野上外務省事務次官に要請した件について、下記の通り回答いたします。
2002年1月9日 外務省大臣官房総務課
1.アフガン支援閣僚会議(1月)にNGOの広範な参加を
ジャパンプラットホーム主催のNGO会議にも参加したアフガンの地雷撤去NGO(OMAR)のファゼル代表が昨日来室し、その要望を伝えて欲しいと頼まれた。12月のNGO会議は評価するが、急だったため主にパキスタンなど国外ベースのNGOが多く参加。1月にはアフガン国内の広範なNGOに何らかの参加の機会を。
答.アフガニスタン復興におけるNGOの重要性も認識しており、何らかの形でNGOの参加を得たいと考えていますが、どのような形式と方法で参加を呼びかけるかについては検討中です。
2.国際協力銀行(JBIC)の環境ガイドライン、情報公開をしっかり担保してほしい
NGOも参加した研究会の取り組みは大変評価してきたところであるし、国会での議論も重ねてきた。年内にもドラフトが発表されると聞いたが、外務省からも、環境アセスメント報告書の実施国での公開をしっかりと位置づけるよう、JBICを励ましてほしい。
答.(1)JBICの新しい環境ガイドラインについては、NGOを含む関係者の参加を得た研究会の提言等を踏まえ、現在、年内にパブリック・コメントに付すべく、JBICにおいてドラフト作成作業が鋭意行われています。
(2)外務省としても、昨今、円借款案件が周辺の環境等に与える影響への関心が一層高まってきていることを受けて、この新ガイドライン作成作業に積極的に参加してきています。
(3)外務省としては、@JBICが、融資等を行おうとするプロジェクトについてカテゴリ分類(スクリーニング)を終了したときはできるだけ速やかに、プロジェクトの概要に関する情報及びカテゴリ分類の結果を公開すること、AカテゴリAに分類されるプロジェクト(環境への重大で望ましくない影響のある可能性を持つようなもの等)について、環境アセスメント報告書の作成に当たり、事前に十分な情報が公開されたうえで、地域住民との協議が行われていなければならないこと等について、現時点で特段異存はなく、今後ともJBIC等と協議をしていく考えです。
(4)カテゴリAに分類されるプロジェクトの環境アセスメント報告書がプロジェクトが実施される国において公開されているべきか否かについては、同報告書の公開は、プロジェクト実施主体者による適切な環境配慮を促す上で極めて重要であり、公開され、地域住民等が入手可能であることが望ましいと考えています。
他方、プロジェクトが実施される国の法制度上の仕組み、政府の方針等は様々であり、現時点において、すべての国で同報告書が公開されているわけではないと承知しています。我が国外交の重要な柱であるODAのうち主要な役割を果たしてきている円借款について、現段階で、環境アセスメント報告書の公開制度が十分整っていない国については、これらのプロジェクトに一切供与しないとの対応をとることは、当該国との二国間関係上、慎重に検討することが必要であるとの考えです。
したがって、外務省としては、環境アセスメント報告書の公開や入手可能性を確保することが望ましいことでは異論はないものの、本件につきましては、今後、相手国政府・実施機関等の立場も考慮した上で、どのような規定の仕方が、プロジェクト実施上及び相手国との関係上、最も有効且つ実効性があるかを検討していきたいと考えています。
3.ミャンマーのバルーチャン発電所修理への融資、閣議決定の前に再検討を
17日に別紙のように12人の国会議員連名で大臣にも要請したところ。ILOの調査報告から考えると、紛争地帯に位置するバルーチャン発電所でも、強制労働、人権侵害が懸念される。
答.(1)本案件への支援につきましては、これまで現地調査も行い検討を進めて来ています。
(2)本案件は老朽化した発電機の部品の入れ替え等の小規模な工事を積み重ねていく性格のものであり、多数の労働者を現地で雇用したり、周辺住民を移転させたりする必要はありません。
政府としては、ミャンマーにおける強制労働等様々な人権問題について懸念しており、同国の人権状況の一層の改善が必要であると考えています。このため、同国に対し引き続き粘り強い働きかけを行っていく考えです。
4.沖縄のジュゴン、国際自然保護連合(IUCN)の提案通り、決定前に環境 評価を
16日に名護市で発表されたIUCNのメッセージ(別紙)は、IUCN地域理事をしている外務省の赤尾信敏大使にも宛てられている。赤尾大使はタイ大使の任を解かれ、待命中とのことだが、今後ともIUCNへの外務省のコミットメントが減らないよう、希望する。
答.我が国は、国際的な環境保護におけるIUCNの役割を高く評価しており、1995年6月に国家会員としてIUCNに加盟し、それ以来、IUCNの活動を積極的に支援してきたところです。2000年10月、ジョルダンで行われた第2回世界自然保護会議(IUCN総会)において、赤尾前駐タイ大使が評議員選挙に立候補し、それまでの環境分野での活動実績や国連等における外交活動の経験等を評価され、多くの支持を得て当選しました。御指摘の通り、赤尾大使は現在待命中ですが、IUCN評議員としての立場に変わりはなく、当省としては、同大使への評議員活動への支援を通じて、引き続きIUCNの活動に最大限の貢献を行っていく考えです。
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