の種になっておりますが、カワウという鳥がございます。これは皆様方も御案内かと思うんですけれども、これは古くは江戸湾にも飛んでいた鳥でありますが、生態系の変化によって内陸にどんどんどんどんその鳥が進出をしました。一番少ない時期には全国で二千羽ぐらいしかなかったんだろうと言われていますけれども、これが確認をしただけでも全国で五万羽を超えているというふうに言われております。
それで、このいわゆる鳥のいろんな与える影響というものが今出ておりまして、特に内水面魚に対して、アユとか様々なそういう川にすむあるいは湖にすむ魚たちがこのカワウの被害に遭っているということであります。
栃木県の例を申し上げますと、非常に被害は深刻になっておりまして、我が県には那珂川とか鬼怒川という川があるわけですが、この川のいわゆるアユに大変な被害が起きていると。また、いわゆる奥日光という地域までこうしたカワウがどんどん飛来をしていって、そこに巣を作ろうとしているという、こういう非常に大変な状況がございます。我々は、いろいろ関係する者、関係者が集まりまして、釣り人の視点からカワウを考える会という会まで、今月実は私たちの県でもそれを作っております。
そういういろんな中で、私どもは平成十二年度、十三年度に環境省やあるいは農水省を中心にこのカワウの被害の実態とかあるいはその対応についていろいろ御検討されているというふうに聞いておりますが、この点については十分な解決策がまだ見付かっていないというふうに私どもは報告を受けています。
一方では、鳥獣保護法の法律では、都道府県で特別鳥獣保護管理計画というものを策定をし、そしてその都道府県がそういうことに対応をしていくということになっているわけですが、このカワウが実はその対象になっていない、したがってこの計画は作れないというか作られていないというのが実態だと思っています。
そういう中で、栃木県、一番駆除している、多いのは滋賀県が一年間に八千羽以上駆除しているということですが、全体としては一万ちょっと。我が県は四百羽ぐらいしか駆除していませんけれども、そういうふうな栃木県に飛んできたカワウを駆除をしても、お隣の埼玉県はこのカワウは実はレッドデータブックに載っている危急種という、大変昔流の、ごくわずかな希少な鳥なんだという扱いを受けているわけですね。そうすると、鳥ですから羽が、飛んでいくと県を越えてどんどんどんどん行っちゃいます。そういうことで、このカワウの対策というのは、一つは県段階だけでこの対策を任せるのにはもう限界があるだろうというふうに思っています。
それからもう一点、特にカワウについては昨年の十一月の日本の野鳥の会の出している「野鳥」という本の中にも特集が出ておりますけれども、非常に、鳥獣保護の団体から言わせると、一方的にこれを駆除することについての疑問も実は出ておりまして、そういう点で、保護する方と管理する、つまり適切に駆除するというこの二つの考え方が非常に今、難しい状況にあるわけなんです。
したがって、こういうことについて、先ほど申し上げましたように、県単位の施策についてはもう限界があるということ、それから、今申し上げましたように、保護と管理というこの二つの大きな問題、これらについてどのように環境省と農水省は考えて今後の対応を取ろうとしているのか、この点についてそれぞれお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(小林光君) 先生御指摘のように、急激に増え過ぎたり急激に減ったり、そういうような鳥獣のある場合に科学的なそして計画的な保護管理をする、そういう制度を平成十一年の法改正で創設させていただきました。これ特定鳥獣保護管理計画と、こう申しますけれども、こういう制度を使いまして、これ、カワウに対しても都道府県知事が計画を立てることができます。現在、御指摘のように、カワウについて立てている県はございませんけれども、そういうことができますので、そういう計画を使っていただければと思っています。
また、関東ですと、関東各都県が、山梨、静岡も含めてですけれども、平成十一年に広域的な対応のためのカワウ情報連絡会というのを開きまして、カワウ対策、どういうふうにするかというようなことも勉強してございます。
そういうことがありますので、各都道府県、いろんな新しい計画制度とか連絡を通じてカワウの保護対策、科学的に、計画的にやっていただければと思っています。
