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【講演要旨】
昨春からの1年半にわたる法案策定のプロセスで、村上先生、磯崎先生、草刈さんはじめここにいる多くの専門家、NGOの皆さまのご指導を仰いだ。この場をかりてお礼を申し上げる。6月18日に骨子を発表後、法案を策定し、7月23日に党内手続を終えた。
●今、なぜ外来生物種規制法か
(1)グローバリゼーションの時代に不可欠な規制、生物多様性は国家存立の基盤
(2)民主党の公約:野生生物保護法の制定と移入種(外来種)対策の法制化
●民主党案のセールスポイント
(1)管理が著しく困難で生態系に重大な支障を及ぼす生物種は、国内にまだ入っていない段階でも、輸入禁止とする。
(2)生態系に支障を及ぼす生物種の遺棄・放逐に直罰。最長6ヶ月の懲役か最高50万円までの罰金。
(配付資料3の関連法規の罰則比較表参照)
(3)現場の手足がない環境省では実効性に疑問なので、都道府県知事が防除計画を策定・実施することとする。
●民主党案の概要 配付資料参照(法案の概要 イメージ図 他法規との罰則比較 法案全文と経緯はこちら)
●補足説明
(1)法案名の理由
民主党では昨年11月、環境部門会議に移入種対策ワーキングチームを設置、私が事務局長を務めているが、法案の検討過程で、海外からの入ってきた生物に特化する法案と整理することとしたため、日本生態学会やNGO、環境省小委員会での有識者のご意見も踏まえ、国内移入種も含まれる「移入種」という呼称をやめ「外来生物種」とした。
(2)当初民主党として検討したブラックバス法案との関係
ブラックバス、ブルーギルは、環境省の資料によれば代表的な特定外来生物種であり、この法案により輸入制限、防除等が厳しく行われると考えられる。具体的には、都道府県が特定外来生物種防除計画を立てる場合、まずブラックバス、ブルーギルが対象となると考えられ、ブラックバス、ブルーギルの無許可輸入、密放流等は、厳しく処罰されることになると考える。
なお、この法案を、ヒアリングさせていただいた方々に送付したところ、日本釣振興会から7月30日付けで意見書が届き、基本的な考え方についてはご賛同されること、ただし防除計画は地域差が出ないよう、大きな指針は国が決めるべき、などの貴重なご意見をいただいた。法案提出までに検討したい。
(3)この法案の対象と想定している生物の分類群
当面、哺乳類、鳥類、は虫類、両生類、魚類、昆虫類、その他の無脊椎動物及び維管束植物、それ以外の植物、そして動物・植物以外の生物も含む。
(4)特定外来生物種として想定される例
ペットとして輸入されるエキゾチックアニマル(は虫類、両生類含む)や昆虫類など。
(5)特別特定外来生物種として想定される例
フクロギツネ、トウブハイイロリス等。ジャンボタニシは植物防疫法で輸入禁止されているので対象外。
(6)国レベルの情報収集の窓口
自治体や各省庁にまたがる情報を一元的に管理する必要がある。山梨県にある環境省の「生物多様性センター」が国内生物種台帳や特定外来生物種リスト、国内外からの情報収集についての一元的な窓口と想定。一般国民からの通報もメールや電話で受け付ける体制の構築を期待したい。
(7)防除計画に対する国の財政的補助は?
防除計画の策定は自治事務と規定し、第21条で国が予算の範囲内で補助できることを明記した。
(8)環境の変化や科学的知見の変化に応じて適時に指定の見直し
法案第18条に明記。リスクゼロと評価され導入後に、急速に自然界に広まり、生態系に甚大な影響を及ぼしたような場合は、再度リスク評価を行い、特定外来生物種に指定することになる。
(9)環境省の準備する法案との関係と今後の見通し
昨年夏の検討会報告で環境省に早期法制化の考えがないことがわかり、民主党として一足先に法案検討に着手。今年に入って環境省が法制化の時期を早めることに貢献した。当面臨時国会に提出、単独で審議を求めるが、与党の反対でおそらく継続か廃案になる。政府案の中身が民主党案より劣った内容であれば、対案として次期通常国会に再提出し両案の審議をしてもらいたい。
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