環境省としましても、カワウによるいろんな内水面漁業に対する被害問題、都道府県が連携してできるように、それを支援するために平成十二年度から生息実態調査とかをやってございます。そういう調査を通じまして、技術、管理の技術マニュアルの作成など技術的な支援を行ってまいりたいと思っております。
○政府参考人(川口恭一君) カワウにつきましては、一方では環境の保全、保護等の面から慎重な対応も肝要とは考えますが、現実の問題としまして、カワウの食害被害というのは非常に深刻化しているというところもございます。そういう中で、私ども、カワウの食害の実態をきちんと調べるというようなことをやりながら、食害防止対策の検討を進めております。
あわせまして、一部においては、十二年度からでございますけれども、緊急的に地方公共団体あるいは漁協などが行う駆除についても助成、支援をしております。
いずれにしましても、今後とも、環境省始め関係都道府県あるいは関係機関と十分な連携をしながら効果的な食害防止対策について取り組んでまいりたいと、かように考えております。
○谷博之君 今度の国会にも鳥獣保護法の法律の一部改正の法案が出ておりますけれども、実は日本のそういう法律の中にはかなり年代の古い法律もございまして、どうも、例えば海にすむ哺乳類などがその法律に対象になっていなかったということで、今回それを入れるための改正というふうなこともその中に入っておりますけれども、このカワウについても、実は大変数が少ないときに希少な鳥として取り扱われた時代と、そして社会的ないろんな変化によってこれが増え続けていろんなところにいろんな被害をもたらしているという、こういうふうな一つの時代の変遷、社会の流れというものもあるわけですけれども、私はそういう中で、ただ単にすべて駆除しろということだけではありませんけれども、やはり適切な管理というか、そういうものがやっぱりあって鳥と人間との共生というものが成り立つのではないかなというふうに思ったりしております。
そういうことからしまして、特に大臣、こういう特に広域に移動する、鳥というのは広域に移動するわけですけれども、こういう鳥類とか、特に今回のカワウ等については率直に申し上げましてこれは地方任せということですね、都道府県でやりなさいよということですから。もう我々の県の県議会でももう毎回このことが本会議質問としてもう重要な質問になって、その都度、地元の新聞紙にこれを大きくにぎわしているという、こういうふうな社会的な問題もあり、したがって、その結果として、釣り人がそういうふうな自主的な大きな組織を作ってどうしようかということを研究しているということでありますから。しかも、いろんなそういう害を及ぼしているということも考えたときに、やっぱりこれは国の果たすべき一定の役割というものもあると思うんですね、これは環境省だけでなくて農水、水産庁も当然そうだと思いますが。こういう点で是非、今後、国の施策として積極的なひとつ取組をお願いをいたしたいと思っております。
それから、質問の最後になりますけれども、JBICとNEXIの環境ガイドラインに関する問題についてお伺いをいたしたいと思います。
御案内のとおり、環境影響評価において住民参加とかあるいは情報の公開というものは、これは非常に重要な問題であり、密接不可分な関係だと思っております。
この問題については、特に前川口環境大臣の時代に環境省が策定をした、いわゆる参加型環境アセスメントの手引といいますか、こういうものが実は出ておりますけれども、この中にもこのことははっきりうたわれております。それから、さらにまた、ODAとかあるいは輸出信用のいろんなそういう分野においてもこの環境配慮ということは大変大きな問題でありますし、環境基本法という法律の第三十五条にもこのことがはっきりうたわれております。
実は、私はそういうふうな考え方に立ちまして、以前、質問主意書を十九項目にわたって提出をいたしました。これは、中身は時間がありませんので省略をいたしますが、特にJBICとNEXIの今作ろうとしている環境ガイドライン、これについていろいろとその問題点を指摘しまして質問主意書を出しました。
委員の皆さん方にはその中身はちょっと分からないので大変恐縮な質問になりますが、実は今日、午前中の閣議で私の質問主意書に対する答弁が出ております。これについて、まず冒頭、大臣の御所見をお伺いしたいと思っています。
○国務大臣(大木浩君) その政府の答弁書が出るというところまでは私も存じておるんですが、ちょっと中身をまだ十分に読み切っておりませんので大変失礼なんですけれども。
今、いろいろと環境ガイドライン、特に例えば今のJBICやらNEXIの方の話、これは新聞にも出ておりましたし、これからどういうふうに実際に日本政府として考えるかというところでありますけれども、どうも環境省としては、今その両方で、今の両機関がガイドラインに関するいろいろと、この両機関としていろいろと勉強しているということでございますから、彼らの環境ガイドライン、統合するというようなことを言っておりますから、それはどういうふうに統合するのか、その辺のところの研究会というものにも参加して少し勉強させていただいておりますが、ちょっと今答弁書の話は、私、大変申し訳ございません、ちょっと私も時間がなかって、その答弁書の十分中身をあれしておりますので、もしお許しいただければちょっと参考人の方から、内容についてもしコメントする必要があるなら、それ以上の、今私が申し上げた以上のことについて先生の御質問があるならちょっとお聞きをしたいと思いますが。
○谷博之君 ちょっといいですか。
大臣も今日、閣議に当然出ていたわけでございましょうから、当然それはこの私の答弁書についてはその中身を了承しているというふうに私も思いますし、それから昨日の夜の、いわゆる今日の質問に向けての打合わせの中でもそのことを私はお伝えをしておいたはずなんですが、その点、もう一回確認をしたいと思うんですけれども。
○国務大臣(大木浩君) 今も申し上げましたように、両機関、要するにJBICなりNEXIについての両機関の環境ガイドラインがより適切なものとなるように、国際協力銀行の環境ガイドライン統合に関する研究会等には参加するとともに、また諸外国の環境配慮のいろんな動向も取りまとめた調査報告書を作成して勉強してきたところでございますが、ひとつ今そういうところで環境省自体としては止まっておるものですから、そういうふうに御答弁をしているところでございます。
○谷博之君 現実にそういう状況であるとすれば、それ以上はお伺いするわけにもいきませんけれども。
この答弁書について、私もさっきさっと拝見しまして、私なりの一つの考え方をちょっと述べたいと思いますけれども、その前に一、二点、この問題に関連をして重ねてお伺いをしたいと思っておりますが、まずJBICの方の関係ですね。これはJBICの環境影響評価報告書についてでありますが、これの現地公開の話をまずお聞きしたいと思います。
いわゆる開発金融の環境配慮、この問題については、先ほども、午前中の質問の中で今年八月のヨハネスブルクのサミットの話が出ておりましたけれども、このサミットでも非常に私は大きな課題になるんではないかというふうに思っています。
そういう中で、日本が、我が国の一つの環境政策のある意味では目玉としてこのことをやっぱり取り上げていくぐらいの私は価値があるというふうに思っておりまして、そういう意味では、特に外務省はこのJBICの環境ガイドライン案にある環境影響評価、この報告書の現地公開について、聞くところによると、途上国の法の体制の未整備な部分についてはそれを理由にして公開に反対というふうなことを考えているというふうにも聞いているわけですが、ここら辺について、これが事実かどうか、まず確認したいと思います。
○政府参考人(滑川雅士君) お答え申し上げます。
国際協力銀行、JBICにおきましては、現在、同銀行の国際金融等業務及び海外経済協力業務のそれぞれの環境ガイドラインを統合いたしまして新たなガイドラインを策定すべく鋭意作業が進められております。このガイドラインの案におきましては、環境への重大で望ましくない影響のある可能性を持つようなプロジェクトのEIAについて、プロジェクトが実施される国において公開され、閲覧可能であり、またコピーの取得が認められていることが要求されることを原則とする旨明記されておるところでございます。
外務省といたしましても、本件ガイドラインによりまして円借款プロジェクトにおきましてより適切な環境社会面での配慮がなされるようになることを期待しております。もし仮に、受入れ国側がEIAを現地で公開することについて消極的な場合におきましては、プロジェクトの環境社会面への影響に対する我が国国内における関心の高まりを踏まえつつ、既にEIAの公開などを行っております国の例あるいは国際機関の対応ぶりを適宜紹介しながら借入国側に対しまして必要な説明を行っていく、そういう考えで臨んでおるところでございます。
○谷博之君 実は、このことについては先ほどの回答書の中でも私もちょっと、ちらっと拝見をいたしまして、非常に先ほどの御答弁にありましたように、ある意味では各国からの回答情報、EIAのですね、その公開など、非常に外務省としても前向きに対応しようとしているという、その姿勢はうかがうことができると思います。
そこで、念のためにちょっと確認をしておきたいんですが、公開を原則とするということですね。これは、日本政府の基本方針としてこれはどの国にも要求するということであろうと思うんですね。具体的に、そうすれば特に援助先のナンバーツーと言われている中国、これについてはいわゆるEIAを必ず公開するという方向に持っていくのかどうか、そこら辺について。これはもう一か国、ベトナムの問題なんかも実はあると思いますので、この点の中国に対する対応について重ねてお伺いをいたしたいと思います。
○政府参考人(滑川雅士君) お答えいたします。
質問主意書に対する回答でも各国の状況について御説明させていただいたところでございます。
中国につきましても、こちらから照会をさせていただきまして、世界銀行の融資を受けているプロジェクトの場合は同銀行の情報センターにおいてEIAが公開されている、ただ、円借款プロジェクトに関するEIAについては、公開の主体等、具体的な公開方法等については現在関係部門の意見を聴取しているという形での回答を中国側からいただいておるところでございます。
私どもといたしましては、先ほど申し上げましたような原則に基づきまして、中国側にもこの環境EIAにつきまして公開について努力をいただくようにいろいろ説明をしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○谷博之君 是非、そういう意味では私どももそういう考え方に沿って御努力をしていただきたいと思っております。
それから、今度はNEXIですね、日本貿易保険。この関係についても十項目ほど質問させていただきましたが、その中で、特に今朝の回答書については非常に検討するという言葉が多くて非常に不満な部分も多いんですが、そこで一つお伺いしたいわけですが、先ほど大臣がちょっとやはりお話ししておりましたが、JBICの環境ガイドラインとNEXIの環境ガイドライン、この二つのガイドラインの中にはいろいろと差があります。それは詳しくは申し上げませんけれども、例えば、これは同じ輸出信用ですね、海外に対して資金を保証して、その企業が海外に進出をしていくわけですけれども、こういうふうな輸出信用のこのやっているやり方は、この二つとも同じだと思うんですよ。したがって、それは、正に私はダブルスタンダードになってはいかぬと思っているんですよね。
そういうことからして、経済産業省というのは、今申し上げましたように、JBICの内容とNEXIの内容が違う、この部分についてどのように考えているか、それをどう同じレベルに持っていこうとしているか、この点についての経済産業省の御見解をお伺いいたしたいと思います。
○副大臣(古屋圭司君) お答えをさせていただきたいと思います。
今御指摘のNEXI、日本貿易保険でございますが、やはり海外支援をするときに環境に配慮する、極めて重要でございまして、そういった視点から、現在はパブリックコメントの募集であるとか、あるいは意見の交換会を開会をさせていただいておりまして、今後、この環境に十分配慮したガイドラインができ上がりますように、JBICとも密接な調整をさせていただいております。
そして、今後このガイドラインが改定をされまして実際に運営するに当たりましても、そういった環境に配慮した対外取引が行われていくということを私ども期待をいたしております。
したがいまして、現在調整中ではございますけれども、NEXIとJBICのガイドラインの内容は、実質的には同じ水準になるという方向で、両者において調整をしているというふうに承知をいたしております。
○谷博之君 重ねてちょっとお伺いいたしますが、特にEIA、環境影響評価、環境アセスメントの報告書、これの公開、それとか、異議申立て機関の設置とか、いろいろこれからJBICの方ではそこら辺については前向きに対応しようとしているわけでありますが、NEXIの方はそういうところがもう一つ見えないということもあります。この少なくとも二点についてだけでも、もう少し前向きの御答弁いただけないでしょうか。
○副大臣(古屋圭司君) 今の御質問でございますけれども、私どもは、今答弁をさせていただきましたように、実質的には同じような内容にしていこうという方向で取り組まさせていただいておりますので、恐らくそういう方向になっていくということを私どもも期待をいたしておりますし、そういう視点に立って、私ども経済産業省としても対応していきたいというふうに思っております。
○谷博之君 時間も迫ってまいりましたので、最後にまとめをちょっと、考え方を出したいと思っておりますが、私は、このJBICそれからNEXIの環境影響評価についての問題については、先ほど申し上げましたように、非常にこれはODAとか、いろんなそういう関係でこれから非常に重要な国際的な問題になってくるというふうに思っております。
これは、四月一日からというふうな話も聞いておりますけれども、問題はその実施の時期でございますね。これは、外務省では、いわゆるこの周知期間というものがあるから、来年の十月一日からというふうなことも考えておられるようです。一方では、財務省の方は、一年半も掛けられると、その間にいろんな事業も進んでいるわけでありまして、それによるマイナスの問題も起きてくるんではないかということで、一年半といわず、せめて一年ぐらいのうちにこれをそういうふうに実際に施行していった方がいいという、こういう考え方もあるわけですね。
したがって、その辺についての時期の問題、これについて重ねてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(滑川雅士君) 新しいガイドラインの適用の時期につきましての御質問でございますので、お答えさせていただきます。
JBICの新環境ガイドラインにつきましては、現在、JBICにおきましてパブリックコメントも踏まえた修正案を作成しまして、年度内の策定を目指しまして最終的な作業を行っているところでございますが、施行時期については、現在の案では平成十五年十月一日、先生の御指摘のとおりということでなっているというふうに承知をいたしております。
本ガイドラインにおきましては、施行時期を含めまして、最終的には策定主体でございますJBICが判断するというものであろうと思っておりますが、外務大臣が主務大臣でございます海外経済協力業務につきましては、実はプロジェクト実施主体でございます途上国側が実際にプロジェクトを準備いたしましてEIAを用意するというための期間も考慮いたしますと、施行までの間にはある程度の経過期間が必要ではないかというふうに考えておるところでございます。
なお、JBICにおきましては、このガイドラインが施行されるまでの経過期間中におきましても、このガイドラインに基づくカテゴリー分類とか環境レビュー結果の公開などを含めまして、適用できるものについては準備ができ次第実施していくというふうに承知しておるところでございます。
○谷博之君 それでは最後に、私、この二つのガイドラインについての私なりの考え方を若干申し上げたいと思いますが、JBICの環境ガイドラインについては、先ほども質問申し上げましたが、中国など各国からの回答の公開、そういったものについては、環境配慮等、情報公開に関して前向きな姿勢を一応示しているのではないかというふうに考えておりまして、これは高く評価をしたいと思っています。
それから、NEXIについては、検討するという言葉は非常に、先ほども申し上げましたけれども、多くて、これからその中身についてもう少し、我々は理解しがたい部分もあるわけでありますけれども、先ほどの答弁もありましたように、限りなくJBICのガイドラインに近付ける、そういう努力をしていただく。そして結局、その借りる、借りやすい方向に結局行っちゃうわけですから、JBICが非常に環境ガイドラインを強化することによって緩やかなNEXIの方に流れていくという、こういうことが起きないように、やっぱり同じ並びの努力をガイドラインでもしていただきたいというふうに思っています。
それから、三番目には、先ほど言いました八月のヨハネスブルクのサミット、地球環境サミット、ここで当然私はこの問題が日本の姿勢としてやっぱり問われてくるというふうに思うんですが、こういう点について是非しっかりとしたやっぱり取組をしていただきたいし、それからこの二つの機関のガイドラインがそういう意味で目玉となるようなガイドラインになるように、四月一日からそういうふうに公表されるような、そんなような努力をしていただきたいと思いますし、それには関係するNGOの皆さん方の協力などもしっかりと取り入れていっていただきたいと、このように考えております。
時間が参りましたので、以上で私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。